October 2004

『itと呼ばれた子』の続編と完結編。

虐待の加害者である母親から逃れてハッピーになれるかと言ったら、全然そんなことない(x_x)トラウマ、まとわりつく母親の影、里親とのトラブル、社会の偏見・・・。

家庭の恵まれていない子が犯罪に走ってしまう理由がなんとなくわかった気がした。恵まれていないというのはお金じゃなく愛情ね。もちろんお金の問題で盗みを働いたり体を売ったりするしかない子もいるだろうけど。愛情に恵まれていない子というのは常に誰かに嫌われないようにびくびくしながら生きてる。子供たちの社会で自分の居場所を確保するために何かしらの強みを持とうとする。それが万引きや放火やクスリなどの犯罪に手を染めることだったりする。犯罪を犯せる子というのは子供社会での強者だよなぁ。昔ぴもーも中学生の頃、先生に堂々と反抗できる子を一種あこがれのまなざしで見たもんだ。

この作品では、母親があれほどむごいことをした理由というのは結局はっきりされない。ただわかったのは、母親も厳しいお仕置き付きの"しつけ"を受け、愛情の薄い家庭で育ったこと。「虐待は連鎖する」・・そんな考えが被害者の子供を襲う。どれだけ苦しいだろ(x_x)?憎しみと、憎しみの対象である人と同じ過ちを犯してしまうかもしれない不安。虐待を受ける誰もが「自分はこんな人間にならないぞ」と思うだろう。でも実際は「連鎖」はかなり多いようだ。そのへんのメカニズムはわからないが、子供の頃の傷ってのはどうしようもなく根深いんだろうなぁ。

それから里親の制度も勉強になった☆里親を必要としてる子供は多いのに、里親の数は全然足りてないようだ。また里親に対する偏見があったり、里親の資格をとるために勉強もしなきゃいけないこと、一里親で何人もの子供を面倒をみたりすることもあるようで、そこでの子供同士のトラブルがあったり・・。そりゃ大変だわぁ(x_x)ぴもーだったら果たしてそんな苦労をしてまで里親になれるかな?はっきりいってぴもーは子供が好きではない(>_<)でもまだわからないさ!これから社会人になって所帯をもって子供を授かったら・・。まだまだぴもーは人間的成長途上です。

とりあえずはぴもーにいろいろ考える機会を与えてくれた作者に感謝!ほんとによくこんな過去を書いてくれたと思う。作品としてどうこうではなく、ただ作者に「ありがとう。これからも頑張ろうぜ☆」と言いたいなぁ。


著者: デイヴ ペルザー, Dave Pelzer, 田栗 美奈子
タイトル: ロストボーイ―“It”と呼ばれた子 少年期



著者: デイヴ ペルザー, Dave Pelzer, 田栗 美奈子
タイトル: デイヴ―さよなら“It”と呼ばれた子
September 2004

図書館に行って何を読もうかぶらぶらしていたら発見した。昔同級生がこれを読んで泣いていた。かなり話題になった本だ。読み出したら数時間で読んでしまった。信じられないくらいひどい事の連続。事実は小説よりも奇なりとはよく言ったもんだなぁ(x_x)実の母親がなんで・・。理由はこの本では明らかにされない。やっぱり人間が一番怖いね。同種を傷つけることを楽しめる唯一の動物だろう。こういうむごい内容を興味津々にかぶりついてしまう自分自身も嫌だけど・・。

でも作者はこんな過去をよく書いてくれたと思う。こういう人がいるから今苦しんでいる子どもたちを助けることができる。実際、児童虐待って本当に増えている。気付かれなかっただけで、虐待は昔から多かったのかもしれない。でも今どんどん明らかになっている事件の量はハンパじゃない。そしてその何倍の子が誰にも言えずに苦しんでいるんだろう・・(x_x)


著者: デイヴ ペルザー, Dave Pelzer, 田栗 美奈子
タイトル: “It(それ)”と呼ばれた子
August 2004

これはちょっとショッキングな内容だった。主人公の女子高生は彼女の体を弄ぶ男への充てつけに自分の背中に刺青を入れる。冷静な彫師の店で淡々と物語は進んでいくのだけど・・。この小説に出てくる人たちはみんなどこかが少しだけ狂っている。でもその狂いは何のせいなのかわからない。もしかしたら自分の中にも眠っているのかも。何を基準にして狂っているというのか。

ちょうどその頃近親相姦の話を耳にしていたのもあり、ぴもーが聞いたこととオーバーラップするものがあり、余計にこれを読んだ時の衝撃は大きかった。それは近親相姦と言ってはいけないらしい。"近親姦"というべきだそうだ。父親が娘を陵辱する。娘は耐えるしかない。心がバランスを欠いていく。作品の中で「父親と寝た女は必ず妊娠する」という言葉があった。ぎょっとしてしまった・・。ぴもーが聞いた話でも、被害者の娘さんは三回妊娠していた。ふと思った。他の動物に近親(相)姦はあるのだろうか?

小説の話に戻ろう。刺青の美学なるものをぴもーはまったくわからないが、興味をそそられたのは間違いない。確か谷崎潤一郎の作品でも『刺青』というものがあった。今度図書館に行ったらリクエストしてこよう。



著者: 藤沢 周
タイトル: 刺青
July 2004

再び兄の机から拝借した本を読む。昔、村上龍の『限りなく透明に近いブルー』を読みかけてやめてしまったのを思い出した。ぴもーが甘ちゃん高校生だったからだろうが、読んでいてもわけがわからず、気持ち悪さだけが残った。それ以来、性に奔放な作品を読むのはためらっていた。しかし、これは意外にあっさりと読めてしまった。作者が女性というのもあるかもしれない。ぴもーが成長したからかもしれない。

とにかく、退廃的な生活をしてるのに誰よりも”生きてる”主人公がかっこよかった。いや、むしろかっこ悪いんだけど、なんていうかなぁ・・。心じゃなく、本能と体で動物的に人を愛してしまうところがかっこいい。主人公がその男をなぜ愛するかなんて読者にはちっともわかんないんだけど、それだけ主人公が意識の下で愛しているんだと思った。それってちょっと羨ましい。

もちろんそれは主人公の生きる世界が自分の生きている世界とかけ離れているからこそだろう。ぴもーの住んでいる世界はお金と理性と優しさで動いているけど、彼らの世界は愛と衝動と痛みで動いているような気がする。こちらの世界ではあんな愛し方は気が狂っているととるしかないけど、社会の底辺のようなあんな世界に住んでいたら、そこでの幸せはあういう形の愛なのかも。

うーむ。うまく表現できない(x_x)感じたことをそのまま文章にするって本当に難しい。




著者: 山田 詠美
タイトル: ベッドタイムアイズ・指の戯れ・ジェシーの背骨
June 2004 No.2

実家に帰ったときに兄の机にあったのを拝借して数時間で読んでしまった。ぴもーが連続して本を読み終わってしまうのはすごく珍しい。特別おもしろいって感じではなかったけど・・・。

主人公(女・・名前は忘れた)の気持ちは痛いくらいに伝わった。ちょっとありえないシチュエーションではあったけど、家族のちょっとした言動に対する憤りとか家族だからげんなりする気持ちもよくわかった。陶芸家の変なじーさんに素直に裸を見せたりする気持ちはよくわかんなかったけど、でもきっといろんなことに追い詰められてると見ず知らずの不思議な人のほうによっかかりたくなるんかな。とにかくなぜか興奮する場面だった。本当にあーいう状況であーいうじーさんがいたら「好きにしてください」って思っちゃうのかもしれん・・・ひょっとしたら。

いろんな恥をさらしながらも頑張って生きてる主人公にせつなくなっちゃう話でした。ぴもーも頑張って生きよう☆


著者: 柳 美里
タイトル: 家族シネマ