「碁盤斬り」を鑑賞しました。
身に覚えのない罪をきせられた上に、妻は琵琶湖に身を投げ、失意のうちに故郷の彦根藩を追われた浪人の柳田格之進(草薙剛)は、娘のお絹(清原果耶)とふたり、江戸の貧乏長屋で暮らしていた。清廉潔白を常とする格之進は、趣味の囲碁においても真っすぐな勝負を心掛け、碁会所で大店の主・萬屋源兵衛(國村準)と知り合い、意気投合し、度々手合わせをする仲となる。十五夜の夜、源兵衛宅に招待され碁を打つ中で、源兵衛が受け取った筈の50両が紛失し、盗みを疑われる。そんな中、旧知の藩士から、かつての事件の真相を聞かされた格之進は、妻を死に追いやった柴田兵庫(斎藤工)への復讐を決意する。だが、50両を用立てるためにお絹を吉原へ出し、大みそかまでに返さなければ客を取らせるという約束をしてしまう・・・。
古典落語「柳田格之進」を原案に脚本が書かれ、前半は実直な浪人・柳田格之進と源兵衛の囲碁の対局シーンと江戸の風情を映し出し、ほのぼのとした雰囲気に包まれているが、50両が紛失し、柴田兵庫の行方が知れる後半は一気に緊迫感が増し、草薙剛の立ち居振る舞いや目の輝きも凄みを帯びてくる。ただ全編に亘り碁盤上の石の動きが描かれ、全く囲碁を理解しない自分には残念に思われた。評論家は皆「この映画は囲碁を知らずとも楽しめます」と言っているが、そのようなことは全くない。囲碁を嗜む人が観れば、より一層本作品の魅力を感じることだろう。
凛とした清原果耶と、酸いも甘いも知り尽くした遊郭の女将役が嵌りに嵌った小泉今日子の対比も見所です。



