ここ数か月
シンガポールはさほど気温も上がらず、
天気が良く過ごしやすく飛び易いという、
らしくない毎日が続いておりましたが、
4月に入ってから、
ようやく本場熱帯の気候に戻りつつあります
お昼15時過ぎからのフライト
外部点検のため外に出ると
生暖かい風がひゅうひゅうと吹き始めて
すでに雲は相当低く垂れ込めている
CB(積乱雲)が降水をもたらす前の前兆です
ニオイですぐにわかります
雨が降る前に
早々に出発
でも地上滑走中に降り始めてしまいました
熱帯の積乱雲の雲底って
日本でのそれよりもかなり低いんですよね
気のせい?
気象レーダーで見ると
離陸径路にも着陸径路にも強い降水が映し出されました
つまり空港が雷雲に囲まれているってことですね
そして離陸待ちの長い列
雨がどんどん激しさを増す中
某国航空3〇便が着陸
東京から7時間飛んだ挙句
こんな悪い天気だったら疲れるだろーな![]()
管制塔呼び込み時の”Singapore Tower.....” の
”Singa.....” くらいのところで日本人だとわかる
なかなかの金太郎飴っぷり
中国はもっとヒドイが
離陸後
鬼のように揺れたものの![]()
フライト自体はスムースに進み
目的地へ到着
どこでしょう?
復路のお客さんを乗せ
深夜のシンガポールへ
定刻の30分近く早く到着
※写真はイメージ
だいぶ早着したので、
今日は早く帰れるなー
と思いつつ
降機するお客さんをお見送り
降機も終了し
さて帰ろうかと思いきや、
後方のお客さんが二人だけ
何やらCabin Crewと話をしている
女性のお客さん
座席の足元にピアスを落としてしまったとのこと
それは仕方ないねー
お客さんを残して帰るわけにはいかないので
見つかるまで待つことに
機体はこの日の最終フライトだったので
すぐに機内清掃のスタッフがやってきたがこれもブリッジで待機してもらう
しかしこれが5分経っても10分経っても見つからない
二人のお客さんは当然乗ったまま
この時点で長くなると直感し
相方Pロットには先に帰ってもらう
なんでそんなに見つからないの?
と思い
落した場所を確認すると…
このシートレールの結合部と床とのほんのわずかな隙間に入ってしまったらしい
落としたお客さんは
ここにある!
と言ってはいるものの
仕方なく整備士を呼ぶことに
お客さんに
作業する間は機内に残れないので
いったん降機をしていただきたいと説明
すると、
見つかるまでここを離れられない
と
なんでもそのピアスは母親の形見でダイヤが入っている高いものだから…
じゃもっと大切に扱わないと![]()
Crewもチーフパーサーだけ残して先に帰ってもらった
夜も遅いしね
このままでは作業ができない旨をお客さんへ説明し
何とか降機してもらう
お客さん
ブリッジを出たところで見つかるまで待つと申し出
そうこうするうちに整備士さん到着
一生懸命探すが
出てくるのはゴミのみ![]()
そして整備さん音を上げる
シート1列丸ごと外さないと無理らしい![]()
所要時間を聞くと
夜間駐機場所までトーイングに30分
シート脱着に30分の
計1時間とのこと
さすがにそこまで待つ訳にはゆかず
お客さんにその旨を伝え
後日、
空港の落とし物カウンターに取りに来てもらうようにお願いする。
(↑これが本来のProcedure)
お客さん
ようやく納得して帰ってゆきました
機内で紛失したものがすぐに見つからない場合は、
後日、落とし物カウンターに来てもらうのが正規の手順
落とした物が大切な形見ということだったので
お客さんの心情も考えたうえで最後まで待ってもらったけど
結果的に遅くまでチーフパーサーを残してしまったし
それでよかったのかと考えてしまいました
法律的な話をすれば
到着して降機のためにドアが開けられた以降
Pロットにはその運航に関する責任はもうない
とはいうものの
じゃお客さんを機内に残したまま
先に帰っていいのかと聞かれればそんなことはないし
道義的な責任もあるしね
外人Pロットなら帰りそう
その運航のどこまでを
PロットがCommanderとしてあるべきなのか考えさせられるフライトでした![]()
あっ、
終電
行っちゃった![]()
早く着いてたのに…








