こちらの絵本、
登場する面々が予想外なら
ストーリーも自由奔放です。
自由すぎてその展開にびっくりしますが
小さい子どもの行動を丸ごと転写したような
予測不能なお話の広がりは、
樋勝さんの作品の魅力の一つですね。
樋勝朋巳/こぐま社/本体¥950.
この様な作風は
絵本に秩序や教訓を求める人には
謎だらけ、かもしれません。
でも
小さなお客様たちは楽しんでくれていて
保育園の先生方にも人気です。
絵本の魅力というのは
分析するものでもありませんけれど、
聞き手の子どもたちが共感できる
活力や可笑しみや楽しさを持っていて、
読んでみて子どもたちからの手応えがあれば、
それは間違い無く子どものための絵本。
その意味で、チキカングーは、
子どもに選ばれる絵本だと思っています。
その チキカングーに姉妹編が出ました。
前編でチキカンチキカンと行列する最後尾の
おいもちゃんが主人公です。
チキカングー
樋勝朋巳/こぐま社/本体¥1000.
前編にも増して
絵本的お作法など突き抜けた構成です。
おいもちゃんが靴下を脱いで海に入りますが
そもそも、なぜ靴下を履いているのか
なぜ海に行ったのか
サツマイモは浮くのか
・・・と、思いっきり無秩序で本当に愉快です。
カバーの表紙には、
イエーイ おまたせー やっほー!!
と書かれたシールが貼ってあります。
ほんとうだゎ!
このシリーズの仲間にはどんな関係があるのか
とりわけ、
哺乳類と芋類がどうして親しくなったのか
なぜメルちゃんは
かつらみたいな帽子をかぶっているのか
等々等々・・・
このお話世界は謎だらけのまま
どんどん拡張していきます。
2作目が出たところなのに、
すでに3作目を期待しています。
応援よろしく!
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