絵本「まめ」と出会ったこと | ほんとうのピコットさん

ほんとうのピコットさん

子どもの本屋「夢文庫ピコット」店主です。
タイトル「ほんとうのピコットさん」については、
http://ameblo.jp/pikot/archive1-200711.html をどうぞ!

 

 

なにか一冊絵本を買おうと思ったら、

普通は物語系になりがちです。

 

なので、昔話や知識の絵本は分が悪い。

でも、ピコットでは、知識の本は健闘しています。

 

専門店にお越しになるお客様は、絵本にお詳しいので、

おすすめすると知識系も楽しんで下さるのです。

 

少し前にテレビで、

植物の絵本の作家さんである甲斐伸枝さんが紹介されて、

一般のお客様からもたくさんのお問い合わせをいただきました。

 

わたしたちは甲斐さんのことをずっと前から知っていましたよ!

大好きな作家さんですよ!

と、思ったものの、

放映でブレイクするということは、

よく考えてみれば、その甲斐さんの作品の素晴らしさを、

児童書を扱うわたしたちは力不足で十分伝えられていなかった、

ということに、・・・残念ながら、なりますね~。

 

もっとしっかり発信しなくてはイカン反省 という訳で、

ホームページの5月の特集は “たねの絵本”を取り上げたのですが、

種がテーマの絵本って、意外にたくさんあります。

 

   ☆ “たねの絵本”特集 ・・・→    

 

でも、わたしが保育園で働いていた30年前は、

いわば知識の絵本の黎明期で、

たねなとぅーとか まめ豆とかをテーマに絵本を作るなど、斬新な企画でした。

 

今回特集に選んだ三冊のうちの、

まめ 

は、その頃手にして、知識の絵本への興味のきっかけとなった作品です。

 

 

 

まめ

平山和子/福音館/本体¥900.

 

 

 

恐竜でも昆虫でもなく、

たったの豆一個で、

子どもたちの心を掴むことなんて、できるの・・・?

 

ところが、一粒の豆が芽を出して、成長し、

やがてたくさんの実を付けるまでが、

美しく力強く、ドラマチックに描かれていて、

 

   枝豆 豆 豆 豆って、すごい!

 

と、クラスの子ども達は感激し、

わたしも、絵本にこんな表現があるのかと、心を揺さぶられたのでした。

 

この絵本の最後のページに、

あなたのいえに まめがありますか。

すこしもらって まいてごらんなさい。

という言葉があって、

ああ、それであの時豆を育てたんだった・・・と思い出しました。

 

絵本を読んだ後、

給食室で豆をもらって、プランターに子ども達と蒔いたところ、

大した世話もしないのに、絵本の通りに豆が実り、

おやつの時間、みんなに2鞘ほどの枝豆が行き渡ったのでした。

 

甲斐さんの雑草の絵本から、あらぬ方へお話がそれましたが、

今こうして思い返してみると、

わたしが知識の絵本に興味を持つことができたのは、

  えほん   新鮮な切り口の絵本がタイムリーに出版されたことと、

  男の子長女C それを子どもたちと一緒に楽しむことができたことの、

ふたつの幸運があったからだと思います。

 

この幸運が、

小さい読者みんなにも舞い降りますように~♪

 

(いやいや、子どもの本屋が舞い降りるんだよ!)

 

 

 

オマケ画像です。

 

 

 

これもタネ。

大麦の穂です。

 

 

お米の土屋さからいただきました。

 

 

 

 

 


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