Autumn shower(19) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

なんとか病院に着いたのだが。

 

「あー、これ。 陣痛ですね・・」

 

陣痛計をつけられてその波形を見た医師は言った。

 

「は? これが陣痛? ドラマみたいに急に『アイタタタ!』ってなるんじゃないんですか?」

 

さくらはまだ疑っていた。

 

「あんなに急に来ませんよ。 等間隔で波が来てます。 まだ初期段階ですが・・」

 

「あたし無痛分娩することになってて・・」

 

と言った時、今までにないくらい強い痛みが来た。

 

「いたたたた!!」

 

「急に間隔が短くなって・・強くなりましたね。 とりあえず部屋移動しますから、」

 

「は?」

 

「初産ですからそんなにすぐには生まれないと思いますけど。 麻酔はもう少ししてから・・」

 

「痛くなる前にやって下さい! 絶対やって下さい!」

 

さくらは必死の形相だった。

 

「外で待ってる方。 ダンナさんですか? 病室に一緒に来ていただきましょうか、」

 

看護師に言われて

 

アレがダンナに見えっとね!

 

あんな若い男引っかけたと思われっとか!

 

「・・だ、ダンナではありませんが・・・」

 

怒りを押し殺すように言った。

 

 

「なんだよ、やっぱり父さんに連絡するよ・・。 しょうがねえなあ、もう・・」

 

瑠依は別室に移動させられたさくらの横でスマホをいじった。

 

「初産は。 すぐ生まれないみたいだから・・。 まだしなくていいよ・・」

 

さくらは少し苦しそうに言った。

 

「いや、でも、いちおう。」

 

瑠依が電話をするために席を外した。

 

そこに

 

「葦切さん。 ちょっと診ますね。」

 

助産師がやって来た。

 

 

内診をした助産師は

 

「え! もう子宮口6センチくらい開いてますよ!」

 

驚いたように言った。

 

「は?」

 

さくらは思わず身体を起こそうとして制された。

 

「これは・・ 思ったより早いかも。 ちょっと待ってください。 今主治医の先生と連絡取ります。 今日お休みなので・・」

 

慌てて出て行こうとする彼女に

 

「無痛分娩! だいじょぶなんでしょうね!!」

 

思わず叫んだが、部屋に一人残されてしまった。

 

「い・・ たたたた!!!」

 

6センチ開いていると言われ、気分的に痛みが増してきてしまった。

 

 

こ、腰が。

 

外れそう!!

 

おなかも腰も痛くて痛くてたまらなくなってきた。

 

 

「ダメだ、電話でねえよ・・。 LINEはしておいたけど・・」

 

瑠依が戻ってくると、もうさくらは痛みでもんどりうっていた。

 

「え! どしたの? 急に??」

 

「・・もーー!! 早く麻酔打ってくれないと!!」

 

鬼の形相だった。

 

あまりの急展開に予定していた無痛分娩が・・(*_*)

 

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