Wish comes true(2) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

実家近くの神社で本当に家族と近しい親戚だけで式を挙げた。

 

今回は葦切も普通の紋付で、本当に普通に式を挙げた。

 

 

式の最中もさくらの父の仏頂面はずっと続いた。

 

「もう。 お父さん。 いい加減に機嫌直して、」

 

さくらの母は夫に言った。

 

「・・納得いかん・・」

 

神社の境内で二人は並んで写真を撮ってもらっていた。

 

「あんなに幸せそうなんですから。 もう着るものなんかどうでもよかやないですか。 私はひょっとしてさくらは一生独身やち思うてましたけん。なんだか夢みたいです。」

 

女親としては本当にほっと一安心だった。

 

父は小さなため息をついた。

 

 

祖父の喪中でもあったので、あとは特に宴会などなくさくらと葦切は博多を後にすることになった。

 

「お忙しいところ、本当にありがとうございました。」

 

葦切は丁寧にさくらの両親に頭を下げた。

 

「こちらこそ。 式をこっちで挙げてもろうて。 ありがとうね、」

 

母は葦切をねぎらった。

 

するとさくらの父がずいっと前に出て

 

「よろしくお願いします。 この娘は分不相応に会社まで経営することになって、まだまだ心配はつきませんが。 社員さんや生徒さんもおることやし、もう自分勝手になんもできんて・・本人もわかっとるでしょうが。」

 

神妙に頭を下げた。

 

「あ、いえ。 こちらこそよろしくお願いします。 ぼくも・・できるだけさくらさんの力になっていこうと思いますので、」

 

葦切は恐縮した。

 

さくらは頭を下げる父を見て、やっぱりホロっときてしまった。

 

「もう。 心配せんでもよか・・。 まあまだ借りたお金は少しずつ返していくけど・・。 これからはお父さんやお母さんの世話にならんよう頑張るから。」

 

「おまえこそ葦切さんの支えになって。 迷惑かけんように、」

 

「はいはい、」

 

最後は笑顔で別れた。

 

 

奏の香港でのコンクールが2週間後に迫った。

 

「はあ・・」

 

さくらはデスクで大きくため息をついた。

 

「どうかしましたか?」

 

小和はさくらにコーヒーを淹れてきた。

 

「なんか。 ここんとこ・・よく眠れないっていうか。 体調もイマイチ・・、」

 

首をぐるっと回した。

 

「なんか顔色もイマイチですね・・。」

 

彼女の淹れてくれたコーヒーを飲もうと口に近づけたが

 

「・・・・」

 

飲まずに置いてしまった。

 

「え、なんかヘンでした?」

 

小和が心配して覗き込むと

 

「ううん。 ・・何でもない。 ごめん、お茶がいいかな。 これさよちゃん飲んでいいよ。」

 

さくらは席を立って自分でお茶を淹れに行った。

 

小和はなんとなくいつものさくららしくない気がして首を傾げた。

 

そして帰京したさくら。 なんとなく彼女に異変が・・?

 

 

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