Twilignt(1) | My sweet home ~恋のカタチ。

My sweet home ~恋のカタチ。

せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「サックス・・・?」

 

「うん。 まあその子がどうこうってわけやなくてね。 この前も斯波ちゃん言うてたやん。 今まで弦楽器のアンサンブルが多かったけど、管楽器ももっとやりたいって。 んで調べたらね、その子、サックス4人のアンサンブルとか動画にアップしてて。 それがめっちゃいいのよ。」

 

南は手元にあるi-patを操作して動画を再生した。

 

「さくらちゃんが言うには。 その子めっちゃうまいんやって。 藝大にいるくらいやからなかなかなんやないかなあ。」

 

斯波と志藤はその動画をジッと見つめた。

 

この動画は2年前のものなので、まだ高校生くらいなのか。

 

仲間4人で制服姿でサックスを演奏している。

 

曲目は『ラプソディ・イン・ブルー』。

 

オケの名曲ではあるが、サックスだけでこの仕上がり、と驚きだった。

 

4人のうち、アルトサックスを担当しているのが、瑠依だった。

 

「若い男の子がこんなんやったら。 人気出るんやないかなあって、」

 

南は目を輝かせた。

 

長身で、しかもなかなかのイケメンの彼は確かに目立った。

 

「本人は、あんまプロとかイメージしてへんみたいなんやけど。 まあ・・いつかはどっかから声がかかるかもね。」

 

「確かに。 おもろいかもな、」

 

志藤はつぶやいた。

 

「ちょっとみんなで会議をかけてみましょうか、」

 

斯波も腕組みをしてそう言った。

 

 

「あ、いいですねー。 加瀬さん、前より読みやすくなってるじゃないですか。」

 

「や、改行をマメにやっただけですよ、」

 

「そういう小さな気遣いが大事なんです。 ぼくたちくらいになるとね、けっこう細かい字がぎゅうぎゅうなのつらいんですよ、」

 

一方。

 

葦切はすぐに事業部になじんだ。

 

今までこういった落ち着いた年齢の男性がいなかったので、夏希を始めすぐにみんなから頼りにされた。

 

「もー、葦切さんめっちゃほめ上手ですよねー。 あたし、こう見えてけっこうほめてのびるタイプなんですよ、」

 

夏希が言ったので

 

「いや! そうではない!」

 

横で仕事をしながら八神がつっこんだ。

 

「こいつは。 あんまり優しくするとすぐ油断しますから。 もっと厳しくやってくれていいんですよ、」

 

「みなさん、大人ですから。 大丈夫ですよ、」

 

葦切はニコっと笑った。

 

この笑顔に何だか拍子抜けしてしまう。

 

「で。 八神さん。 昨日お願いしてた先月分の業績表。 できましたか?」

 

その笑顔で続けて言われて

 

「・・今。 やります・・」

 

慌ててファイルを取り出した。

 

夏希と葦切は顔を見合わせて笑ってしまった。

 

 

南が瑠依の存在を知ったことで事業部が動き始めます・・

ひなたと奏の出会いはこのへんから→

 

奏が北都家に下宿するいきさつからさくらとの出会いはこのへんから→

 

お話が長くなっております。よろしかったら読んでやってください・・

 

 
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