Love for the future(17) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

詩織は恥ずかしそうにうつむいたままだった。


そんな彼女の姿をあんまり見ているのも、気の毒な気がして


すぐにまた背を向けた。



ここまで


こんなお嬢さんに言われて。



このチャンスを逃す手はないだろ! おれ!



拓馬は自分を奮い立たせた。



もうそこからは


夕食を採っていても、話をしながらも


気はそぞろだった。



そわそわしてしまい、それが彼女に悟られやしないかとそればかり気にしてしまった。



一緒にいられるだけで幸せ


と思いながらも


男として、彼女を抱きたいって


本能が求めるのも事実。



一方詩織は本当に普通に佐々木夫妻と話をしていて、盛り上がったりしていた。



彼女は


たぶん・・・こういう経験はないと思ってたけど。



ちゃんとわかってんのかな???



逆に疑ったりもしてしまったり。




だいたい。


おれがこんな状態でどうする!



こんなにも意識している自分がバカらしかった。



ここは。


経験豊富(?)な自分が彼女をリードしてやらなくては!



妙な使命感に燃え始めてしまった。




拓馬が風呂から上がってくると、詩織はもう先に風呂から戻って来ていて


部屋の出窓に置かれた小さな花器を手にしてじっと見つめていた。



「・・・これも。 佐々木さんが作ったんだよ、」


拓馬が声をかけると


「・・かわいい。 桔梗を一輪挿したりしたらステキかも・・・」


本当にこの子は花と陶器が大好きなんだな、と呆れるくらい


夢中になっている。



「陶芸の雑誌も置いてありました。」


詩織はマガジンラックに納められた本を取り出して笑った。



「これ。 変っているんです。 私もこんな釉の色、見たことなくて。」


「ほんとだ。 いい色出てるなァ、」


「焼いてみないとわからないってところが・・また楽しいんですけどね、」



二人でその雑誌を並んで座って読んだりして、拓馬は『本来の目的』をうっかり忘れそうになったりしていた。



ページをめくろうとした詩織と手が触れた。


それが合図だったかのように


拓馬は彼女の手をぎゅっと握った。



その力強さに驚いた詩織はハッとして拓馬を見やる。



座ったまま彼女をそっと抱きしめた。



キスも。


いつもと違って息苦しいほどで。



唇を離したその時


詩織はそっとつぶやいた。



妙に意気込んでるけど拓馬は大丈夫??




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