From now on(6) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「え~~~??? 結城さんがァ??」


翌朝、起きてきた有吏はそれを聞き驚いた。



「そうよ・・。 まったくもー。 その後夜中にあんためちゃくちゃ吐き出すし。 こっちも寝不足。 酒は呑んでも呑まれるな、でしょ。」


あゆみは朝食の仕度をしながら言う。



「呑まされたんだよ~~。 あー、アタマいて。」


「まあでも。 一度は限界を知っとくのも勉強よね。 コーヒーだけでいい?」


「ん~~~、」

だるそうにテーブルに突っ伏した。



「そう! それでね。 その結城さんて人。 偶然なんだけどこのまえホールであたしが靴擦れして困ってたときにバンソウコウをくれた人なの。」


「は?」


有吏は働かないその頭でそのエピソードを思い返していた。


「ああ・・あの時・・・」


「ほんと偶然よね。 びっくりしちゃった、」



「・・確かに。 結城さんならバンソウコウ持ち歩いてるかも・・・。 ソーイングセットとかもフツーに携帯してるし、」


「へええ・・そーなんだァ。 珍しいね。 男の人なのに。 でもあんなにカッコイイ人がいたら会社の女の子たちも大変だね、」

あゆみは笑った。



「・・んー・・・。」



彼が悪い人間でないことはわかっているが。


やっぱり色んないきさつなどを考えてしまい、同じ男としても理解に苦しむこともある。




「・・つかみどころのない人なんだよね、」



姉の淹れてくれたブラックのコーヒーをちょこっとだけ飲んで言った。



「ああ、そんな感じする。 ちょっとミステリアスな雰囲気っていうか。 死ぬほどモテそうだし、」

あゆみはアハハと笑った。




すったもんだで事業部に戻ったあとは

やっぱり携帯をふたつ持ってるかどうかはわかんないけど。



有吏は茜のことを思い出して、ちょっと胸が痛んだ。




そしてチラっと姉を見て


「・・・特に深い話とかは・・しなかったんだよね?」


と、確かめるように言った。



「は? 深いって、なに?」


眉間に皴を寄せられて聞き返され、


「や、別に・・」


その話をひっこめた。





それはないか。




手当たりしだいっぽい結城と姉が顔を合わせたことが、ちょっと心配にもなった。






「ほんと。 すみませんでした!」

有吏は結城に頭を下げた。


「もう朝起きたら。 背中の筋肉と腰が痛くてさあ・・・。 だいたいなんでおれがおまえを送らないとなんないの、」

結城はパソコンとにらめっこしながらグチった。


「もう許してください・・・。 おれだってあんなに酒飲んだの初めてなんですから、」


有吏はまだゲンナリしていた。



ちょっとヤな予感の有吏ですが・・


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