Once again(16) | My sweet home ~恋のカタチ。

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そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

南に婚姻届の証人を・・・



志藤はうーんと考え込んでしまった。



「しょうがないですね。 じゃあ戻ってきたら教えてくれませんか。」


夏希はそれを折りたたんで言った。



もちろん

夏希は真太郎と南の状態を知らない。




このデリケートな時期に、こんなことを南に頼んでもいいものか・・・




「あ、待って。」


志藤は彼女を呼び止めた。



「はい?」



「それ。 おれとかじゃアカンかな、」


志藤は少し困ったように言った。



「え・・・本部長・・じゃなくて、志藤取締役が?」


怪訝な顔をされた。



「高宮が南にって?」


「いえ・・あたしに任せるって言ってくれましたけど。 まあ、ひとりは斯波さんで・・もう一人はやっぱり南さんかなって。 ほんと色々お世話になったし、」


まあ

当然といえば当然なのだが。




「・・南も今・・ちょっと色々あって。 そういうサインをする状況でもないんじゃないかって・・・」


志藤は何て言っていいか困ってしまった。



「・・いろいろって・・・。 まあ忙しいでしょうけど。 ちょこっとサインと印鑑もらうだけで。 あ、別に取締役じゃヤだとかそんなんじゃないですけど、」


怪しまれてしまった。




南が真太郎との関係に悩む中、


この幸せな二人の婚姻届にサインをさせるということが


やっぱり


どうしても酷な気がして。




「・・ん~~~、」


志藤が悩んでいると、いきなり後ろから



「もう。 何モメてんねん。 そっか。 ついに入籍することになったんやな。 うんうん、あたしでよかったら。 サインでもなんでもするで、」



いつの間にか南が帰ってきていて、いきさつまでも聞かれていた。



「み・・南・・」


志藤は驚いた。



南は焦る志藤を横目にすらすらとサインをして、バッグから印鑑を取り出し捺印をした。



「はい。 おめでと。 よかったね。」


南はニッコリ笑って夏希にそれを手渡すと、


「ありがとうございます!! これで一安心。 あとでちょこっと抜けさせてもらって区役所に出してきます!」


嬉しそうに一礼して部屋を出た。




南はふっと笑って、



「別に。 気なんか遣わなくてもいいのに。」


印鑑をしまいながら言った。


「・・・」


志藤は黙ってしまった。




今の自分の状況を考えると少しつらいことですが、南は夏希のために喜んで婚姻届の証人になりました。


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