Daybreak(9) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「どうぞ、」


萌香は志藤に紅茶を淹れてきた。



「あ、サンキュ。」


彼女の姿をまじまじと見て



「おなか、急に大きくなったみたいやなあ。 もう何ヶ月になるの?」



と言った。



「そうですか?  もうすぐ・・7ヶ月ですけど、」


萌香はおなかを撫でた。



「7ヶ月かあ。 んじゃあ・・来月くらいからもう産休に入ったほうがええなあ。 予定日は?」


「9月の26日です。」


「あと・・・3ヶ月くらいかァ。  あんまり無理したらアカンで、」


優しく彼女に声を掛けた。



「ありがとうございます。」



萌香は嬉しそうにお辞儀をした。


「子供、生まれたらどーすんの? どこか預かってもらう宛てとかあるの? 今、どこも保育所不足で大変らしいやん。」



「ええ。 彼とも話し合っているんですけど。  保育園に空きが出なかったら、シッターさんとかに来てもらおうかって話をしていて。」



「おれもできることあったら協力するし。 シッターさんならエリちゃんトコも、よう利用してるって言うてるから。 聞いてみる、」


「ハイ。 ありがとうございます。」




「ま、栗栖の一番の心配は・・・。 あの男やろけどな、」


志藤はクスっと笑った。


「え?」


「けっこう大変やったみたいやなァ。 いろいろ、」


志藤は明日の会議の資料に目を通しながら言う。




「みたい、ですね。」



「なんも聞いてへんの?」


「相変わらず。 あまり仕事のことはあたしに相談をしてくれないので。 でも。 南さんからはだいたいのことは聞いてますから。 彼があたしに言わないのであれば・・・まあ、そっと見守ろうかなって。」


萌香は美しい笑顔を見せた。




「一件落着したみたいやけども。  今回のことは斯波や玉田や、みんなで解決できたことがめっちゃ大きかったと思う。 おれは報告を受けるだけで。 何もせえへんかったし。  ほんま。 みんな成長したかな~~って。」



志藤は腕組みをして言った。



「取締役の『教育』の賜物じゃないですか?」


萌香はクスっと笑った。



「おれ? べっつに。 なんもしてへんって、」


志藤はおかしそうに笑った。



「早速。 一件落着で飲み会に誘われた。 どーせ、南がひとりで張り切ってるんやろけど、」



そっと紅茶に口をつけた。




萌香は強引に事業部を出て、志藤の正式な秘書になり


斯波が事業部をうまくまとめていけるのか


本当に毎日心配をしていた。



いろんな問題が起きて


自分でも迷い、悩みながらも


みんなでひとつひとつ解決してる。




あたしはもう

心配する必要ないんだ・・・



それが少し嬉しかった。



一時は慣れない管理職にパニくり気味の斯波でしたが、だんだんと本部長らしい風格も出てきました。


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