福岡の川に現われたマンボウは熊本地震の前兆だったのか? | ポポ山に祈りを込めて

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熊本で震度6弱の地震が起こりました。
>この地震の影響で、熊本県和水(なごみ)町で震度6弱、熊本市北区と玉東(ぎょくとう)町で震度5弱の揺れを観測したほか、九州から中国地方、四国地方の広い範囲で震度4から1の揺れがあった。

>今回の震源近くに既知の活断層はなく、ふたつの岩盤同士が水平にずれ動く「横ずれ断層型」の地震だった。
(ハザードラボ公式さんのツイートより)


私はこの地震速報を知ったときに思い出したのが、
先月の冬至の朝、
福岡の川で泳いでいるところを発見されたマンボウです。。
>22日午前9時過ぎ、福岡市中央区鳥飼の樋井川で珍しい水中生物が上流に向かって泳いでいるのを同市に住む英語教師、オーエン・マッコイルさん(39)が見つけた。
マンボウは残念ながら力尽きて死んでしまったけれど、
このような場所にマンボウが入り込むことは、
極めて珍しいケースだと専門家が話していました。
私は福島の小名浜に5年間住んでいたことがあり、
港では時々マンボウが食材として売られていたので、
マンボウ自体は珍しくなかったけれど、
福岡の川で泳ぐマンボウはとても珍しいと思った。
今回はその直後の地震だったので(不謹慎で申し訳ないけど)
もしやあのマンボウは・・と思ったりもしました。

それ以外にも今日3日未明に、
西日本では、これも珍しいのですが、
爆発音のする火球が相次いで目撃されています。
詳しい内容はこちらです
→ 西日本中心に「火球」目撃相次ぐ 閃光や衝撃音も

ここで改めて2年前の熊本地震の原因は?中央構造線とはなにか?
鎌田浩毅さんの著書よりご紹介します。
(以前紹介した内容と重なっているかもしれません)

豊肥火山地域と大分~熊本構造線
地質学的にみると、今回の(平成28年)の熊本地震を起こした断層は、東西に横断する「豊肥火山地域」という地質構造に沿って地上に出現した活断層郡の一部とみなすことができる。

>豊肥火山地域とは、北東の端である別府湾から、東西の端である阿蘇火山に至る幅20~40キロメートル、長さ70キロメートルに及んでいる構状に陥没した地域である。ちなみに、その名称は「豊後(ぶんご)」(大分県)と「肥後」(熊本県)に因む。

>その内部には、鶴見火山、由布火山、九重火山、阿蘇火山などの活火山が形成されている。ここは地震と噴火が絶え間なく起きることで沈降してできた、世界的に見ても特異な地域なのである。このように大規模な陥没と、大量の火山岩の噴出がほぼ同時に起きた地域は、地質学的では「火山構造性陥没地」と呼ばれている。

>私が学位論文の対象にこの地域を選んだのは、火山構造性陥没地の内部構造と形成史を知るために、これ以上に適した場所は地球上どこにも見当たらないからであった。

>実は、熊本地震を起こした中部九州は、日本列島の中でも地面が南北に引っ張られている特殊な地域である。その特異さは、地質構造を変えるような連動と火山の噴火活動が並行して、かつ複合的に起きることにもあらわれている。豊肥火山地域はまさに、太古から地震と噴火を繰り返す世界でも稀な地域なのである。

>豊肥火山地域は、右横ずれの断層運動によって南北に引っ張られることで、地震と噴火が繰り返されて形成された。なお、「右横ずれ」とは、断層をはさんで向こう側の地面が右方向へ移動するものを言う。その反対は「左横ずれ」であり、横ずれの断層運動はこうした左右の二つで分類される。

>熊本地震の要因を簡単にまとめると、以下にようになる。熊本地震は、大分ー熊本構造線で起きていた長年の運動を反映しており、豊肥火山地域の火山構造性陥没地の活動の一部だったのである。

>そして豊肥火山地域の歴史をくわしく調べると、こうした活動は中部九州では約600万年前から始まっており、現在まで継続していることが分かった。特に、豊肥火山地域の一番南の縁では、大分ー熊本構造線が現在でも右横ずれ運動を継続しており、それが現代の熊本地震につながった。

>では、この豊肥火山地域はそもそも、どうやってこの地域に誕生したのだろうか。そして、プル・アパート構造をつくった右横ずれ運動の原動力となっているのは、一体何だろうか、

>この問いは、大分ー熊本構造線の東へ目を向けると解答が見つかる。ここで、大分ー熊本構造線と中央構造線との連続性という新しい話題が登場する。

>大分ー熊本構造線の東の端は、大分県の佐賀関半島である。そして、さらに東の延長が、四国に渡って愛媛県の佐田岬半島につながり、陸上の中央構造線とつながる。

>すなわち、九州の東方では海を越え、四国の「中央構造線」という別の構造線につながっていたのだ。逆に言うと、日本列島をほぼ縦断する大断層「中央構造線」の延長が、大分ー熊本構造線だったのである。そして、中央構造線の動きこそが、日本列島の地殻変動の大元をつくっているプレート運動と関連する。

>熊本地震の右横ずれ運動の原因は、こうしたプレート運動にまで求めることが可能なのだ。もう一度丁寧に話を追うと、布田川ー日奈久断層系の右横ずれ運動は、大分ー熊本構造線の右横ずれ運動の一部であり、これはさらに中央構造線の右横ずれ運動の一部でもある。

>そして、中央構造線の右横ずれ運動の原因は、フィリピン海プレートのユーラシアプレートに対する「斜め沈み込み」だった。つまり、地殻変動の原因に関してはすべて、日本列島を取り巻くプレート運動まで遡ることが可能なのである。

「日本の地下で何が起きているのか」鎌田浩毅 岩波書店

Nスタ545:住宅地の川にマンボウが!