「虎に翼」第112回~第23週「始めは処女の如く、後は脱兎の如し?」 | 日々のダダ漏れ

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「虎に翼」 第112

第23週「始めは処女の如く、

後は脱兎の如し?」

 

 

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昭和三十五(1960)年・二月

 

汐見) 被告代理人から、証拠

 申請の補足はありますか?

反町) 本件の争点は、原爆投

 下が、国際法に違反している

 か、敗戦後放棄した、米国へ

 の損害賠償請求権の補償義務

 を、国が負うべきか、であり

 ます。これについて、国際法

 学者である、嘉納隆義教授の、

 鑑定を求めます。

汐見) 原告代理人、

 補足はありますか?

岩居) 準備手続で予告した

 とおり、保田敏明教授の

 鑑定を求めます。

汐見) 双方採用します。

 では、次回期日ですが…。

反町) 裁判長。こちらは

 いつでも結構です。

 速やかな進行を求めます。

(岩居を見る汐見)

汐見) いかがでしょうか?

岩居) 申し訳ありません。準

 備に時間がかかると思われま

 すので、8月でお願いします。

汐見) では、8月にしましょ

 う。被告代理人、異存はあり

 ませんか?

反町) はい。

(反町にイラっとする

傍聴席の竹中)

 

**********

 

(扇子で顔をあおぎながら、

廊下を行く寅子)

轟) おお、佐田。

寅子) 皆さん、

 ご無沙汰しております。

(お辞儀をする寅子)

轟) 雲野先生は、法廷で佐田

 と会うのを楽しみにしていた。

 その遺志も、丸ごと俺たちが

 受け継ぐ。

(深々とお辞儀をする寅子)

よね) 行きましょう。

岩居) そうだな。ここで俺た

 ちが話し込むのはよくない。

(すれ違うよねが、足を止める)

よね) 意義のある

 裁判にするぞ。

(よねを目で追う寅子)

竹中) 突っ立ってないで

 こっち座れよ、お嬢ちゃん。

寅子) お気持ちだけで。

竹中) 悪(わり)いな、さす

 がに、佐田判事とお呼びすべ

 きだとは思うんだけど、どう

 もこそばゆくてなあ。ハッ。

寅子) 法廷にいらした時、驚

 いて思わず叫びそうになりま

 したよ。

竹中) フフフ…。 

 雲野先生に、頼まれてね。

寅子) 雲野先生に?

竹中) ああ。

 「この裁判を記録してほしい。

 できれば、世に知らしめてほ

 しい」って。そろそろ、あの

 戦争を振り返ろうや。そうい

 う裁判だろ?

(白髪交じりの髭づらで、

寅子を見る竹中)

 

**********

 

<星家>

航一) 大丈夫ですか?

寅子) ここのところ何だか、

 疲れがとれにくくて。

航一) 新聞取ってきます。

寅子) はい。

(寅子は台所へ)

寅子) おはようございます。

百合) おはようございます。

優未) おはよう。

寅子) 2人とも日曜日なのに

 早いのね。

優未) 今日はおばあちゃんと

 一緒に料理の本買いに行くの。

寅子) あらそう。フフフ。

航一) おはようございます。

優未・百合) おはよう

 ございます。

航一) 皆さん早いですね。

優未) おばあちゃん。

百合) んっ?

優未) ごはん炊くの忘れてるよ。

百合) えっ?

(炊飯器のスイッチが

入っていない)

百合) それは優未ちゃんが

 やるって言ってたじゃない。

優未) えっ…。

百合) 私そう頼んだわよね?

 んっ?

優未) そうだっけ?

百合) うん。

(そっと、百合を見ている

寅子と航一)

 

**********

 

<夕方近く>

航一) ただいま。

寅子) お帰りなさい。

(あおいでいた扇子を置き、

洗濯物をたたむ寅子)

航一) 百合さんと

 優未さんは?

寅子) まだ。だから、お夕飯ど

 うしようか考えていたところ。

航一) そうですか。

(寅子のそばに座る航一)

航一) 図書館に行ってきました。

(本を差し出す)

寅子) 更年期障害?

航一) 最近の寅子さんの様子が

 気になっていまして…。素人

 判断は禁物ではありますが、

 これではないかと。

 

このころ、更年期という言葉が、

少しずつ世間に知られるように

なっていました。

 

航一) あと…いくつか調べ物

 をしてきました。

寅子) 調べ物?

(手帳を開く)

航一) 百合さんのことです。

 恐らく、老年性痴呆というもの

 が始まっているのではないでし

 ょうか。

(深刻な顔になる寅子)

 

**********

 

それから…。

1年半の月日が流れました。

 

昭和三十六(1961)年・六月

 

のどか) 洗濯物干したから

 もう行くね。

優未) えっ、朝ごはんは?

のどか) ごめん、

 食べる時間ないや。

寅子) 洗濯物ありがとう。

 はいこれ。

(のどかの口へお握り)

のどか) あっ…

 アハハ、ありがと。

寅子) お勤め頑張ってね。

のどか) うん。

(朋彦の写真をぶら下げた百合)

百合) のどかさん、早く行か

 ないと、大学に遅れますよ。

のどか) 大学じゃなくて、銀行

 ね。だから、お勤めに行くの。

 毎朝説明してるでしょ。

航一) おはようございます、

 百合さん。

百合) これはどういうこと?

 航一さん。

航一) どういうこととは?

百合) 私をのけ者にして、みん

 なで楽しそうにしちゃって。

寅子) ごめんなさい。いつもお

 義母さんに作っていただいてい

 るので、今日は私たちがって。

百合) あらそう?

航一) さあ、食べましょう。

寅子) いきましょいきましょ。

 はい。

 

**********

 

優未) だってお母さんは

 毎回味が違うじゃない。

寅子) やだやだ…もう…。

(チャイム)

寅子) あっ…。

吉本) ごめんくださ~い。

寅子) 吉本さんだわ。

航一) ああ、僕が。

 

寅子たちは話し合い、

平日は、お手伝いさんに

来てもらい、百合のそば

にいてもらうことにして

います。

 

吉本) 百合さん、今日も

 いろいろ教えてくださいね。

百合) ええ、もちろん。

航一) 本日もよろしく

 お願いします。

吉本) はい。

寅子) お願いします。

(卵焼きを食べそこねる百合)

航一) あっ…。

寅子) あらら。

航一) あっ…。

寅子) 優未拭いてあげて。

優未) うん。

航一) すいません。

優未) おばあちゃん。

 

**********

 

原爆の裁判は、

1年半たっても、

いまだ結審せず、

今日は、原告側の鑑定人

尋問が行われます。

 

(一人きりの傍聴席で、

手帳を開く竹中)

汐見) 開廷します。

轟) 保田教授は、「原告側の主張

 はまっとうで、原爆投下が国際法

 に違反するのは明らかだ」と、鑑

 定結果に記されています。その理

 由を、伺ってもよろしいですか?

保田) 国際法は、生命、身体、心

 の安寧の保護…つまり、「人道の、

 初等的考慮」が、最も基本的な、

 原理だ。原爆投下は、それらを全

 て奪い、不必要な、苦痛をもたら

 した。非交戦者である、一般市民

 に、惨害を及ぼす、無差別爆撃を

 禁止する原則に、背いているんで

 す。

 

**********

 

原告側の主張を裏付ける

専門家がいる一方…。

 

嘉納) 結論から申しますと、原爆

 投下が国際法違反だとは、必ずし

 も断定できません。原子爆弾は新

 しい兵器であるために、原子爆弾

 そのものを禁止する規定は、投下

 当時も、現在も国際法上には存在

 しません。ハーグ陸戦条約や、毒

 ガス兵器など、類似のものに関す

 る制限規定があるとしても、安易

 な類推解釈は、絶対に許されない

 と考えます。

反町) 原爆投下を国際法違反と断

 定すれば、国際社会の秩序を維持

 するための国際法そのものをゆが

 めることになる、と?

嘉納) 法学者としては、そのよう

 に指摘せざるをえません。

 

**********

 

その後の反対尋問では…。

 

よね) 国際法上禁止されていなけ

 れば、どんな残虐な戦闘行為でも

 違法ではない…。そう嘉納教授は

 おっしゃるのですね?

嘉納) そういうことでは、

 ございません。

よね) 質問を変えます。

 いくつかの国際法に、「戦闘にお

 ける不法行為を行った国には、損

 害を賠償する義務がある」と、定

 められています。この義務は、国

 家間にのみ発生するのでしょうか。

嘉納) 国際法の原則では、不法行

 為による損害賠償は、被害者個人

 ではなく、国家が、請求すること

 になっています。

よね) では、日本国民個人が、ア

 メリカに対して、不法な戦闘行為

 による損害賠償を求めても、不可

 能であると?

嘉納) 日本国は、米国に対する損

 害賠償請求権を、平和条約第19条

 において放棄した、との解釈です

 ので、法的には、不可能だと考え

 ます。

よね) 主権在民の日本国憲法にお

 いて、個人の権利が、国家に吸収

 されることはない。憲法と、国際

 法および国際条約の規定と、法的

 にはどちらを上位に考えればよい

 とお考えですか?

嘉納) 戦時中に、今の憲法は、

 存在しません。

よね) 原告は、

 「今」を生きる被爆者ですが?

(よねを見つめる裁判官席の寅子)

汐見) 原告代理人。

 その言葉は、質問ですか?

よね) いえ…以上です。

(手帳を開き、鉛筆を

構えた、傍聴席の竹中)

 

**********

 

超簡単感想で♪

 

国の言い分はそうなるだろうな~

なんだけど、でもそうはいっても

現実に困っている人がたくさんい

るわけで…。裁判などしなくても、

国が、困っている国民のために動

いてくれればいいのに…と、思う。

 

 

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