「虎に翼」 第101回
第21週「貞女は二夫に見えず?」
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昭和三十(1955)年・七月
轟) 驚かせて済まない。
こちら、大学の同期の、
佐田寅子。
こちらは、遠藤時雄さん。
(遠藤と顔を見合わせ、
寅子に向き直る轟)
轟) 今、俺がおつきあい
しているお方だ。
寅子) おつきあい。
轟) ああ、おつきあいだ。
(手をつないだ二人)
遠藤) あっ…。
改めまして、遠藤と申します。
出版社で、編集の仕事をして
います。
寅子) 裁判官の佐田寅子です。
轟) 遠藤さんのご友人を、俺が
弁護してな、それをきっかけに、
まあ、いろいろあってな。
遠藤) あっ…突然、そんなこと
言われたら、ねえ、誰だって
面食らってしまうよ、太一君。
轟) ああ…。
佐田には、時雄さんとの関係を、
嘘で取り繕いたくなかったんだ。
遠藤) 太一君…。
(戸惑う寅子)
**********
(よねが帰ってくる)
よね) 何だ、また来てたのか。
遠藤も、お前も。
寅子) お邪魔しています
よねさん。
遠藤) お邪魔してます。
轟) なあ、お前のその態度は
一生治らんのか?
よね) 黙れ。
(3人の取り合わせに気付くよね)
轟) 前々から、時雄さんには、
佐田を紹介したいと話してい
たんだ。
よね) そうか。
(水を飲むよね)
寅子) よねさん。
随分遅くなってしまったけれど、
改めて、おめでとう。
(花をプレゼント)
寅子) 私よねさんが弁護士に
なってくれて本当に嬉しいの!
よね) 別に、お前に喜んでもら
うためになったんじゃない。
轟) 山田~!
(回想)
よね) 花だらけだな。
寅子) ええ、皆さんが
お祝いしてくださって。
よね) 私は自分を曲げない。
曲げずにいつか必ず合格
してみせる。
(記憶が甦るよね)
遠藤) 梅子さんといい、素敵な
お友達をお持ちですね。
よね) 素敵なんかじゃない。
こいつが私のところに来る時は、
大抵自分の話を聞いてほしい
時だ。
ドキッ!
轟) そんな言い方ないだろう!
寅子) よねさんって本当に私の
ことよく分かってるのね。
轟) うん…えっ?
よね) 時間がもったいない。
早くしろ。
寅子) 実は私、おつきあいをして
いるんだけど、その人に、結婚し
ないかって言われたの。
遠藤) それはおめでとうございます!
寅子) あっ、ありがとうございます。
轟) だが、あまり嬉しそうじゃないな。
寅子) いや、嬉しいのは嬉しいんだ
けど…。でも、思ってしまったの。
今さら、結婚する必要があるのか
なって。子供を作るわけでもない。
支え合わなくても、経済的に自立
し合っている。それぞれの家族も
いる。それなのに、結婚する意味
を、見いだせないというか。
(顔を見合わせ、
小さく微笑む轟と遠藤)
よね) それを、私たちに話して
何になる? 相手に今の言葉
をそのまま話せよ。
寅子) そうよね。
そうなんだけど…。
よね) 用が済んだなら帰れ。
寅子) ああっ、もう一つだけ。
轟さん、遠藤さん。私さっき、お
二人を見て、何とも言えない顔
をしてしまったと思うの。それに
さっき私、何か、間違えたよう
で…。いろいろと、ごめんなさい。
遠藤) ああいや、
そんな、謝ることじゃ…ねっ。
轟) ああ。別に、謝って
ほしいわけじゃない。
ただ…なあ?
遠藤) うん。
寅子) 今日は、
お会いできてよかったわ。
フフフ。では、また。
(帰っていく寅子)
(遠藤とよねに微笑む轟)
**********
<竹もと>
梅子) トラちゃん、会ったん
ですってね、遠藤さんに。
あの二人素敵よね。最初は
驚いてしまったけれど、よく
考えれば、驚く方がおかしい
のよね。
(神妙な顔でうつむく寅子)
(戸が開く音)
女将) いらっしゃい!
(航一が来る)
**********
(向かい合った二人)
航一) それで、話って?
寅子) この前していただいた
プロポーズのことです。
梅子) まあ!
あら、失礼しました~。
(いったん、
氷しるこを机に置く二人)
寅子) ずっと、お返事をしていなくて、
ごめんなさい。お返事の前に、どう
して、結婚がしたいのか、もう一度、
航一さんにお話をお聞きしたくて。
私、航一さんとの時間がすごく楽し
い。確かに一緒に暮らすのも、とて
もとても、素敵なことだと思う。私が
法律を学び始めたのはね、戦前の
民法における、婚姻制度に、「はて
?」って思ったことがきっかけなの。
結婚が嫌なわけじゃないのよ。でも、
結婚にこだわらなくてもいいんじゃ
ないかって思ってしまうの。だって
私たちは、永遠を誓わない愛を選
んだわけだし。
航一) 僕は、東京に戻る日まで、寅
子さんとおつきあいが続いていたら、
結婚を申し込む気でいました。
寅子) えっ…そう、だったの。
航一) 理由その1、新潟は、単身で
の赴任でしたので、僕も時間の融
通がききましたが、東京に帰れば
そうはいかないこと。理由その2、
婚姻することによって、互いの家
族を養い、財産を残すための法的
な後ろ盾が生まれます。我々もい
い年です。お互い旅立ったあとの
ことを考えると、安心し合うことが
できるのではないかと。理由、そ
の3、民法763条。
寅子) 「夫婦は、その協議で、
離婚をすることができる」。
航一) 婚姻自体が、永遠の愛を
誓うわけではなく、永遠を誓わ
ない愛であることに気付いたか
らです。
寅子) なるほど。
(氷しるこを食べる二人)
**********
<猪爪家>
寅子) 昭和27年度、司法試験
2次、未必的故意を説明せよ。
直人) はい。犯罪の実現、結果
を意図した場合は…。
直人は、司法試験合格を
めざして勉強中。そして、
花江は、直明と玲美の
結婚式の準備に、大忙し。
優未) 素敵!
玲美) そうでしょ?
それをまねして、ウエディング
ドレスを作ろうと思うんだけど、
母が自分の着た着物着ろって。
直明) でも玲美のお母さんが
喜ぶならそうしようよ。
玲美) 私はウエディングドレス
が着たいのよ。
直明) ん~…だったら両方
着ればいいんじゃないか?
花江) 直明ちゃん、予算と相談
して慎重に決めなきゃ駄目よ。
直治) お母さんは心配性だな。
困ったらトラちゃんがバババ~
ンと出してくれるって。
花江) 直治。
寅子) 花江いいのよ。可愛い弟
の結婚を盛大に祝う。これって、
死んだお父さんとお母さんにで
きる最後の親孝行かもって、
最近そう思っているの。
花江) トラちゃん…。
寅子) とはいえ、予算に限度は
あるので、何を優先させるのか、
お金の使い方は、考えること。
玲美) はい。
直明) お姉ちゃんはさ、
どうするか決めたの?
航一さんと。
寅子) あっ…前向きに、
検討中です。
**********
<星家>
航一) ただいま帰りました。
百合) 朋一さんものどかさんも、
今晩は、お友達とお食事なさ
ってくるそうです。
航一) そうですか。
百合) 今日、物置になっていた
お部屋を片づけました。優未さ
んにも、お部屋がいるでしょう
から。航一さんや子供たちの
支えになってくださるお相手が
できることは、本当にうれしい
んです。
航一) ありがとうございます。
**********
<猪爪家>
花江) ゆっくり考えてトラちゃん
の好きにしたらいいのよ。結婚
となれば、星家に住んで、星家
の人になるんだから。
寅子) ん?
花江) 「ん?」って…もう、そんな
んだから星家のお嫁さんが務ま
るのか心配なのよ。
直明) んっ? お姉ちゃん?
花江) 何?
(梅干しが喉につまった
ような顔の寅子)
寅子) 民法第750条。
(直人が六法全書を繰る音)
直人) 「夫婦は婚姻の際定める
ところに従い、夫又は妻の氏を
称する」。
寅子) 夫婦になれば、
どちらかの名字が変わる。
玲美) 素敵じゃないですか。
星寅子も何だか神秘的で素敵
だし、星優未も女優さんみたい
だし。
優未) うん、私もそれは
いいなって思う。
寅子) はて? どうして私たちの
名字が変わる前提なの?
直明) ん? それは、星さんに、
佐田さんになってほしいって
こと?
寅子) いや、いやいや、そういう
ことでもないんだけど…。玲美
さんは、猪爪の名字に変わるこ
とに抵抗はある?
玲美) いえ、むしろ早くなりたい
です。小さい頃からたぬきの
田沼とからかわれてきたので、
強そうな名字になるのはとっ
てもうれしいです。
花江) 名字が変わって初めて
結婚を実感する子は多いん
じゃないかしら?
寅子) でも今は、結婚する本人
同士が、どちらの名字を名乗る
のか、決めることができる。
花江) トラちゃん?
寅子) ごめん、寝る。
おやすみなさい。
一同) おやすみなさい。
花江) いっつもこうなんだからね。
いいわ書いて書いて。
**********
(布団に寝る寅子)
寅子) ふう~。
はて?
(髪の毛を巻きつけた、
カーラーだらけの頭で
目をつむる)
(寅子の夢)
寅子) 結婚すれば、夫、又は妻
の名字を名乗る。それはつまり、
どちらかは名字が必ず変わる。
どちらかの名字は名乗れなくな
るということでしょ?
法衣姿の寅子) はて?
**********
超簡単感想で♪
よねさんの合格を祝って、花束を
持ってきたり…そういうところは、
寅子の良さだよね。とはいえ、相
変わらず面倒くさいし、間違える。
でも、名字問題は私も引っ掛かっ
た。別姓も可になればいいのに。
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