「虎に翼」第68回~第14週「女房百日 馬二十日?」 | 日々のダダ漏れ

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「虎に翼」 第68

第14週「女房百日 馬二十日?」

 

 

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山本) 座ってください。

 時間がもったいない。

 

昭和二十五(1950)・十月

 

初代星長官がなくなって、

数か月後。

 

山本) 新憲法下で初となる

 判断を迫られています。

 是非、皆さんのご意見を

 伺いたい。

 

穂高先生は、最高裁判事の

一人に、任命されていました。

 

**********

 

<東京家庭裁判所 家事部>

寅子) あっ、すみません

根本) ああ佐田さん、すいません。

長峰) 息子さんの親権の話に

 なった途端、もめてしまって。 

寅子) ああなるほど。

 双方親権を求めて争いに。

根本) いえ、実はその、逆でして。

息子さんの親権の

寅子) 逆?

長峰) 双方、親権を持ちたく

 ないそうなんですよ。

寅子) えっ?

 

**********

 

<調停室>

裕司) お前が育て方を

 間違ったせいだ。

ルイーズ) 家にも帰らず、散々。

 女遊びしてきたあなたに

 言われたくない。

寅子) あの・・・。

ルイーズ) 私は、全てを捨てて、

 フランスへ帰りたいんです。

 

日本人の父親と、

フランス人の母親のもとに

生まれた、梶山栄二君は、

窃盗事件を3度も繰り返して、

現在少年部で調査中。

 

両親は家事部で、

離婚調停中ですが、

双方親権を持ちたくないと、

主張しているのです。

 

**********

 

(ノック)

寅子) 栄二君、お待たせ。

 終わったわ。

(椅子を立ち、待合室を出る栄二)

(母親から目をそらし、

廊下を行く栄二)

ルイーズ) 失礼します。

(ルイーズが続く)

根本) 少年部は、栄二君の処分を

 どのように考えているんでしょうね。

 

**********

 

<少年部の事務所>

壇) 協力?

寅子) はい。どう考えているのか、

 お互いに意見を交換し合えない

 かと。

壇) 調査中だぞ。守秘義務もある。

 お互いの審判に影響を及ぼし

 合ってはいけないの。

寅子) ただ私は、少年部と家事部

 が連携して事件に当たることで、

 見えてくる希望の光があるのでは

 ないかと。

壇) こちらの審判は、

 こちらの審判。以上!

(机をたたく音)

(頭の中の小橋が

また背後から現れる)

寅子) シッ! シッ! シッ! シッ!

 シッ! シッ! シッ! シッ!

 

**********

 

<猪爪家>

(戸が開く音)

寅子) ただいま。

直治・直人) お帰り。

優未) お帰り、お母さん。

 

**********

 

優未) これ見て。

直治) 優未がんばったでしょう?

(テストが84点)

寅子) 間違えた部分はきちん

 と復習して勉強するのよ。

 そしたら次は、100点だから。

優未) はいっ!

寅子) うん。フフ。

(戸が開く音)

寅子) よいしょ。

花江) 今日は随分早かったのね。

寅子) ああ・・・今月は少し

 早く来てしまったようで。

花江) あら大変。

 

**********

 

昔から月経の時、

体調が悪くなる、寅子。

 

(布団の中で、丸まっている寅子)

(足音と戸が開く音)

優未) お母さん行ってきます。

寅子) えっ? 

 やだ、もうそんな時間?

優未) お姉さんだから

 送ってくれなくて平気。

寅子) えっ・・・。

優未) じゃあね。

寅子) 行ってらっしゃい・・・。

 

**********

 

直明) いいの?本当にお母さん

 に送ってもらわなくて。

優未) だって、優未とじゃ、

 キラキラしないから。

 早く行こう!

(気になる直明)

直明) うん。

 

**********

 

3年前、昭和22年に、

生理休暇が労働基準法に

盛り込まれたものの・・・。

 

家裁の人員不足と、

「これだから女は」、

と言われたくないので、

月経の痛みに耐えて

働くしかありません。

 

(どんより席につく寅子)

多岐川) ああ佐田君。今日、

 どこかで打ち合わせをしたい

 んだが、時間はあるか?

寅子) ごめんなさい、

 ありません。

多岐川) ちょっとぐらい

 あるだろう?

寅子) これから調停委員さんと

 打ち合わせ。午後から審判が

 2件、そのあと講演会があって、

 そのあと夜間相談の当番です。

多岐川) 昼! 

 昼飯を食いながらどうだ?

寅子) ああそうですね、

 お昼休みなら。

多岐川) よし。

汐見) あれ? お昼は人に

 会うって言ってなかった?

寅子) ああそうだった。

多岐川) じゃああれだな。

 佐田君と話すには、俺が夜間

 相談しに行くしかないか。

(真顔で睨む寅子)

多岐川) 局長会議に行って

 くる。昼には戻る。

 

**********

 

<竹もと>

(本にサインをする寅子)

 

寅子が会う約束を

していたのは・・・。

 

(本を受け取る航一)

寅子) どうぞ。

航一) ありがとうございます。

 義母に、ねだられまして。

寅子) いいえ。

航一) 父の件では、大変お世話に

 なりました。父にとっても僕にとっ

 ても、楽しい思い出になりました。

 そして・・・すみませんでした。

 父の病気のこと、黙っていて。

寅子) いえ、何となくは分かって

 いました。私の父と亡くなる前と、

 長官のお姿が、重なることがあ

 って。

航一) なるほど。

寅子) フフ・・・。よく思い出します。

 お父様がここで読んでくださった、

 あの言葉。民法だけじゃない。新

 しくて、理想的なことを行うために

 は、相当の工夫や、努力と日時

 を要するもの。学生時代から、心

 底分かっている・・・はずなのに、

 うまくいかないと腹が立つ・・・。

 ごめんなさい、愚痴です。忘れて。

航一) 悩む意味あります?

 言ってたでしょ? その時の自分に

 しか、できない役目があるかもしれ

 ないって。だから、うまくいかなくて

 腹が立っても、意味はあります。

 必ず。

(そっと、2人を見ている梅子)

 

**********

 

山本) では、多数の決が集まりまし

 たので、憲法に違反しない、合憲

 ということで、よろしいですか?

神保) 当然、異議なしです。

男性たち) 異議なし。

山本) では。

 

**********

 

昭和25年10月。

ある最高裁判決が、

言い渡されました。

 

(会議室に残った穂高)

 

**********

 

<猪爪家>

花江) あっ、優未寝たわ。

寅子) ごめんね。ありがとう。

花江) うん。

道男) なあ、尊属殺って何だ?

寅子) 自分より、上の世代の

 人を死なせてしまうこと。

直明) 尊属は、直人から見て、

 おじいちゃんおばあちゃん、

 お父さんお母さん、あとは

 おじさんおばさんのこと。

寅子) うん。その記事は、「尊属殺

 を罰する法律が、憲法に反してい

 るのでは?」っていう話し合いが

 なされたことが書かれてるの。

直人) 憲法に反している?

 どういうこと?

(食事の手を止める寅子と直明)

寅子) 憲法第14条で、人間は「法

 の下に平等」と定められているの

 に、尊属殺は、「死刑、または無

 期懲役」、それ以外の殺人は、

 「死刑、または無期懲役、もしく

 は、3年以上の懲役」と、刑罰の

 重さが違うの。

直明) 今の法律だと、もし、道男

 が僕を殺したら、う~ん、刑務所

 に3年入る刑罰かもしれないけど、

 直人が僕を殺したら、死刑か、

 無期懲役になるってことだよね。

寅子) 特別な事情がない限りは、

 そういうこと。

直人・直治・道男) ええ~。

寅子) 被告人の父親は、ふだんか

 ら周りに暴力を振るうことがあって、

 彼はずっと我慢していたの。事件

 当日も、父親から盗みを働いたと

 一方的に疑われて、鍋や鉄瓶を

 投げつけられてね。ついカッとな

 って、鉄瓶を投げ返してしまった。

 それが、父親の頭に当たって、

 死なせてしまった。一審の判決

 では、事情を汲んで、執行猶予

 がつけられた。死刑や無期懲役

 にはできないって。でも検察は、

 裁判のやり直しを求めて、最高

 裁に上告した。

直明) 尊属殺の法律が憲法に

 反してるかどうか・・・。それが

 裁判をやり直す、鍵になったっ

 てことだよね。

寅子) そう。

道男) んなの反してるに決まっ

 てんじゃん。暴力振るってたの、

 父親の方だろ。

直人) 合憲、って書いて

 あるってことは・・・?

寅子) 残念だけど裁判はやり直し。

 おそらく被告人はもっと重い刑罰

 になる。

道男) はあ!?

寅子) 重罪を科す尊属殺の規定は、

 憲法に反する、裁判をやり直す必

 要はない。判決の中でそう反対意

 見を訴えたのは、最判事判事15人

 の中で、2人。矢野さんという判事

 と、穂高先生よ。

直治) 2人なんて、それっぽっち

 じゃ何も変わらないよ。

寅子) ううん、そうとも言い切れない。

 判例は残る。たとえ2人でも、判決が

 覆らなくても。おかしいと声を上げた

 人の声は、決して消えない。

 その声が、いつか誰かの力になる

 日がきっと来る。私の声だって、み

 んなの声だって、決して消えること

 はないわ。

 

**********

 

(雑炊を食べながら、壁の憲法第

14条を見つめる、よね、轟と梅子)

 

**********

 

寅子) 何度落ち込んで

 腹が立ったって・・・。

 私も声を上げる役目を、

 果たし続けなきゃね。

 

**********

 

(同じ布団に入り、優未の

寝顔を見つめている寅子)

 

(待合室に一人座った、

栄二の姿がよぎる)

 

あきらめるもんか、

絶対に。

 

**********

 

優未の84点テスト問題。寅子の対応が

良くないことには気付くけど(まず褒め

ようよ!)・・・優未の点数偽造疑惑には

ネットの指摘を見るまで気が付かなか

ったよ。優未が赤鉛筆を手に、何か書

いている(両脇には直人・直治)シーン

には引っ掛かってはいたんだけど・・・。

テスト用紙を見ると34点を84点に書き

換えているのが分かる。最初のマルも、

答えが間違っているのに、ぎこちない

マルに書き換えられているんだよね~。

寅子が自分が言ったように、テストの

見直しをちゃんとしていれば、気が付

いたはずの、稚拙な偽造。それに気が

ついても、笑い話になるはずだったん

じゃないかな。むしろ、怒ってほしいぐ

らいだったかも。優未は、もっと自分に

関心を持ってほしかったんだろうに・・・。

仕事でよその子を気に掛けても、自分

の子供はおそろかになる、あるある?

 

そして親権問題と尊属殺の違憲問題。

 

おかしいと声を上げた人の声は、

決して消えない。その声が、

いつか誰かの力になる日が

きっと来る。私の声だって、

みんなの声だって、

決して消えることはないわ。

 

いいこと言ってるんだけどね~。そのと

おりなんだけど。優未の声は届かない。

 

その時の自分にしか、できない

役目があるかもしれないって。

だから、うまくいかなくて腹が

立っても、意味はあります。
必ず。

 

意味はある。必ず。それに気が付けば。

まだまだ気付き修業中の寅子。見る側

はもどかしいけれど、きっと意味はある。

 

 

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