「虎に翼」 第１回
第１週「女賢しくて牛売り損なう？」
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昭和21年。
公布された日本国憲法の
第14条にこうあります。
「すべて国民は、
法の下に平等であって、
人種、信条、性別、社会的身分、
又は門地により、社会的、
経済的、又は社会的関係に
おいて、差別されない」。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
桂場等一郎。
後に、最高裁判所長官となる、男
のもとに来た、彼女の名前は・・・。
寅子） 猪爪寅子
（いのつめともこ）です。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
直言） この子は、五黄の寅の生ま
れでしてね、だから、「寅の子」と
書いて、「寅子（ともこ）」。名前の
とおり、昔っから風邪知らずの活
発な子でして。私たちは、トラコ、
なんて呼んだりすることも・・・。
なっ？
寅子） はい。
直言） おい、いつもの威勢は
どうした～トラ～！
ハハハハハハハ。
昭和6年。
日本国憲法公布の15年前。
なぜ寅子のお見合いが、
地獄の事態になっているのか・・・。
時は、12時間前に遡ります。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
はる） じゃあ、何で大阪に？
寅子） 入ろうと思って・・・
梅丸少女歌劇団に。
直道） ハハハハハハハ！
寅子） 笑わないで！
直言） うん、確かに、トラは歌も
踊りも上手だからなあ。ほら、
「青い鳥」のチルチルやったこと
あるだろ。もうトラが上がった途端
舞台がぱあ～っと輝いて・・・。
はる） あなた、あなた黙って。
直言） はい。
はる） お見合い前夜に、いいえ、
それだけじゃない。女学校卒業
間近に、家出だなんて・・・。
寅子） 結婚した自分が、
想像つかなくて。
想像つかないどころか、
全く胸が躍らない、というか。
はる） くだらない。
寅子） えっ？
はる） そんなフワフワした理由の
ために、家族に迷惑をかけて・・・。
女学校まで行かせたのに情けない。
寅子） はて？
女学校は勉学に励む場所でしょ？
そこで得た知識を卒業後に生かし
たいと思うのは、普通のことでは？
はる） 学んだ知識は、よい家庭を
築くためにお使いなさい。
寅子） はて？
はる） お見合いのお相手は、東京
帝大をお出になった、大蔵省にお
勤めの方。培った知識が役立つ
こともあるでしょう。
寅子） そうじゃなくて、例えば、
ほら、職業婦人になるとか。
はる） 「はい」か「いいえ」で
お答えなさい。
寅子） ですからあ、私は・・・。
はる） 寅子。
「はい」か「いいえ」で。
こんな感じで朝までやり合い、
寅子は、お見合いの席に、
無理やり着かされているのでした。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
なぜだろう。
結婚がいいものだとは、
どうしてもいいと思えない、
寅子なのです。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
花江） 卒業したら、すぐ結婚して
ほしいって親が思う理由？
子供に幸せになってほしい
からでしょう？
寅子） 私も花江も、女学校を出た
あと、先生とか、お医者さんとか、
職業婦人になる道だって本当は
あるわけでしょ。私は、女の人の
一番の幸せは結婚って決めつけ
られるのがどうしても納得できな
いのかもしれない。
花江） え～トラちゃんって
そんなお子ちゃまだったの？
寅子） はて？
花江） やりたいことが、あるなら
ともかく、ないなら、結婚して、
よき妻、よき母になる。それが
これまで育ててくれた、両親に
報いることになるんじゃない。
寅子） でも、私にはこれからしたい
ことを見つけたり、そのしたいこと
で一番を目指す権利だってある
わけでしょ。
花江） 駄目よ、そんな、親不孝な
ことばっかり言ってちゃ。駄目よ。
寅子） おや ふこう・・・。
花江） 駄目なんだから。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
寅子は、覚悟を決めました。
見合いを成功させたい。
でも、できれば対等に尊敬し
合える人と一緒になりたい。
太一郎） 君。
分をわきまえなさい。
女のくせに生意気な。
ちょっと失礼。
寅子） はて？
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
主題歌が明るくて爽やかでいい感じ～♪
子役なしで始まるのも良き～（子役ちゃ
んが出てくるものももちろん好きですが）。
語りは尾野真千子。これまた主人公の心
情を事細かに教えてくれる超親切設計。
人物紹介も丁寧だし、はじめましての視
聴者にやさしい仕様。なかなかわかりや
すくていいんじゃないかな。違和感なし。
でも、とらこじゃなくてともこなんだね。そ
こは意外だった。てっきりとらこだと・・・。
まだまだ男性優位の社会で、これから苦
労しそうだけど・・・応援しがいありそう。
「はて？」の口癖も、クセになりそうだし。
とりあえず・・・面白そうな予感しかない。
新しい朝の時間に、ズキズキワクワク！
・・・と、梅丸少女歌劇団の名前が出て
きたのにはビックリニッコリ。寅子のモデ
ルとなった人と、笠置シヅ子は同い年ら
しい。同じ年に生まれ、全く違う人生とな
る２人。寅子はどう生きるのか？楽しみ。
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