「ブギウギ」第102回~第22週「あ~しんど♪」 | 日々のダダ漏れ

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「ブギウギ」 第102回

第22週「あ~しんど♪

 

 

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「日々のダダ漏れ」

 

 

昭和25年(1950) 春

 

大野が、家政婦として

スズ子の家に来て、

およそ半年がたちました。

 

大野) 福来さん、そろそろ

 出がげる時間でねえか?

スズ子) ホンマや! 急がな。

 あっちぃ! あっつぅ!

大野) 落ぢ着け。

 これがらは、慌でなくて済む

 時間に支度してくださいよ。

スズ子) すんまへん・・・。

 何や愛子、またニンジン残して。

 おっきくなられへんで。

 いつも言うてるやろ?

 今日は、ちゃんと食べること。

 全部食べるまで遊んだらあかんで。

愛子) 嫌や。

スズ子) コレ愛子!

愛子) 嫌や!

スズ子) あっ! はっ! 愛子~!

大野) 分がった。分がりますた。

 ニンジンのことはわだしがなんとか

 しますがら、福来さんは、支度を!

スズ子) はっ! ごちそうさまでした。

大野) お粗末さまでした。

(愛子を睨み、出ていくスズ子)

大野) 大丈夫。きっと食べれる

 ようになるがら。なっ。

(首を横に振る愛子)

 

**********

 

<コロンコロンレコード>

佐原) 「東京ブギウギ」の

 発売が2年前。そこから「ジャン

 グル・ブギー」、「ヘイヘイブギー」

 と続いたわけですが・・・。

山下) 次の一手を、どうするか

 いうことでっか・・・。

佐原) そうです。

 「ジャングル・ブギー」も「ヘイヘイ

 ブギー」も、「東京ブギウギ」を超え

 るヒットにはなっていません。

スズ子) そやけど、「東京ブギウギ」

 を超えるやなんて、簡単なことや

 おまへんで。

佐原) もちろん承知してます。

 しかし! 福来スズ子ならできる!

 僕はそう信じてるんです。

スズ子) そうは言うても、

 どないしたらええのんか・・・。

佐原) 思い切ってガラッとイメージを

 変えるのはどうでしょう? とにかく、

 次のヒットをねらいたいんです。

スズ子) 次のヒット・・・。

 

**********

 

<コロンコロンレコード>

佐原) 我々としても、そろそろ、

 世間を騒がすヒットが欲しい。

 今度のワンマンショーの目玉は、

 福来スズ子の新たな姿である

 べきです。

男性) 佐原さん、

 日帝出版からお客様が・・・。

佐原) はい。一旦失礼します。

スズ子) 何や、自分と競争させ

 られてるみたいでんな・・・。

山下) うん?

スズ子) 「次のヒットを」とか、

 「『東京ブギウギ』を超える」とか、

 言われても・・・。

山下) そらショービジネスいうやつ

 でっからな。コロンコロンレコードか

 て、一枚でも多く売らな商売になら

 へんのですし。

スズ子) そやけど、どうやって歌たら

 ヒットするかやなんて、考えたことあ

 らへん。ずっと気持ちよう歌て、それ

 をお客さんに楽しんでもろてきただ

 けやのに。

山下) スズさんはそれでええ。

 それが、福来スズ子や。

スズ子) (頷く)

 そや、山下さん、打ち合わせが終わっ

 たら、今日はここで解散にしてください。

山下) 送らんでもよろしいんでっか?

スズ子) デートがありまんねん。

山下) デデデデ・・・!

 えっ、え~!? え~・・・!

 誰ぞ、おつきあいしてる方でも・・・?

スズ子) 冗談ですがな。

山下) 何やもう~!

スズ子) 茨田さんとお茶でも飲もか

 言うて約束してるんです。

山下) つまらん冗談やめてくださいよ。

 

**********

 

<スズ子の家>

(ニンジンを睨んだ愛子)

大野) さあ始めるど!

愛子) 何を?

大野) ええごどだ。

 ちょっと、お手伝いしてけ。

(残したニンジンをすり鉢に入れる)

大野) ニンジンをね、こうやって、

 潰すの。潰れてきた。

愛子) 愛ちゃんもやる。

大野) うん。はい、潰すんだよ、

 ニンジンを。うん、そうそうそう

 そうそう。うふふふふ・・・。

 これぐらいでいいよ、これぐらい。

 これでいい。

愛子) ごはん。

大野) ごはんだよ。

 そうやって工夫すれば、

 ニンジンもんめぐなるぞ。

 うんうんうん。

 

**********

 

<スズ子の家>

(すり潰したニンジンと冷やご飯に、

 砂糖を混ぜて、ハンバーグみたい

 にしてフライパンで焼く)

愛子) これ何?

大野) がっぱら餅です。今日は特別に、

 ニンジン入りだはんで、んめえぞ?

 ほれ、食うべし。お嬢さん、ニンジン

 食うど、美人さなりますよ~。

愛子) 頂きまちゅ。

大野) はい。

(恐る恐る手を伸ばし、

 悩ましげに一口食べる愛子)

大野) うん?

愛子) おいちい!

大野) んだべ? んめえべ?

愛子) うん!

大野) うん!

 お嬢さん、これは特別なおやつだ

 はんで、マミーにはないしょ。

愛子) シ~ッ!

大野) シ~ッ!

愛子) ひひ・・・。

大野) ふふふ・・・。

 

**********

 

<りつ子の楽屋>

マネージャー) どうぞ。

スズ子) ドーナツや! わあ~!

 こっちから伺ったのに、すんまへん。

マネージャー) いえいえいえ。

スズ子) 頂きます。

マネージャー) どうぞ。失礼します。

スズ子) う~ん。

りつ子) 大野さん、どう?

スズ子) おかげさまで、

 えろう助かってます。

りつ子) あらそう。一方的に紹介した

 ものの、合わなかったらどうしようか

 と思ってたのよ。

スズ子) 突然訪ねて来はった時は

 びっくりしましたけど、何でもちゃっ

 ちゃとしてくれはるし。

りつ子) よかった。

スズ子) 昔から知ってはるんでっか?

りつ子) うん。

 子供の頃、よ~く叱られたわ。

スズ子) 子供の頃! そんな昔から。

りつ子) 実家の呉服屋で、

 女中してたのよ、大野さん。

スズ子) へえ~。

りつ子) 私は蝶よ花よと育てられ、

 わがままし放題。「人形買ってけ!」、

 「お菓子よこせ!」って、毎日泣き

 わめいて。

スズ子) ああ、そんな昔から。

(片方の眉毛がつり上がるりつ子)

スズ子) あっ・・・。

りつ子) 親も、ほかの女中も私のこと

 持て余して・・・。でも、大野さんだけ

 には通用しなかったわ。

 「いいかげんにすろ! そんなことせ

 ば誰さも相手にされなぐなる」って。

 まさか、女中にどなられて、

 驚いたけど・・・そのとおりよね。

 金持ちの子だからって、そんなんじゃ、

 人は離れていくばかり。大野さんくら

 いよ、しっかり向き合ってくれたのは。

スズ子) ええ人ですね。

りつ子) あんな人、ほかにはいないわ。

 

**********

 

<スズ子の家>

 

(お絵描きをする愛子を、

 そっと見つめている大野)

 

**********

 

<りつ子の楽屋>

りつ子) 私は、15で実家を離れたか

 ら、大野さんとはそれっきり。彼女は

 旦那さんと死に別れて、息子さんの

 いる東京へ出てきたんだけど。

スズ子) ええ、それは聞いてます。

りつ子) そのあとよ、彼女が苦労し

 たのは・・・。その息子さんを戦争

 で亡くされて、残された、お嫁さん

 も、お孫さんも、空襲で・・・。

 

**********

 

<スズ子の家>

 

(回想)

(孫娘の手を取り、

 火の粉の中を逃げる大野)

(人混みに押され、手が離れてしまう)

 

(遠い目をした大野)

愛子) 大野さん。

(ちっちゃな手で、肩を叩く愛子)

愛子) 大野さん。

大野) うん?

愛子) どないしたん?

大野) おお・・・。

 ごめんなさい。描けたか。

 あっ、こりゃ上手だ。

 

**********

 

<りつ子の楽屋>

スズ子) ほんなら、独りぼっち。

りつ子) 久しぶりに会った大野さん、

 誰だか分からなかったわ。どこかで

 女中をしてるって聞いたけど、昔の

 面影はなかった。打ちひしがれてし

 まって・・・。だから、昔みたいに、元

 気になってほしいのもあって、あな

 たに大野さんを紹介したのよ。あな

 たなら、彼女の気持ち、分かるんじ

 ゃないかと思って。それに、そんな

 大野さんだからこそ、きっと、あなた

 の力にもなってくれるはず。

スズ子) ええ。ホンマ、おおきに。

(頭を下げるスズ子)

 

**********

 

(帰宅するスズ子)

愛子の声) お花。

大野の声) お花。

 お花いっぱいだな。これは何?

(縁側の2人を見ているスズ子)

愛子) ちょうちょ。

大野) あ~かわいいねえ。

愛子) お空。

大野) お空がまたすごいね。

愛子) あっ、マミー!

スズ子) ただいま!

愛子) マミー!

スズ子) お~!

大野) お帰りなさいませ。

スズ子) 何や愛子、

 機嫌直ったみたいやな。

 ニンジンは食べられたんか?

愛子) うん。

 大野さんがね。

大野) まねまね! 

 それは、秘密だって言ったべ。

スズ子) うん? 何の話でっか?

大野) 何でもありません。

 ははは・・・。あっ、へばわだし、

 買い物さ行ってきますがら。

 お嬢さんのこと、頼みますね。

スズ子) はい。大野さん。

大野) はい。

スズ子) ワテも行きます。

 愛子も一緒に。

大野) そんな大げさな。みそとば

 買いに行くだげですがら。

スズ子) 一緒に行きたいんだす。

 なっ、愛子。

愛子) 一緒に行く!

スズ子) よっしゃ! 愛子!

 3人でお散歩や!

愛子) わあ~!

スズ子) わあ~!

 

**********

 

(スズ子と大野、

 2人と手をつなぐ愛子)

スズ子) 大野さん、

 今日はお買い物して

 何作るんでっか?

大野) 田楽にでもしようがど

 思ってます。

スズ子) そらおいしそう

 でんなあ。なあ?

愛子) うん。

(道を行く3人)

主婦) こんばんは。

3人) こんばんは。

主婦) あらお嬢ちゃん。お母さんと

 おばあちゃんと一緒で楽しいわね。

愛子) うん。

主婦) どうも。

大野) 今の方、

 勘違いしてましたね。

スズ子) ええやないですか、

 それで。

大野) ええ。

スズ子) うん。

 

**********

 

<次の日の朝>

大野) はい、お待たせしました。

スズ子) おいしそう! では・・・。

3人) 頂きます。

スズ子) うん! お漬物おいしい!

大野) まだまだ全然。古いのは焼け

 出された時駄目になってしまって、

 これ、漬け直してまだ半年ぐらいの

 もんだ。

スズ子) まだそんなもんでっか?

大野) うん。

スズ子) 信じられへん。

 年季の入った味がするわ。

大野) ありがとうございます。

スズ子) う~ん? 何でやろ? ほん

 なら・・・この、混ぜる手ぇの方に、

 おいしさの秘密があるんかな?

大野) えっ?

(大野の手の匂いを嗅ぐスズ子)

大野) コレ、何すんだべ! 

 恥ずかしい!

スズ子) あははは!

山下の声) スズさん、

 おはようございます!

大野) 山下さんだ。

スズ子) 何でや?

 は~い、お上がりください!

山下) 朝はよから申し訳ない。

スズ子) どうされたんでっか?

山下) これ見てください。

(週刊「真相婦人」)

スズ子) えっ・・・棚橋先生、

 ケガされたんですか?

 

**********

 

愛子にニンジンを食べさせる秘策は、郷土

のおやつ、「がっぱら餅」! 初めて聞いた

けど、残り物のご飯を無駄にしない、おば

あちゃんの知恵袋的な? おやつのようで。

素朴なものもいいけど、いろんなアレンジ

ができそう。いつかチャレンジしてみたい。

 

大野さんの壮絶な過去を知り、3人で買い

物に出かけるのがいい。母親と娘、そして

おばあちゃん。そんな風に見えたとしたら、

そう見える空気感がにじみでているという

こと。大野さん、もう住み込みで働いちゃ

えばいいのに~。でもまあ、自分の時間も

あるほうが、お互い長続きするかもだしね。

 

 

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