「ブギウギ」 第64回
第13週「今がいっちゃん幸せや」
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スズ子) 何やこれ・・・。
(へたり込んだ小夜を支え、
焼け野原の東京を行くスズ子)
**********
(日の暮れた、三鷹の路地)
(家の前に立つスズ子)
スズ子) 愛助さん・・・。
(家の中に入るスズ子)
スズ子) あ・・・愛助さん!?
え・・・えっ・・・。
(庭を見る)
スズ子) 愛助さん!
愛助) スズ子さん!
(愛助に飛びつくスズ子)
愛助) おっ!
スズ子) よかった・・・。
生きてた・・・。生きてた~!
愛助) スズ子さん、お帰りなさい。
スズ子) お帰りて・・・
どんだけのんきやねん!
ホンマに、無事でよかった。
愛助) うん。(咳き込み)
スズ子) あ・・・あ・・・堪忍。堪忍。
大丈夫やったか?
愛助) 大丈夫や。生きてるやろ?
スズ子) うん、生きてる。
愛助) あの晩の空襲は、
いつものとは様子が違ててな。
遠くの空が真っ赤に染まって、
こっちまで来るんと違うかって、
ホンマに恐ろしいて・・・。
スズ子) 大阪かて、
大きな空襲に遭うたんやろ?
はな湯も、USKの、仲間も、
どないなったか分からへん・・・。
もう・・・嫌や。
(スズ子を抱き寄せる愛助)
**********
<朝>
坂口) 大阪のトミ社長は、芦屋の、
別邸おって、無事やったそうです。
愛助) はあ~。
スズ子) よかったな。
愛助) うん。
坂口) せやけど、こっちは、
社員も芸人も、まだ連絡
つけへんもんもおります。
生きてんのかどうかも・・・。
村山興業は、また一から、
やり直しだす。
**********
<昼>
(戸を開ける音)
スズ子) ただいま~。
愛助) お帰り。
配給どやった?
(布袋の中を見る)
愛助) 兵糧攻めやな。
あるだけマシや。
スズ子) そやな。
**********
男性) 早く早く! 早く急いで!
気ぃ付けて頭。
スズ子) はい。
男性) 早く早く!
お~い、早く気ぃ付けて!
(防空壕に避難するスズ子と愛助)
空襲さえ、
当たり前の日常となる中、
スズ子も愛助も、一日一日を、
精一杯、大切に生きていました。
**********
<夏>
山下) 富山の高岡、ありますわな。
そこで銃後を守る女性や、子供たち、
お年寄りのための公演をしてほしい
いう話で。うちもそろそろ、動き出さ
んと。福来さん、受けてよろしいか?
スズ子) 断ってください。
ワテ、嫌や・・・。
もう、どこにも行きたない。
ここにおりたい。
小夜) だけどスズ子さん・・・。
山下) 分かりました。
福来さんが、そう言わはるなら。
スズ子) すんまへん。
**********
<夕方>
愛助) スズ子さん、
ホンマにええんか?
スズ子) 何が?
愛助) 公演の話。
スズ子) 行かへん言うたやろ。
愛助) そやけど・・・。
スズ子) あんたと一緒におりたい。
離れ離れは、もう嫌や。
(スズ子を抱き寄せる愛助)
**********
<夜>
(布団を並べた2人)
スズ子) おなかがすいて寝られへん。
愛助) 何食べたい?
スズ子) う~ん・・・。ぜんざい。
(笑い声)
スズ子) 愛助さんは?
愛助) う~ん・・・。うどん。
スズ子) それええな。
(笑い声)
(空襲警報)
愛助) スズ子さん・・・。
スズ子) はよ逃げな!
(空襲警報)
**********
(人々がひしめき合う防空壕)
(膝を抱え、
身を寄せ合うスズ子たち)
(赤ん坊の泣き声)
母親) ごめんなさい・・・。
(赤ん坊の泣き声)
母親) よしよし!
泣かない泣かない!
(赤ん坊の泣き声)
愛助) スズ子さん、
歌でも歌てあげたら?
スズ子) ここでかいな・・・。
(赤ん坊の泣き声)
男) やかましいな!
そんなに泣かせたら、
敵機に見つかっちまうわ。
黙らせるかこの防空壕から
出ていけ!
母親) ごめんなさい・・・。
小夜) んなことあんめえ。
赤ん坊の泣き声が、敵機に
届ぐわけねえっつの。本当は、
おめえが泣きてえんでねえの!?
おっかなくておっかなくて。
男) 何だ!?
小夜) 何だあ!?
(小夜を止めるスズ子)
(敵機の飛来音)
(赤ん坊の泣き声)
スズ子) ♪「アイレ可愛や 村娘
好きな小鳥を 追いかけて」
(隅っこで立ち上がるスズ子)
スズ子) ♪「ハー 鳥籠ブラブラ
ぶらさげて ハー鳥籠ブラブラ
ぶらさげて アイレー アイヤラレー
アイレー アイヤラレー」
(人々の顔が緩み、穏やかな
まなざしを、スズ子に向けている)
スズ子) ♪「アイレー アイレーエ
アイヤ ランランラン アイレ
アイヤ ランランラン アイヤ
ランラン アイヤ ランランラン」
(拍手)
(お辞儀をして、座るスズ子)
女性) もっと聴きたい。もう一度、
歌ってもらえませんか?
(スズ子に微笑む愛助)
スズ子) ほなら、もう一度。
(手拍子)
スズ子) ♪「アイレ 可愛や 村娘
好きな小鳥を 追いかけて
ハー 鳥籠ブラブラ ぶらさげて」
**********
<朝>
(防空壕を出る人々)
男性) いや、ありがとう。
女性) 本当に、
ありがとうございました。
愛助) 僕らも帰ろうか。
スズ子) そやな。
(赤ん坊を抱いた母親)
母親) あっ、あの・・・
あの歌、どんなでしたっけ?
♪「アイレ アイレ」・・・。
スズ子) ♪「アイレー
アイヤラレー
アイレー アイヤラレー」
母親) ありがとうございました。
♪「アイレー アイヤラレー
アイレー アイヤラレー」
愛助) さすが、福来スズ子や。
みんなスズ子さんの歌で、
正気に戻っていく。
スズ子さんの歌には力がある。
僕もそやった。
病気して戦争にも呼ばれへん、
誰の役にも立たれへん。
何のために生きてんのかも
分からへん時にな、
福来スズ子の歌に力もろた。
お先真っ暗な僕に、
パ~ッと、光がさしたんや。
僕はな、こんな時やからこそ、
スズ子さんに歌てほしい。
戦争の陰で、懸命に生きる
銃後の人々にとっても、
福来スズ子の歌声は生きる糧。
生きる希望になるんやから。
(回想)
(歌を聴いてくれた防空壕の人々)
(慰問先の人々の笑顔)
スズ子) 愛助さん、おおきに。
ワテ、歌うわ。
愛助) うん。
小夜) じゃあオレ、すぐに
山下さんに伝えでくっから!
スズ子) ちょっ・・・小夜ちゃん!
愛助) ははははっ。
こうして、
愛助に背中を押されたスズ子は、
再び、慰問の旅に出る決意を、
固めたのでした。
**********
実は、「アイレ可愛や」は今いちピンと来て
いなかったのだけれど・・・ここのところだん
だんいい曲だなあと思うようになってきた。
そこで本家の歌も聴いてみたら、スズ子の
歌い方が好きなのが分かったというか・・・。
スズ子の「アイレ可愛や」が好きなのかも。
さすが、福来スズ子や。
みんなスズ子さんの歌で、
正気に戻っていく。
スズ子さんの歌には力がある。
このセリフに頷けるほどには、福来スズ子
の中の人の歌にも力があると思う。あさイ
チで作曲家の服部さんが、趣里さんがど
んどん歌が上手くなっていったと言ってい
たのに納得。これは羽鳥善一じゃなくても
歌わせたくなるかもね。ここまで頑張った
んだな~と思うと、ヒロインが愛おしいよ。
僕はな、こんな時やからこそ、
スズ子さんに歌てほしい。
戦争の陰で、懸命に生きる
銃後の人々にとっても、
福来スズ子の歌声は生きる糧。
生きる希望になるんやから。
歌声は生きる糧。そう思える歌は誰にで
もある。生きる希望になる歌に出会うこと
はある。何度救われた時間があったろう。
歌い続ける決意をするスズ子。彼女の幸
せの時間が少しでも長く続きますように!
<読者の皆様へ>
今年もなんとか、ブログを続けることがで
きました。来年も続けられるといいのです
が。続ける糧を見つけないと・・・ですねw
今年もこのブログを読んでくださった皆様、
ありがとうございました! よいお年を~♪
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