「ブギウギ」第58回~第12週「あなたのスズ子」 | 日々のダダ漏れ

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「ブギウギ」 第58回

第12週「あなたのスズ子」

 

 

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「日々のダダ漏れ」

 

 

一井) そんじゃまあ、愛の口づけ

 でもしてもらいましょうかね!

二村) いよ~っ! きたぞ!

♪(ドラムロール)

二村) 気持ち作って~どうぞ!

スズ子) もう、何言うてはるん

 でっか! 出発しますよ!

二村) えっ? 何だ。

愛助) 行ってらっしゃい。

スズ子) 行てきます。

五木) はいはいいちいち

 見つめ合うんじゃ!いよ。

 もう行きますよ。

一井) もう行くよ。

小夜) 行くべ! 行くべ!

二村) いや~惜しかったな!

スズ子) もう!

(道の先で愛助を振り返るスズ子)

愛助) 気ぃ付けて。

スズ子) はい!

 

**********

 

昭和19年(1944) 3月

 

世の中の状況は厳しさを増し、

非常措置令のため、

東京や大阪の大劇場が、

次々に、閉鎖されました。

 

それでも、スズ子は

歌い続けました。

 

**********

 

<茨城の会場>

スズ子) ♪「アイレ抱えた 鳥籠に

 白い小鳥が 歌います ハー たんと

 幸福(しあわせ) 持って来た

 ハー たんと幸福 持って来た

 アイレー」。

(拍手と歓声)

(客席の隅で腕組みをする警察官)

スズ子) ホンマにぎょうさんの

 拍手を、ありがとうございます。

 皆さんの拍手が、ワテの、

 力になります。励みになります。

 生きる糧となります。

 ありがとうございます!

(拍手と歓声)

 

**********

 

五木) 困りますよ、そんなの。

 こちとら芋なんか食い飽きてん

 だから。

興業主) ほんっとに申し訳ねえ。

 残りの金は、ほんっとに、いづか

 払います。今日のところは足りな

 い分、芋で勘弁してくんちょ・・・。

五木) くんちょじゃないんだよ!

 こっちは福来スズ子だよ。

 ギャラがないなら呼ぶなって話!

スズ子) まあまあまあまあ・・・。

 お支払いはしてくれる言うて

 はりますし・・・。あっ、お芋は、

 ありがたく頂戴します。

 また呼んでくださいね。

警官) 御免。

 福来スズ子さんに、

 ちょっとお話がある。

スズ子) ワテに?

五木) はいはい、

 ご苦労さまです。何か・・・?

警官) 歌を歌いに来ていただく

 のはありがたいが、その服装や

 化粧は、なんとかなりませんか。

 このご時世に、やや派手である

 と見受ける。

スズ子) 前よりは随分地味に

 したつもりでっけど・・・。

警官) あんたが地味だと言っても、

 周りはそうは言わん。そんな格好

 で歌われるのは、困りものですぞ。

スズ子) せやけど、お客さんは

 喜んではったし、「アイレ可愛や」

 は、南方で戦ってはる兵隊さんを

 思て歌てる歌です。誰も文句なん

 か言うてきまへんけど。

警官) 今ワシが言ってるんだ!

 その大きな口に派手な紅など

 塗って、到底日本人には見えん!

スズ子) ちょ・・・どこが大きな

 口やねん! 失礼や!

五木) まあまあまあまあ!

 すみませんねえ。ちょ~っとお口

 でかかったかもしれません。

 今後は私からもよ~く注意します

 から。あっ、私、福来スズ子楽団の、

 責任者というか、監督というのか、

 まあ社長みたいなもんですけど、

 五木ひろきという者です。もしも

 お巡りさんの周りで、福来に来て

 ほしいという方がいたらもう、お安

 く行かせていただきますので。はい、

 今日のところは、相すみませんです。

警官) 気を付けるように!

(去って行く警察官)

スズ子) そんなに尻尾振らんかて

 ええんとちゃいまっか?

五木) 俺だって、楽団の経営大変

 なの。あんたがしょっ引かれたら

 終わりでしょ?

 

**********

 

<宿>

手紙・スズ子) 「今回の巡業では、出

 演料の一部が、お芋に変わってしま

 ったり、いろいろ大変なこともありまし

 たけど、ワテは、歌いたいいう気持ち

 にあふれていますし、歌えることに、

 大きな喜びを感じています。それは、

 愛助さんがいてくれてはるからです。

 愛する人がいるというのは、これほ

 どまでに、人に力を与えるものなの

 かと、感じています。それでは、おや

 すみなさい。あなたのスズ子」。

スズ子) 「あなたのスズ子」・・・。

(悶えるスズ子)

 

**********

 

愛助) 「あなたの・・・スズ子」。

(手紙を手に、スズ子の

 ブロマイドを見る愛助)

スズ子) 「あなたのスズ子」。

愛助) はっ!

 

**********

 

スズ子と愛助、もう、

世界は二人、でした。

 

スズ子) むふっ!

 

**********

 

愛助) たった、10日の地方公演

 やったのに、えらい、久しぶりな

 気ぃしますね。

スズ子) はい。ひとつきくらい、

 会えへんかった気ぃします。

(笑い声)

(ドアを開ける音)

小夜) 何見つめ合って

 いちゃついてんだっぺさ。

 あんた、塩はねえのけ? 塩。

愛助) あ・・・すんまへん。 

 今時分は塩もなかなか

 手ぇに入らへんのです。

スズ子) 小夜ちゃん、あんた、

 何でいつもついてくるん?

小夜) オレは地獄の果てでも

 スズ子さんについていく覚悟だ!

スズ子) 地獄の果てって・・・。

(笑い声)

小夜) うそだ。

 五木さんにちゃ~んと見張って

 てくれって頼まれてんだ。

(芋にかぶりつく小夜)

小夜) うめっ!

 塩なくても全然うめえわ!

スズ子) うん?

愛助) はははは。

小夜) 食って食って!

 オレ全部食っちまうぞ!

スズ子) はい。

愛助) 頂きます。

スズ子) 頂きます。

(小夜のせきこみと2人の笑い声)

スズ子) う~ん!

愛助) おいしい。

スズ子) おいしい!

(笑い声)

 

**********

 

<楽団の事務所>

(お金を数える五木)

五木) 今月も赤字と・・・。

(財布の中に和服の女と 

 幼い男の子が写った写真)

 

**********

 

<村山興業・東京支社>

五木) あっ、どうもどうも。

坂口) すんまへんな、お忙しいとこ。

五木) いえいえ。うちなんか小さな

 小さな楽団ですから。そちらのお忙

 しさに比べたら、もう全然。熊とノミ

 みたいなもんです。

 で、お話というのは・・・。

坂口) ボンと、福来さんのことや。

五木) あっ、やっぱり。

坂口) あの2人、なんとか、

 別れさせること、でけまへんか。

 別に、福来さんが、どうのこうの

 いうんやないんです。ボンは、ゆ

 くゆくは村山の、後を継ぐお方や。

 ボンを支える、嫁さんも見つけた

 らなあかん。あの2人、どう考え

 ても、結婚は、無理でっしゃろ。

五木) まあ・・・ないでしょうね。

 福来君が歌をやめない限りは。

坂口) そや。そやから、福来さんが

 どうのこうのやないねん。ボンを支

 える伴侶には、無理やいうこっちゃ。

 社長にバレる前に、なんとかせな

 あかん。

五木) でも、あの2人は心底

 惚れ合ってますよ。

坂口) それが心配なんや。

 ボンは、まだまだ世間知らずや。

 何も見えてへん。

五木) 恋は、盲目。2人を別れさ

 せるのは、容易なことじゃない。

坂口) ふん、分かっとるわ。

 タダとは言わん。

(胸元から取り出した封筒を置く坂口)

 

**********

 

<事務所>

五木) それでは次の巡業は信州。

 松本上田を回るってことで、

 よろしくお願いしま~す。

一同) はい。

スズ子) よろしゅうお願いします。

一井) あの辺りは、うまい酒が

 あるから楽しみだねえ。

三谷) この前みたいにギャラが

 芋ってことないだろうね?

小夜) んなことより信州にも

 女がいんのけ?

二村) ああもう僕の前でその話は

 やめてください。吐き気がする!

五木) そうだよ。

 バカ言っちゃいけません。

 全部にいます。

二村) うわっ・・・。

五木) スズさん。

スズ子) はい?

五木) このあとちょっといい?

 

**********

 

五木) で、その後どうなの?

 村山のボンボンとは。

 ってまあ、聞くまでもなく、

 よろしくやってるよねえ。

スズ子) よろしくって何ですの。

 品のない。

五木) そんな時悪いんだけどさ、

 あんたたち、別れてくんない?

スズ子) は?

五木) だよねえ。

 「は?」だよねえ。そりゃそうだ。

 だからさ、ふりだけでいいんだ。

 ふりだけで。

スズ子) ふり?

五木) 別れたふり。

スズ子) 別れたふり?

五木) そう、別れたふり。

スズ子) あの~話がよう分から

 へんのでっけど、何でそんなこと

 せなあきまへんの?

五木) そうだよねえ・・・。

 う~ん・・・どっから話そうかな。

 今ね、うちの楽団は、

 経営が苦しいのさ。

スズ子) 知ってます。

 申し訳ない思うてます。

五木) そこでだ。

 いい金づるができたらどうする?

スズ子) 何でっか? 金づるって?

五木) 金づるは金づるだよ。

スズ子) まどろっこしいな。

 はっきり言うてください。

五木) お前さんとあのボンボンが

 別れたら、いくばくかの金が入る。

スズ子) まさか、あの坂口いう男・・・。

 そうでっしゃろ! あの男、ワテにも

 金ちらつかせましたわ!

五木) やなやつだよね~。だから、

 ふりでいいんだふりで。芝居だよ。

 やつをだまくらかして、もらえるも

 のはもらっちゃいましょうよって話。

 ね?

スズ子) 五木さん、申し訳ないん

 でっけど、それはでけまへん。

五木) 何で?

スズ子) ワテは、そういう化かし

 合いはしとうないです。

五木) でもさ、楽団員に払ってる給

 料だってギリギリだしね、俺だって

 食わせなきゃならない相手・・・。

スズ子) ん? ん? 何でっか?

五木) いや。だからその・・・ほら、

 楽団員を食わせなきゃなんない

 でしょって。

スズ子) それやったらもしもの時は

 ワテの預金も少しはあります。とに

 かく、ワテは、そういうこそくなうそ

 は好かんのです。ほな。

(出ていくスズ子)

五木) 弱ったね、どうも・・・。

(ポケットの中に封筒)

(ドアが開く音)

スズ子) 五木さん。

五木) はい?

スズ子) まさか、もう、お金

 もろたりしてまへんよね?

五木) もらうわけないじゃない。 

 何言ってんのよ。さあ、仕事仕事!

 坂口にはきっぱり断ってこようっと!

 

**********

 

あなたのスズ子・・・。いや~恥ずかしいw

恥ずかしくて楽しい。楽しくて恥ずかしい。

うれし恥ずかし恋ですね。まぎれもなく恋。

戦時下のバカップル誕生~。いや、バカと

いうより、少年少女のように初々しいけど。

 

お金がなくなった時も、真っ先に疑ったほ

ど、あまりにわかりやすく胡散臭い五木。

胡散臭いんだけど、意外と今日のやり取

りを見ていたら、心底悪い人ではなさそ

うな気がしてくるんだよね。いや、何かや

らかしそうではあるのだけれど、性根は

悪くないというか。一筋縄ではいかない、

にくみきれないろくでなし・・・みたいな?

 

 

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