「カムカムエヴリバディ」 第49回
第11週「1962-1963」
いのち短し恋せよ乙女
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<レコード店>
(るいが来る)
るいの心の声) 確か、
この辺じゃったなあ。
(ラックに並んだLPレコード)
るいの心の声) あった。
(ルイ・アームストロングのLP)
るいの心の声) 「On the Sunny
Side of the Street」。
**********
(レコードを小脇に通りを行くるい)
るいの心の声) レコード
プレーヤーも買わんといけん。
(電器店のショーウインドウを見る)
るいの心の声) あった。これじゃあ。
(「33,600円の値札)
るいの心の声) うわ~高(たけ)え。
(諦めて帰ろうとすると、後ろに錠一郎)
るい) あ・・・。
(レコードを背中の後ろに隠するい)
**********
<ジャズ喫茶・Night and Day>
レコード) ♪「 Just direct your feet
On the sunny side of the street
Can't you hear that pitter - pat, babe?
That happy tune is your step
Life can be so sweet
On the sunny side of the street
I used to walk in the shade
With those blues on parade
But I'm not afraid, baby」
(店のプレイヤーでレコードをかけてもらい、
カウンター席で聞き入っているるい)
(横でホットドッグを食べている錠一郎)
(小暮がコーヒーを出しても気付かないるい)
小暮) ジョー、お前もや。
**********
(買い物かごを手に、
土手の道にるいが来る)
(打撃音と歓声)
(転がってきたボールを拾う)
子供) おねえさん!
子供) ボール・・・!
(野球少年に投げ返するい)
子供たち) お~!
(笑って手を振るるい)
**********
<錠一郎の部屋>
るい) はいどうぞ。
錠一郎) あっ、ありがとう。
あっ、ちょっ、ちょっと待って。
これ・・・。
るい) え・・・。
(十数冊の雑誌を受け取るるい)
るい) あっ、ありがとうございます。
**********
(店番をしながら雑誌を読んでいるるい)
(ページに、「世界のジャズ・トラン
ペッター」の見出し)
**********
(クリーニング店の店先に小さな鯉のぼり)
ラジオ・磯村) 「さて皆さん、
夢の超特急について・・・」。
平助) 出来たで。
和子) は~い。
ラジオ・磯村) 「驚きのニュースが飛び込ん
できました。なんと試験車両が、モデル
線区で、時速256キロを達成・・・」。
平助) 256キロ!?
ラジオ・磯村) 「大阪から東京まで、3時間
で走ることを目指しているんです」。
平助) 3時間・・・。
和子) ホンマかいな・・・。
ラジオ・磯村) 「開通予定は、
東京オリンピックの直前の・・・」。
西山) ♪「またも出ました西山さん。
いつもニコニコ朗らかに、和子ちゃん」。
和子) ♪「オイヤ-」。
西山) アハッ!♪「るいちゃん」。
るい) ♪「アイヨー」。
西山) アハハッ、るいちゃんも
すっかり大阪人やなあ。
ほな貼らしてもらうでえ。
平助) またか。
(壁に桃山剣之介の黍之丞シリ
ーズのポスターを貼る西山)
平助) またか!
西山) 今度のはすごいでえ。
和子) 毎回言うてるやない。
西山) いや、条映の社運を懸けた
大作や。通常の3倍の予算かけ
たっちゅう話やで。
平助) へえ~。さぞかし豪華
キャストなんやろうなあ。
いやいや・・・誰やねん。
和子) あっ?
伴(ばん)虚無蔵(きょむぞう)?
平助) 聞いたことあらへんで。
西山) いやあんたらは知らんやろ
けど。条映の秘蔵っ子やがな。
るい) へえ~この人ですか?
平助) 秘蔵っ子いう年には
見えんけどなあ。
和子) せやけど、どっかで見た
ことある気ぃするわ。
平助) わしも。あれどこやったかいな。
るい) そしたら、行ってきます。
平助) あっ、うん、行っといで。
和子) 頼むわな。
るい) は~い。
平助) う~ん? どこやろ・・・。
(剣を抜き、鋭い目を光らせた、
ポスターの中の、伴虚無蔵)
和子) ちょっと前にな・・・。
**********
<ジャズ喫茶・Night and Day>
ベリー) 「若大将」シリーズの第4弾え。
前売券、2枚あんねん。ジョー。
一緒に見に行かへん?
錠一郎) う~ん・・・。トミーと行ったら?
ベリー) 何でやの。
錠一郎) 大学生の青春とか何とか、
僕はよう分からんから。
ベリー) 分からんからこそ、
映画で体験するんやんか。
同時上映の「マタンゴ」いうのんは、
恐怖映画の最高娯楽巨編やて。
なっ? 行こ。
錠一郎) ごめんベリー。
また、セッション聴きにきて。
(2階へ行く錠一郎)
ベリー) もう!
小暮) 懲りひんなあ、ベリーちゃん。
ベリー) 青春映画もあかん。
恐怖映画も宇宙活劇もあかん。
水族館も遊園地も、
どこ誘てもあかん。
どないしたらデートしてくれんの、
ジョーは!
小暮) ベリーちゃん、押しが、
強すぎるんとちゃう?
ベリー) どういう意味?
小暮) う~ん・・・。
追いかけられたら逃げるんは、
世の常やろ。
ベリー) そやさかい何?
小暮) あの~そやから・・・もっとこう・・・
控えめな態度とってみるとかやな。
ベリー) ふん。そういう女、一番嫌い。
小暮) え~?
ベリー) 私は興味ありません、
欲しい思てません、
そんな顔した女に限って、
気ぃ付いたら何もかも手に
入れてんねん。
小暮) そうなん?
ベリー) そうえ。絶対そうえ。
ええ年して分かってへんな。
(ドアが開く音)
小暮) すんません。
るい) こんにちは。
小暮) ああ、サッチモちゃん。
ご苦労さん。
るい) あっ、ベリーさん。こんにちは。
ベリー) はいこんにちは。
小暮) 何か飲む?
るい) いえ、結構です。
小暮) そない言わんと。
新しい紅茶、仕入れたんやで。
るい) いえ、まだ配達が・・・。
ベリー) それ~!
それやそれやそれや、その態度や。
「いえ、結構です」。
そない言うたら相手がもう一押し
来ること分かってんねん。
分かった上でいっぺん断んねん。
控えめの皮をかぶった強欲の塊や。
るい) あの~・・・。
ベリー) けどな、そんな
したたかな女に私は負けへん。
「いのち短し恋せよ乙女」や。
じっと待ってる暇なんか、
私にはないねん!
(出ていくベリー)
小暮) あ・・・。
るい) 何の話でしょうか?
小暮) 気にせんとき。
るい) でも・・・。
小暮) ごめんな。
悪い子やないねんけど。
るい) はい。分かってます。
小暮) 「いのち短し恋せよ乙女」
・・・あっ、「ゴンドラの唄」か。
(包みを抱え、2階へ行くるい)
**********
(トランペットを吹き、
譜面に書き込む錠一郎)
錠一郎) ♪(トランペット)
(気配に、入り口を見る錠一郎)
るい) あ・・・こんにちは。
お洗濯物お届けに来ました。
錠一郎) ああ、ありがとう。
そこ置いといて。
るい) はい。
錠一郎) こないだの「ジャズ・
ジャーナル」、どうやった?
るい) あっ、あの記事読みました。
トランペッターの、日野皓正さんの・・・。
錠一郎) 「インドネシア演奏旅行」?
るい) はい。音楽はいいですね。
言葉がなくても、
どこの国でも通じるから。
錠一郎) ハハッ、今更?
るい) すいません。
ホンマにそうやなって、つくづく。
錠一郎) だってそれが、
サッチモちゃんの名前の由来でしょ?
るい) はあ・・・。それは?
錠一郎) 昨日思いついたフレーズ。
忘れんうちに書いとこう思うて。
(るいを見る)
錠一郎) 吹いてみる?
るい) えっ。
(トランペットのマウスピースを取り替える)
るい) えっ・・・あっ、いえ。
あの、私は・・・。
錠一郎) はい。
(ぎこちなく受け取るるい)
錠一郎) 左手は、ここ、しっかり持って。
そう。で、小指ここ掛けて・・・親指は下。
そうそうそう。しっかり支えて。
で唇に当てて・・・。
(後ろから手を添える錠一郎)
(息を吸い込むるい)
(顔の横に錠一郎の顔)
**********
(店でレコードを掛ける小暮)
レコード) ♪「いのち短し 恋せよ乙女
あかき唇 褪せぬ間に
熱き血潮の 冷えぬ間に」
**********
(錠一郎に手を添えられ、
トランペットを持ったるい)
(息がかかりそうなほど、
顔が近づいたまま、
動きがとまっている2人)
るい) 配達行かんと。
失礼します。
(階段をおりるるい)
**********
トミー) おっ。
(るいを目で追うトミー)
(錠一郎がおりてくる)
(トミーと目が合い、2階へ戻っていく)
**********
(路地で立ち止まり、胸に手をあて、
呼吸を整えるるい)
**********
<夜>
(風呂あがりのるいが鏡台の前に座り、
タオルで濡れた髪を拭いている)
(回想)
(片桐と映画を見に行ったあの日)
(強風にあおられたるいの前髪)
(るいの額の傷を見た
片桐の強ばった顔)
(濡れた前髪で、傷を隠するい)
**********
「いのち短し恋せよ乙女」。心に染みるいい
歌詞だよね~。戦争を体験していると特に。
ベリーちゃんは、自分が自由にできる時間
が短いことを自覚しているんだろうなあ・・・。
私は興味ありません、
欲しい思てません、
そんな顔した女に限って、
気ぃ付いたら何もかも手に
入れてんねん。
それやそれやそれや、その態度や。
「いえ、結構です」。
そない言うたら相手がもう一押し
来ること分かってんねん。
分かった上でいっぺん断んねん。
控えめの皮をかぶった強欲の塊や。
けどな、そんな
したたかな女に私は負けへん。
「いのち短し恋せよ乙女」や。
じっと待ってる暇なんか、
私にはないねん!
ベリー!! うんうん、そういう女・・・いる!
いるけど・・・結果的にるいもいつのまにか
手に入れているかもしれないけど、強欲
ではないよ~。欲が足りないくらいだよ~。
そして・・・秘蔵っ子「伴虚無蔵」!!うわ~
井之頭五郎・・・じゃない、松重豊さんが~。
てか、第42回の冒頭、桃山剣之介の映画
で最後に切られた侍が松重さんだったらし
く・・・。気付けなかった~! 無念じゃ・・・w
切られ役の男から秘蔵っ子に出世したこと
が分かる、なんとも細かい設定が憎いっ!
これだからこのドラマ、油断できないってい
うか、うっかり見逃していそうで怖いわ~。
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