「エール」第108回~生きててくれて・・・ありがとな | 日々のダダ漏れ

日々のダダ漏れ

日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「エール」 第108
第22週 「ふるさとに響く歌
生きててくれて・・・ありがとな

 

 

※無断転載対策のため、不本意ですが、

しばらく、注意喚起させていただきます。

 

こちらの記事は、「日々のダダ漏れ」 の

記事です。ご覧になっているブログ名が

「日々のダダ漏れ」、以外のブログ名は、

記事を無断転載しているブログです!!

↓ オリジナルのブログはこちらです♪

「日々のダダ漏れ」

 

 

裕一) 2人で、福島信夫小学校の校歌

 作りました。少しだけ、母校に恩返し

 できたと思います。

鉄男) もしかしたら、校歌の話、先生が

 引き合わせてくれたのかもしんねえな。

裕一) あ~そうかも。フフッ。

鉄男) 先生、ありがとうございます。

 こっちはみんな、元気でやってます。

(藤堂の墓に向かい、手を合わせる2人)

 

**********

 

裕一) ただいま~。

まさ) お帰りなさい。

 お客様いらしてるわよ。

 鉄男さんに。

鉄男) えっ?

 

**********

 

(裕一と居間に入る鉄男)

(明男の父親・三上が立ち上がる)

裕一) えっと・・・。

鉄男) 典男? 典男か?

典男) 兄ちゃん・・・。

 

**********

 

(かばんの中から校歌の楽譜を出す典男)

典男) せがれが・・・これ見してくれて。

 校長先生に聞いたら、「湯の町エレジー」

 だの、「暁に祈る」なんか書いてる、有名

 な作詞家先生だって。全然知らねがった。

 俺こういうの詳しくねえがら。

鉄男) あれからずっと・・・福島いたのか?

典男) いや・・・盛岡さいた。

鉄男) 盛岡?

典男) うん・・・。

 できるだけ、遠くさ行きたくて。

 親父が、怖(こえ)がった。

 暴れるし・・・母ちゃん兄ちゃん殴るし。

 ある時気が付いた。

 兄ちゃんは、俺の分まで殴られてる。

 俺のためにいっぺえ我慢してるって。

 んだから・・・

 俺なんか、消えた方がいいって。

鉄男) それで・・・出てったのか?

典男) うん。汽車で盛岡まで行って、

 無賃乗車でとっ捕まったんだけど、

 通りすがりの夫婦が、助けてくれて。

 その人達は、盛岡で床屋やってて、

 それからず~っと、そこで手伝いし

 ながら、技術身につけて・・・。

 

(回想)

男性) 手伝うってか。

女性) 偉(えれ)えな、典男。

 

典男) 独立するって話になって、

 こっちに戻ってきた。

鉄男) 床屋さんになったのか?

典男) うん。もうすぐ10年になる。

鉄男) うまくいってんのか?

典男) まあ・・・そこそこ。

鉄男) 家族は?

典男) かみさんと、せがれが2人。

鉄男) そうか・・・幸せでよかった。

典男) わりいな・・・兄ちゃん、わりい。

 明男が・・・講演聞いたうちのせがれ

 が言ってた。兄ちゃんはうんと苦労

 したって。

鉄男) おめえが謝っことじゃねえ。

典男) 俺は勝手に家飛び出して、

 優しいおじさん達によくしてもらって、

 俺だけがいい思いして。んだけど・・・

 兄ちゃんは、兄ちゃんは・・・。

鉄男) 典男。

 生きててくれて・・・ありがとな。

 俺もあのあと・・・家出たんだ。

 母ちゃんに・・・

 自分の人生生きろって言われた。

典男) そのあとは?

鉄男) 一度も会ってねえ。

典男) 俺も福島戻ってから、

 一度・・・あのうち見に行ったんだ。

 んだけど・・・はあもう取り壊されてて。

 父ちゃんも母ちゃんも、

 行方分かんねえって。

鉄男) そうか・・・。

典男) うん。

 俺・・・今でも時々、

 母ちゃんの夢見んだ。

鉄男) 俺もだ。

 俺は・・・母ちゃん一人に全部

 しょわせて、あの家捨てた。

 本当は・・・俺が母ちゃん守って

 やんなきゃなんねがったけど、

 何にもしてやれねがった。

まさ) そんなこと・・・ないと思う。

 お母様はきっと、

 あなたたちが立派になって、

 喜んでると思う。私もね、昔は・・・

 子どものそばさいたいって思って

 たけど、そうじゃないのよね。

 どこにいても・・・元気で、自分の道、

 生きててくれたら、母親にとって、

 それが一番の幸せ。大丈夫! 

 あなた達は、十分に親孝行してっ

 から、胸張って生きてっていいの!

鉄男) ありがとうございます。

典男) (泣)

(典男の背中をなでる鉄男)

 

**********

 

その日は、

喜多一に典男の家族を招いて、

にぎやかなひとときを過ごしました。

 

浩二) ただいま~!

まさ) あっ、お帰り!

裕一) 浩二だ。お帰り~!

浩二) 誰か来てんの?

裕一) うん!

典男) あっ!

浩二) ありゃ・・・何で?

裕一) えっ? 知り合いなの?

浩二) いつも散髪してもらってる

 床屋のご主人。

裕一) え~! ハハハハハ!

 

**********

 

まさ) 召し上がれ。

浩二) はい明男。食べ。

裕一) あ~よかったね。

鉄男) 酒好きか?

典男) うん、好きだ。

裕一) う~んこのイワシおいしいね!

まさ) それ、三上さんから頂いたのよ~。

典男) あっ、兄ちゃんもイワシ

 好きだったよな?

鉄男) よく覚えてんな。

裕一) へえ~!

典男) あっ俺の分やるよ!

鉄男) ううん。

 いいからいいからいいから。

典男) 子どもの時はいっつも

 兄ちゃんの分分けてくれたろ。

鉄男) いや気持ちだけ受け取っとくよ。

典男) 遠慮すんなよ。

明男) じゃあ俺食べる!

鉄男) あ~そうだそうだ。

 明男食え食え・・・。

 いっぱいいっぱい食べて。

典男) いいのか?

鉄男) いや俺がいっぱい食ったって

 しょうがねえだろ。

典男) まあな。

裕一) 浩二も食うか?

浩二) いやいいって。

裕一) 一個くらいあげるよ。

浩二) いいって。

裕一) 一個でいいんだよ。

浩二) 要らねえって! 

 兄ちゃんが食えよ。

 

**********

 

(庭先で明男と遊ぶ鉄男)

鉄男) よいしょ~! アハハ。

明男) うわ~!

鉄男) アハハ! おじちゃんの勝ち~。

典男) あ~あ。

明男) あ~。

鉄男) もっと強い腰・・・。

典男) 武男、

 おめえさっきから何書いてんだ?

武男) ないしょ!

典男) 何だないしょって。

浩二) ないしょだもんな。

武男) うん。

浩二) アハハハ・・・。

まさ) ねえ、甘いもん食べる?

 鉄男さんの、東京土産。

明男) 食べる!

鉄男) あ~。

(縁側の裕一の隣に座る鉄男)

明男) ねえ鉄男おじちゃん。

 東京ってどんなとこ?

鉄男) んだな・・・ひと言じゃ

 言えねえけど、面白えとこだ。

明男) 今度遊び行っていい?

鉄男) もちろん!

 いろんなとこ連れてってやる。

明男) 約束ね!

鉄男) おう約束約束。

(笑い声)

武男) あっ、今何時?

浩二) あ~6時過ぎ。

明男) あ~あ、「さくらんぼ大将」

 終わっちったよ。

まさ) えっ? 「さくらんぼ大将」、

 聞いてくれてんの?

明男) ♪さくらんぼ 隠れん坊

 さくらんぼ 紅いほっぺた

 さくらんぼ大将

鉄男) その歌、

 このおじさん作ったんだ。

明男) え~!?

多美子) えっ、そうだったんですか! 

 家族で欠かさず聞いてんです。

裕一) ありがとうございます。

典男) 僕も大好きです。

裕一) え~!

典男) 孤児だった六郎太が街さ出て

 いろんな人に出会ってくでしょう。

 自分とちっと重ねたりして・・・。

裕一) あ~そうですか。フフッ。

明男) ねえ、六郎太が

 どうなっか知ってんの?

裕一) もちろん知ってるよ。

 でもないしょ~。

武男) え~教えて!

明男) ねえ教えて教えて!

裕一) え~?

 じゃあじゃあじゃあ特別だよ?

 最後は・・・

 みんなで一緒に、幸せになる!

明男) え~? もっと詳しく・・・。

裕一) え~? 駄目だよ~。

 

**********

 

(明男の弟・武男が書いた、鉄男の似顔

 絵をノートに挟み、かばんにしまう鉄男)

 

**********

 

鉄男) 自分の過去を引きずりながらも・・・。

 

東京に戻った鉄男は、

映画の主題歌を書き上げました。

 

男性) 分かりました。優しさと、

 力強さが共存した感じですか?

鉄男) そうなんですよ!

 

その後も、

「東京だョおっ母さん」などの、

家族をテーマにしたヒット曲を、

世に残すことになるのです。

 

**********

 

(電話の呼び出し音)

電・音) はいはい、はいはい・・・。

 はい、古山でございます。

電・裕一) あ~もしもし、音? 僕。

電・音) 裕一さん?

電・裕一) ごめん。あんねえ、

 しばらく帰れそうにないんだ。

 浩二に頼まれてね、こっちの農業会

 の仕事引き受けることになったの。

電・音) しばらくって、いつまで?

電・裕一) ちょっとまだ分かんないな。

 ねえそっち変わりない?

 華どうしてる?

電・音) 元気ですよ。

 全然相手してくれないけど。

 お義母さんたちは?

電・裕一) フフッ、元気してるよ。

浩二) 兄ちゃん、もう行くよ。早く!

裕一) はい。

電・裕一) ごめん。じゃあ行かなきゃ

 いけないからさ、また連絡すんね。

電・音) ちょ・・・裕一さん!

 

**********

 

(居間に寝転んだ音)

(週刊誌のページを閉じ、まんじゅう

 に手を伸ばし、食べる音)

(暗唱する声)

(台所に華が来る)

音) ねえ・・・ねえ華。

 私たちも福島行かない?

 華も久しぶりにおばあちゃんに

 会いたいでしょ?

華) 行けないよ。学校あるんだから。

(立ち去る華)

(また寝転ぶ音)

音) ん~・・・。(ため息)

 つまらないわ・・・。う~ん。

(腰の骨を鳴らす音)

音) あっ・・・。

 

**********

 

役者が揃うと見ごたえがあるね~。裕一と

鉄男の家族が揃った団らんの時間の幸福

感に泣けた。鉄男と典男、裕一と浩二、明

男と武男、それぞれ兄弟のやり取りもいい。

 

生きててくれて・・・ありがとな。

 

生きてさえいれば・・・未来は変わり続ける。

鉄男も典男も、生き抜いてくれてありがとう

だよ。お母さんにもいつか、会えるといいね。

 

お母様はきっと、
あなたたちが立派になって、
喜んでると思う。私もね、昔は・・・
子どものそばさいたいって思って
たど、そうじゃないのよね。
どこにいても・・・元気で、自分の道、
生きててくれたら、母親にとって、
それが一番の幸せ。大丈夫! 
あなた達は、十分に親孝行してっ
から、胸張って生きてっていいの!

 

本当のところは分からない。そうじゃないか

もしれないけど・・・そう思っていいと思うよ。

夢に見る母ちゃんは、きっとそういう人だよ。

 

さ~てあとは浩二の番だね。浩二に幸せに

なってもらわないと、物語は先に進めない。

最終回までにみんなの出番をこなさないと。

 

 

裕一のモデルとなっている方の息子さんの

ブログなのですが、家族が知っている本当

の話を知ることができて興味深いです。↓

『エール』 VS 本当の話ー1 古関家と内山家

 

 

「エール」関連ブログはこちらから↓

「エール」関連ブログリスト

「朝ドラ」関連ブログリスト

●「エール」HP
 

 

ランキングに参加しています。
ポチっとしていただけると、嬉しいです♪
にほんブログ村 テレビブログ テレビドラマへ
にほんブログ村
にほんブログ村 テレビブログへ
にほんブログ村