「なつぞら」第44回~川村屋・・・ようこそ、開拓者の街へ | 日々のダダ漏れ

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「なつぞら」 第44
第8週 「なつよ、東京には気をつけろ」
川村屋・・・ようこそ、開拓者の街へ

 

 

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昭和31(1956)年4月

 

雪次郎) 人がいっぱいだわ。

なつ) ねえ~。

 

昭和31年、東京、新宿です。

新宿は、戦後の焼け跡から復興し、

デパートや、飲食店、大型書店や、

映画館、さまざまな娯楽施設が

立ち並ぶ、文化の中心地、戦前の

浅草に代わって、新しい庶民の街

になっていました。

 

なつは、

まだ雪残る、北海道を旅立ち、

新しい春を、迎えに来たのです。

 

**********

 

採用試験の6月までの間、

なつは、川村屋に、

お世話になることになりました。

 

雪之助) すっかり変わったな。

 角筈(つのはず)という町名もなくなって…。

 あ…けど、今も同じ場所に川村屋が

 あるだけで、ホッとする。さあ行くべ。

雪次郎) うん。

野上) いらっしゃいませ。

雪之助) あ…野上さん!

野上) えっ?

雪之助) いや…ハハハ、お懐かしい!

野上) ちょっ…ちょっと、やめて下さい。

 あっ、北海道の?

雪之助) ええ…小畑です。小畑雪之助です。

野上) あまりに老けてて分かりませんでした。

雪之助) ハハハハ…。野上さん、はびっくり

 するぐらい、変わらないですね!

野上) 苦労は顔に出さない主義なんです。

雪之助) ア~ハッハッハッハ…!

 この人はね、大正元年からこの川村屋に

 いる、小僧からたたき上げの店員さんだ。

 私もよく叱られた。

なつ) お久しぶりです。

雪之助) あ~なっちゃんは知ってますよね?

 これは、私のせがれです。

雪次郎) 小畑雪次郎です!

 よろしくお願いします!

雪之助) 今日から、

 よろしくお願いいたします!

なつ) よろしくお願いします。

野上) 声が…声が…。何ですか? 店先で。

 どこでも頭を下げれば礼儀になると

 思ったら大間違いですよ。

3人) 失礼しました!

 

**********

 

<事務室>

雪次郎) この椅子すげえな。

光子) いらっしゃい。

なつ) マダム!

光子) いやいやいや…光子ちゃんかい?

 アッハッハッハッ…立派になられて。

光子) ご無沙汰しております。

雪之助) いや~光子ちゃん、あのころ

 まだ、可憐な少女だったもね。

野上) (せき払い) 今は、マダムです。

雪之助) あっ、失礼しました。

 マダム、これがせがれの、雪次郎です。

雪次郎) 小畑雪次郎です。

 よろしくお願いします!

光子) お父様のように、

 立派な菓子職人になれるよう、

 しっかりここで修業して下さい。

雪次郎) はい!

雪之助) いや~マダム、私はまだ、

 そんな立派な菓子職人じゃないですよ。

野上) マダムの気遣いを無に

 することはございません。

雪之助) 失礼しました。

光子) どうぞ、お掛けになって。

(ソファーに座るなつたち)

光子) それで、奥原なつさんは…。

なつ) はい。

光子) あなたは、ここで働く気はあるの?

なつ) それは…本当にいいんでしょうか?

光子) ほかにやりたいことがあるのよね?

 漫画映画でしたっけ?

なつ) はい。

光子) その会社の試験はいつなの?

なつ) 6月に臨時採用の

 試験があるそうです。

光子) そう…それまでは、どこかで生活

 しなくちゃいけないでしょ? ただし、そう

 いう中途半端な人をお客様の前に出す

 わけにはいかないので、厨房で、皿洗い

 でもしてもらいます。それでよければ。

なつ) いすぎるくらいです!

 ありがとうございます! 助かります。

光子) まあそれにしても、

 なつさんが絵をね…。

雪之助) 川村屋には、昔から、絵描き

 のような芸術家が、たくさん集まって

 きますもね。

光子) ええ。

 仙台の祖母が好きでしたからね。

 なつさんはどんな絵を描くのかしら。

なつ) あっ、見ますか?

光子) えっ? 是非見たいわ。

なつ) 是非! 

 マダムの目で確かめて下さい。

(ノートを差し出すなつ)

光子) なるほど…漫画ね、これは。

なつ) はい。私がなりたいアニメーターは、

 その絵に、命を吹き込むんです。

光子) 命?

なつ) はい。漫画は、紙の上で物語を描き

 ますが、漫画映画は、絵が物語を演じる

 んです。アニメーターは、役者と同じように、

 物語を絵で演じる人なんです。

雪次郎) なっちゃん、

 そんなら演劇部の経験生かせるね!

なつ) そだといいけど…。

雪次郎) そんなら東京の演劇も

 たくさん見た方がいいよ。

雪之助) お前は修業に生かせ。

雪次郎) どうやって?

雪之助) どうやってもよ!

なつ) マダムは、どう思いますか?

光子) えっ?

なつ) 私にできると思いますか?

野上) マダムに聞いてどうするんです。

なつ) そうですよね…。

光子) 不安を誰かの言葉で

 解消するのはよくないわ。

 その不安と戦わないと。

なつ) はい。

光子) そういう人なら、私の応援します。

なつ) ありがとうございます。

雪之助) マダム、あなたは、先代のマダム

 の、意思を、立派に、継がれたんですね。

 いや…安心しました。

光子) なつさん、この新宿も、ある意味

 北海道と同じように、開拓者が集まる

 所なのよ。

なつ) 開拓者が?

光子) ええ。文化の開拓者…。

 あなたのように、新しいことに挑戦した

 いという若い人達が、これからどんどん

 集まってくると思うわ。この川村屋も、

 そんな新宿でありたいと思ってる。

 ここから、あなたも頑張りなさい。

なつ) はい!

光子) ようこそ、開拓者の街へ。

 

**********

 

<厨房>

光子) 皆さん、手を休めずちょっと聞いて

 下さい。明日から、見習いとしてここに入

 る、小畑雪次郎君です。

雪次郎) よろしくお願いします!

光子) それから、奥原なつさんです。

 ここで雑用をしてもらいます。

なつ) 奥原なつです。

 どうぞ、よろしくお願いします。

光子) それから、戦前の川村屋で

 修業をされていた、小畑さんです。

雪之助) 小畑雪之助です。

 雪次郎の、父でございます、

 え~このなつの、後見人でもあります。

 どうか、2人をよろしくお願いいたします。

光子) 戦後、お店を再開した時から、

 職人たちの職長をしてもらっている、

 杉本さんです。

杉本) 杉本平助です。

雪之助) お世話になります。どうか

 せがれを、厳しくご指導下さい。

雪次郎) お願いします!

杉本) ま、ここは軍隊じゃないから、

 そう、かたくならずに。

雪次郎) よかった。

雪之助) よかったじゃない!

雪次郎) はい!

なつ) あっ、マダム。

光子) ん?

なつ) 私、お土産持ってきたんです。

光子) お土産?

なつ) はい。

 うちの牧場で作った、バターです。

光子) 北海道のバター?

なつ) これを、インド風バターカリーに、

 使って下さい!

杉本) えっ?

光子) そのために、わざわざ北海道

 から持ってきたの?

なつ) はい。あっ…。

 うん、大丈夫です。腐ってません。

光子) これを、うちのカレーに?

なつ) 是非、カリーに!

 

**********

 

(店のテーブルに着いたなつたち)

(3人にカレーが出される)

なつ) う~ん…。

雪次郎) うまそう!

雪之助) 懐かしいもなあ。川村屋の香りだ。

野上) 今日は特別ですよ。あのバターでは、

 お客様には出せませんから。賄いとして、

 調理しました。

なつ) まかない?

雪之助) 従業員が食べる食事だ。

なつ) じゃあ、野上さんも食べて下さいね。

 十勝のバターカリー。

野上) それはどうなんでしょう…。

 川村屋の味にはなりませんから。

 落書きが、芸術にはならないように。

 ハッハッハッハッハ…。

(ムッとするなつ)

 

**********

 

<事務室>

(バターカリーを試食する光子)

光子) まあ、おいしい!

杉本) はい。いいバターですよこれは…。

 

**********

 

<店のテーブル>

雪次郎) うん…うめえ!

雪之助) このカリーはね、先代のマダム…

 今のマダムのおばあさんにあたるマダム

 が、その昔、インドの独立運動をしていた、

 インド人革命家を助けたことから、ここで、

 作られるようになったんだわ。

なつ) インド人の革命家?

雪之助) そう。その革命家は、イギリス政

 府に追われて、日本へ逃げてきたんだわ。

 そこでマダムはその革命家を、川村屋に

 かくまった。そのインド人が、このカリーを

 伝えたんだわ。

雪次郎) 本場のカリーを伝えたのか…。

雪之助) いわばこれは、

 命懸けで守った、マダムのカリーだ。

 革命が生み出した、川村屋の味だ。

 それが今もこうして残ってる。

なつ) すごい…。

雪之助) 名物となるものはね、

 その店の…その人間の覚悟だ。

なつ) その覚悟を、今のマダムも 

 受け継いでるんですね。だから

 あんなに強くて、優しいんだ…。

 そんなマダムに、

 私の兄は、借金をしたんです。

雪之助) カリーじゃなくて、

 借りを作ったか。ハハハハ…。

雪次郎) それは別に言わなくていいべさ。

雪之助) あ~すまんすまんすまん。

なつ) あの、おじさん、

 歌を聴きに行きませんか?

雪之助) 歌かい?

 

**********

 

<クラブ・メランコリー>

なつ) 去年の夏、母さんと聞いたんです。

 兄と同じムーランルージュにいた人の

 歌で…お兄ちゃんのことを何か、新しい

 情報、知ってるかもしれんから。

(客席になつたち)

煙カスミ) ♪赤い夕陽がガードを染めて

 ビルの向こうに沈んだら

 街にゃネオンの花が咲く

 おいら貧しい靴みがき

 ああ 夜になっても帰れない

レミ子) 「ねえおじさん、磨かせておくれよ。

 ほら、まだこれっぽっちさ。てんでしけてん

 だ。え、お父さん? 死んじゃった…。お母

 さん、病気なんだ…」。

(拍手)

煙カスミ) ♪墨に汚れたポケットのぞきゃ

(なつに気付くカスミ)

 

なつは、その歌を聴きながら、

靴磨きをして、

兄や妹と過ごしたあのころを、

懐かしく思いだしていたようです。

でもな、東京は、

街も、人も、すっかり変わったぞ。

なつよ、気を付けろ。

 

**********
 

あっさりと新宿へ…そして川村屋へ。今回は、

ご挨拶&お互いに自己紹介といったところ?

 

確かに本当にバターは美味しいんだろうけど、

老舗のカレーに入れてくれというなつはやっ

ぱりちょっと…厚かましいかもw ちゃっかり雪

之助を高そうなクラブに誘っちゃうところもね。

雪之助さんの懐が心配になっちゃったよ~。

 

パパナレーションは、「なつよ、気を付けろ」と

言うけれど…むしろ「なつの周りの人よ、なつ

に気を付けろ」と言いたい。なつの人垂らしは

なかなかのものだから~。くわばらくわばらw

 

あっそうそう、マダムのこのセリフは良かった。

 

不安を誰かの言葉で
解消するのはよくないわ。
その不安と戦わないと。

 

ホント、これ大事。誰かの言葉に頼ると、誰か

の言葉に振り回されることになるからね~♪

 

 

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