「わろてんか」第72回~うちは芸人さんみんな、家族や思てます | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「わろてんか」 第72
第12週 「お笑い大阪 春の陣」
うちは芸人さんみんな、家族や思てます

 

 

寺ギン) 困ってるんやろ。

 わしがここ買い取ったるで。

 この様子ではひとつきももたんやろ。

 売るんやったら今やで。

 

**********

 

(芸人を引き連れ、やってくる風太)

 

**********

 

てん) 風太。

藤吉) これはどういうこっちゃ。

 戦でも始める気ぃか。

風太) 頼んます。こいつらの事、

 ここで雇うて下さい。

一同) お願いします! 

風太) お願いします!

 オチャラケ派の芸人150人、全員、

 北村笑店に来たい言うてます。

寺ギン) 何やと?

佐助) どうか、お願いします!

富) ごりょんさん、頼んます!

寺ギン) お前ら何寝ぼけた事

 言うてんねや! こんな事して

 ただで済むと思とんのか!

風太) みんな、覚悟決めて

 ここに来たんです。

佐助) たとえこの先どないなっても、

 北村笑店に、世話になろうて、

 みんなで決めましてん!

一同) そや!

富) どうか雇うて下さい! 

 お願いします!

一同) お願いします!

藤吉) ありがたい…ホンマ、こんなに…。

風太) お前らが積み上げてきた信用や。

トキ) 風太…。

寺ギン) お涙頂戴はええけどな、

 忘れた訳やないな。借金の証文や! 

 忘れたとは言わさんで。

 この金きっちり返すまで、

 お前らはわしのもんや。

藤吉) 「わしのもん」て…

 芸人は物やないで!

てん) そうです。大切な家族です。

寺ギン) ほう、家族。家族言うんや

 ったら、こいつらの借金2500円、

 親のあんたが払てくれんのか。

てん) よろしおす。その証文、皆北村

 笑店で肩代わりさしてもらいます。

(どよめき)

藤吉) てん、そんな金あれへんやろ。

てん) 大丈夫です。

 うちに任しとくれやす。

(拍手と歓声)

寺ギン) 気ぃは確かか!? こいつらの

 借金まで背負たら、お前らも共倒れや!

文鳥) いや~こら祭りでっか? それとも、

 大阪夏の陣…いや、春の陣でっか。

寺ギン) 文鳥師匠!

てん) 師匠…。

 

**********

 

<事務所>

 

(戸棚から壺を出すてん)

藤吉) そんなとこに…。

てん) 何かあった時のためと思て。

風太) へそくりか。

藤吉) いつの間に…。

 いや、なんぼあるんや?

てん) 締めて、2511円50銭、あります。

寺ギン) 何やと?

てん) これで、芸人さんたちの借金、

 きっちりお支払い致します。

藤吉) でかしたてん!

てん) へえ!

文鳥) ごりょんさん。わしがカレー

 うどんを頂いたのが、6年前。

 あんさんのお召しもん、

 その時と同じ着物ですな。

てん) ひゃ! あ…。

文鳥) 寄席3席のごりょんさんが、そ

 こまで始末なさってなぁ。この壺の銭

 も、コツコツ貯めはったんやな。そん

 な大事な銭で、見ず知らずの 芸人

 の借金肩代わりするやなんて…アホ

 らしい。やめときなはれ!

てん) 見ず知れずやおへん。うちは、

 芸人さんみんな、家族や思てます。

 みんなが疲れた時、苦しい時、大変

 な時、家族にお薬をあげるのは当た

 り前。そう思てるんです。

文鳥) わしの好きな噺に、「貧乏花見」

 ちゅうのがおましてな。貧乏な連中が、

 長屋で肩寄せ合いながら面白おかし

 ゅう暮らしてるちゅう噺なんやが…。

 ここにおったら、貧乏でも何でも、毎

 日わろうて暮らせそうな気ぃするわ。

 伝統派の噺家一同53名、北村笑店

 でお世話になりたいんやけど、どな

 いでっか。

藤吉) もちろんです!

てん) おおきに、ありがとうございます!

文鳥) ほなよろしゅう、お頼申します。

寺ギン) そんな殺生な…。

文鳥) あんたも、昔の気持ちを

 思い出してみたらどないや。

てん) 一緒に、仲ようやり直しまへんか。

 うちは寺ギンさんにもわろてほしいん

 です。笑いは、作る人がわろてんと、

 お客さんが笑われしまへんさかい。

風太) 俺もそう思います。

寺ギン) ああもうどうにでもせえ!

 ええわ。わしの持ってるもん、

 全部お前らに譲ったるわ。

(証文の束を出す寺ギン)

(頭を下げるてんと藤吉)

 

**********

 

トキ) おおきに。ありがとうな。

風太) お前のためにやったんちゃう。

トキ) 分かってる。

 そやけど、ホンマにおおきに。

 これからどこ行くん?

風太) うん…風の吹くまま気の向く

 ままちゅうやっちゃな。ま、俺はどこ

 に行ってもやっていけるわ。ほなな。

てん) 風太! 風太、待って!

 お礼も言わせんと、どこ行く気やの。

風太) 痛っ!

てん) おおきに、風太。

藤吉) おおきに。

てん) 風太、うちらから折り入って

 お願いがあるんやけど。

風太) そんな金持ってへんで。

てん) お金とちゃいます。

 番頭として、働いてくれへん?

風太) 番頭?

てん) そうや。この北村笑店で。

風太) 番頭?

てん) 番頭や。

風太) 番頭?

トキ) もう何やの、

 さっきから「番頭、番頭」て。

風太) 俺…俺、藤岡屋で、

 手代止まりやったやろ?

 いっぺんだけでも番頭さんて、

 呼ばれてみたかった。(泣)

藤吉) 風太、受けてくれるか。

風太) 藤吉…いや、席主、

 ごりょんさん、よろしゅう頼んます!

てん) こちらこそ、よろしゅう

 お願いします。番頭さん。

風太) へえ!

 

**********

 

そうして、

風太は北村笑店の番頭となり…

 

(客でいっぱいの風鳥亭を

 見ている僧侶姿の寺ギン)

寺ギン) ようわろとるわ。

(木戸口から顔を出す亀井)

亀井) 達者でな。

 

寺ギンはお坊さんに戻り、

笑いの心を取り戻しに、

諸国行脚に旅立ちました。

 

**********

 

200人以上の芸人を抱え、

寄席の数を一気に10軒にまで

増やした北村笑店は、

日本の演芸史上、初となる、

寄席のチェーン化に乗り出しました。

 

そしてついに、

大阪一の繁華街、千日前に、

新たな本拠地となる、

南地風鳥亭を開業したのです。

 

文鳥) 本日ここに、にぎにぎしく、

 開場できましたのも、何から何まで、

 ご贔屓の皆様方のおかげ。

団吾) 花よりだんごの法善寺。

文鳥) 千日前の文鳥亭。

団吾) 風鳥亭や、風鳥亭。

(笑い声)

文鳥) ああそやった! 風鳥亭。

 追い風に乗ってこの大阪に、いやさ、

 日本中に、笑いを、広めまする!

団吾) どうぞ皆様、南地風鳥亭、

 ご贔屓、ご鞭撻のほど…

文鳥・団吾) 御願い、申し、

 上げ奉りまする~。

 

お笑い大阪、春の陣、

おあとがよろしいようで、ございます。


**********

「わろてんか」を楽しくご覧になってる皆様
は、この先は華麗にスルーでお願いします。

 

想定内すぎるほど想定内ではあるけれど、

ドラマとしては珍しくまとまっていたかも。

うちは、芸人さんみんな、家族や思てます。
みんなが疲れた時、苦しい時、大変な時、

家族にお薬をあげるのは当たり前。

そう思てるんです。

 

う~ん…てんがいうところの「家族」とは?

お薬をあげるのは、当たり前…かもしれな

いが、逆に、家族だからと、プライスレスな

働きも要求されたりしてね…なんてねっ!

(怖いわ~家族という名の元に、搾取され

ていく芸人さんたちの未来が見える~…)

 

風太が風鳥亭の一員になるだろうことは、

見え見えだったけど、それでも中の人の

熱演で、「番頭」待遇にうれし泣きする風

太が可愛かったし、おトキとのやり取りも

悪くなかった。安心して見ていられるし。

 

とはいえようやく、やっと? ヒロインとし

ての見せ場があってよかった~。絵面で

はまったくわからなかったけれど(苦笑)、

ヒロインもヒロインなりに頑張っていたら

しいし。まあ、この際そう見えないことに

は目をつぶるし、なんなら今までのお話

も、全部なかったことにしてもいいし…w

 

なかなかいい最終回だったよ…。えっ?

違う? まだ続くって? せっかくいい感じ

で終わったのに…。終わってくれていい

のに…。そっかぁ、まだ続くのか…(T_T)


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