「ひよっこ」第142回～好きなんだけど、離れてるのさ、遠くで星を見るように

「ひよっこ」 第142回
第24週「真っ赤なハートを君に」
好きなんだけど、離れてるのさ、

遠くで星を見るように

時子）　女の子の未来は、私に任せて！

　　みんな私についてきて！

（拍手）

みね子）　助川時子、最高！

澄子）　最高！

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

秀俊）　皆さん、差し入れで～す！

　　どうぞ。

時子）　ありがとうございます。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

みね子）　じゃ、鈴子さん、乾杯の音頭を。

鈴子）　どう見ても最年長か…。そうか…。

（ステージに立つ鈴子）

鈴子）　時子ちゃん、すてきだった！

　　優勝、間違いなしだね！ねっ！

　　そして、ここに集まった、みんな。

　　かわいい！

（笑い声）

鈴子）　大好きだよ！

（笑い声）

鈴子）　頑張って、ていこう！ねっ！

　　乾杯～！

一同）　乾杯～！

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

省吾）　乾杯～！

一同）　乾杯～！

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

みね子）　乾杯。

世津子）　よかったよ、時子ちゃん。

（時子と握手をする世津子）

時子）　ありがとうございます。

世津子）　うん…。すてきだった。

　　　大丈夫！頑張ってね！

時子）　はい！

さおり）　かっこよかった。

時子）　ありがとう。

さおり）　うん…。かっこよかった。

　　　三男君のことは関係なしにさ、

　　　優勝して。

時子）　うん。

さおり）　うん！

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

＜管理人室＞

鈴子）　聞こえてた？

富）　聞こえた。

鈴子）　いいね。女の子たちが

　　大きな声で笑うのは…。いいね。

富）　そうね…。

（目を閉じる富）

（富の口元に、手を近づける鈴子）

富）　死んでないわよ。

鈴子）　あぁ、びっくりした…。

富）　しぶといわよ、私は。

鈴子）　だろうね。

富・鈴子）　フフフフ！

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

みね子）　時子、明日大丈夫？お店抜け

　　　させでもらって、一緒に行ごうか？

時子）　ううん。大丈夫だよ、みね子。

みね子）　そう？

時子）　うん。

みね子）　うん。わがった。

お父さん…。

時子は、殻を自分で

破ったんだなと思います。

すごいなと思いました。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

コンテスト当日

時子、かっこよかったですね。

さて、ツイッギーそっくりコンテストは、

リハーサルの翌日行われ…。

（拍手）

司会）　続いては、９番、助川時子さん。

（堂々とステージに現れる時子）

（拍手）

（笑顔で踊り、ポーズを決める時子）

（客席から見つめる三男）

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みね子）　いらっしゃいませ。

　　　お待たせ致しました。

（「OPEN」の札をかけるみね子）

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

時子）　助川時子です。

　　日本中の、世界中の、

　　女の子たち！女性たち！

　　いろいろ大変だよね。

　　女として生きていくのは。でも！

　　女の子の未来は、私に任せて！

　　みんな私についてきて！

（拍手と歓声）

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

電・富）　もしもし？

　　はい…うん…うん！

（愛子に拳を握ってみせる富）

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

（あかね荘を飛び出し、

すずふり亭の厨房をのぞく愛子）

（省吾たちに拳を握ってみせる愛子）

（拳を握り、微笑むあう省吾たち）

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

みね子）　ドビワン、

　　　白ワンお願いします！

省吾）　はいよ、ドビワン、白ワン！

秀俊）　ドビワン、白ワン！

元治）　ドビワン、白ワン！

（小窓から顔を出したみね子に、

拳を握ってみせる愛子）

（泣きそうな笑顔で拳を握り、

鈴子に伝えるみね子）

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

＜裏の広場＞

愛子）　次は誰かな？私かな？

（厨房の窓を見る愛子）

（仕事をしながらふと振り返る省吾）

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

（頭にティアラを載せ、真っ赤なマント

を翻し、ステージの中央に立つ時子）

（拍手と歓声）

（涙があふれる目で時子を

見つめている三男）

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

（会場から出て、跳びはねる三男）

三男）　よっしゃ～！

　　すげえ！やった、時子！

　　おめでとう！

（空を見る三男）

（回想）

次郎）　時子、

　　いつ見てもべっぴんさんだなぁ。

　　この辺りじゃ一番だっぺ。

みね子）　当たりめえだよ！

　　　時子はさ、東京さ行って、

　　　女優さんなんだよ。

時子）　ありがとう、次郎さん。でも

　　この辺りで一番じゃ嫌なの、私は。

次郎）　そうか、頑張れ。

（回想）

時子）　しゃんめえな～大丈夫か？

（回想）

三男）　おめでとう！

時子）　ありがとう！

（回想）

三男）　俺を忘れねえでくれ！

三男）　♪好きなんだけど

　　だまってるのさ

　　大事な宝かくすように

（泣きながら道を歩く三男）

三男）　♪君は僕の心の星

三男）　♪君は僕の宝

　　壊したくないなくしたくないだから

　　好きなんだけど離れてるのさ

三男）　♪好きなんだけど

　　だまってるのさ

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

時子が、慌ただしく

アパートに戻ってきたのは、

３日後でした。

それは、時子が、あかね荘を

出て行く日になりました。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

（荷物を手に、裏の広場に出る時子）

（すずふり亭から出てくるみね子）

みね子）　時子…。

時子）　ごめんね、突然。

　　何か、用意してくれた部屋に

　　住むことになってさ。

みね子）　うん。

時子）　これから、何だか日本中の

　　都会を回るんだって。何かもう、

　　目が回ってしまって…。

　　何が何だが怖くて。

（時子を抱き締めるみね子）　

時子）　みね子…。

みね子）　うん。

時子）　みね子…。

みね子）　うん。

時子）　大丈夫かな、私…。

みね子）　大丈夫にするしかないでしょ？

時子）　そうだよね。

みね子）　うん。頑張っぺ。

　　　応援してっから、私。

　　　ずっと…。ず～っと。

時子）　うん。

みね子）　うん。

時子）　行ってくんね。

みね子）　うん。

時子）　うん。

（笑顔で手を振り、去って行く時子）

（時子を見送り、夜空を見るみね子）

お父さん…。

もうきっと、時子には…

そんなに会えなぐなんだろうなぁって、

思いました。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

優勝した時子の記事に書かれていた情報に

よると、応募総数1,500通以上の中から最終

選考に残ったのは35人。記事に載っていた

審査員のコメントによれば、「意見が分かれ

たが、小枝のように細く華奢でスタイルも良

く、なおかつスピーチが素晴らしく力強かっ

た助川時子さんに最終的に決めました。女

優を目指して表舞台で頑張ってもらいたい

ですね」…とのこと。そして、記事に載って

いた、時子のプロフィールがこちら↓

＜助川時子さんプロフィール＞

　茨城県・奥茨城村出身。

　一九四六年六月四日生まれ（21）。
　身長一七二センチ、体重五一キロ、

　Ｂ八〇センチ、W 五七センチ、

　H 八二センチ。

＜趣味＞

　ショッピング・読書・

　映画鑑賞・おしゃべり
＜特技＞

　どこでも寝ることができる・茨城弁
＜チャームポイント＞　

　えくぼ

＜コメント＞

　背が高いのでよく電信柱とか昔は　

　言われましたが、やっと役に立って

　本当に嬉しいです！

いや～いがった。スターへの道を駆け上っ

てほしい。三男の切ない恋心のためにも。

今日はもう、三男に泣かされっ放し！三男

の恋心が切なくて…乙女のようで、泣けた。

切ない。切なすぎるよ、三男～。星のフラメ

ンコの歌詞が三男の心情そのまますぎて。
まさに、三男のために書かれた歌のようで。
今までこの曲を聞いても、「好きなんだけど
離れてるのさ」へぇ～そうですかって感じで

流して聞いていたのだけれど、これからは、

三男の泣き顔を、思い出してしまいそうだ。
なんていい歌なんだ！泣けちゃうじゃない。
もうね、三男がヒロインでいいよ！だって、

ひよっこの恋バナで１番、三男の恋に泣け

たもの。島谷との別れなんかより、何倍も

切なくて泣けるんだもの。ホント、マジで！

君は僕の心の星　君は僕の宝
こわしたくない　なくしたくない　だから　

好きなんだけど　離れてるのさ
好きなんだけど　黙ってるのさ

三男ぉ～～～！三男が好き過ぎて、辛い。

長い長い片思いが、青春が終わった瞬間

を見てしまった…。そうやって人は皆大人

になっていくのだけれど…。わかっていて

も、やっぱり切ない。人はずっと同じところ

にはいられない。変わらずにはいられない。

どんなに不安でも…どんなに怖くっても…

大丈夫にするしかないでしょ？

そう。自分で、大丈夫にするしかないのよ。

大丈夫！そう思えばきっと大丈夫になる。

三男もきっと大丈夫。きっと幸せになれる。

今日はずっと、「♪好きなんだけど～」のフ

レーズが、頭から離れてくれそうにない…。

♪好きなんだけど離れてるのさ

♪好きなんだけどだまってるのさ

大好きだよ、三男。

三男がいてくれて、本当にいがった。

「ひよっこ」は、君の涙に救われたよ…。

「星のフラメンコ」ｂｙ西郷輝彦

好きなんだけど　離れてるのさ
遠くで星を　みるように
好きなんだけど　黙ってるのさ
大事な宝　かくすように
君は僕の心の星　君は僕の宝
こわしたくない　なくしたくない　
だから　

好きなんだけど　離れてるのさ
好きなんだけど　黙ってるのさ

とどかぬ星を　恋した僕の
心をうたう　星のフラメンコ
輝け星よ　君の夜空で
歌えよ涙　僕の心で
君は僕の心の星　君は僕の宝
こわしたくない　なくしたくない　
だから
歌うよせめて　心の歌を
ひびけ夜空に　星のフラメンコ

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