プレミアムよるドラマ「ふれなばおちん」第4回~初めての嘘 | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

プレミアムよるドラマ
「ふれなばおちん」



第4回~「初めての嘘
 
龍(成田凌)を看病してからというもの、夏(長谷
川京子)は龍のことばかり考えるようになる。髪
形やメイクにも気を配るようになり、次第にキレ
イになっていく夏。夫の義行(鶴見辰吾)も、そ
んな夏の変化に気づき始める。罪悪感にさいな
まれ、やはり家族を裏切れないと、龍への思い
を抑える夏であったが、外出した際、龍に待ち
伏せされる。戸惑う夏。そして、その姿を義行の
部下・みどり(古畑星夏)に目撃される――。

**********

義行) 佐伯君来たの?
夏) えっ?
義行) いや、傘返しにさ。
夏) ああ…真樹夫がね、
  返してもらったみたい。
義行) そう。何だろうなあ。
夏) 何?
義行) あっ、髪か。
    何か変わったと思ったんだよ。
    じゃあ今日遅くなるから。
夏) 行ってらっしゃい。
義行) 行ってきます。


**********

(龍からの手紙)
「夏さんへ。
突然送りつけてすみません。
今は何も考えずに
芝居を見に来ませんか?
気が引けるなら、ご家族と一緒に。
返事、下さい」。


**********

「今は何も考えずに」なんて、
都合のいい言葉に流される。


夏) (家にある便箋を見て)
  こんな地味なの…。ま、いっか。


それは…
罪を感じ始めた証拠だ。


(龍からの手紙に返事を書く夏)

**********

(手紙を龍の郵便受けに入れる夏)

**********

夏) えっ? 優美香が? いなくなった?
良) 英語、失敗したって。答え書くとこ、
  ずれちゃったみたいで。すげえへこ
  んでて、気付いたらいなくて。
夏) ちょっと待って。

(スマホを見る夏)
(優美香からの着信ありの表示)
夏) えっ? これ、さっき…。あ~…。

**********

夏) 優美香!
良) ずっと学校にいたみたいです。
  「おばさんに電話しろ」って言ったのに。
夏) バカね! テスト失敗したぐらいで。
優美香) なにその言い方!
     こっちは必死で…。
夏) だからって、こんな事したって
  周りに心配かけるだけでしょ?
  もし何か、事件とか事故にでも
  遭ったらどうするの!?
  あんた、女の子なのよ!
良) おばさん、ちょっと、声でかいっす。
夏) ごめんなさい。
良) ちょっと、勉強とか、
  つきあってやってもいいですかね。
  明日で、取り返せるかもしんないし。
夏) ありがとう。
良) 行こう。


**********

(龍の郵便受けに入れた手紙を
取り戻し、クシャクシャにする夏)

**********

夏) 帰ってたの?
義行) あ…まだ起きてた?
夏) うん。何か、寝れなくて。
義行) 優美香どう? 大丈夫?
夏) 今はね。明日頑張るって。
  あ~何、このシミ。またクリーニング
  出さなきゃ。ねえ、ちょっと靴下脱ぎ
  っ放しにしないでよ。
義行) 今日の客、話長くてさ。
    もう気になってたんだけど…。
夏) 優美香なら大丈夫よ。
  ねえ、片方どこ?
義行) ああ…ここにあった。
夏) 何でここに? もう、お父さん、
  こんなとこで寝ないで。ねえ。


私の髪にも気付くし、
娘の事もちゃんと心配してる。
この人は、家族のために頑張ってる。

なのに、私は…
こんなの…ありえない。

(自分が書いた手紙を破り捨てる夏)

**********

(台所に倒れている夏)
真樹夫) お母さん! お母さん!

**********

(龍の部屋をノックする優美香)
優美香) 佐伯さん、佐伯さん!
(外から帰ってくる龍)
龍) 優美香ちゃん? どうした?
優美香) お母さんが…。
龍) えっ?


**********

龍) ちょっ…どうした?
夏) ああ…大丈夫。
  ちょっと…フラッとしただけ。
龍) 頭痛い? 吐き気は? あまり動か
  さない方がいいか。熱中症かも。
  水かスポーツドリンクある?
  あと保冷剤みたいなの。
優美香) はい。
真樹夫) お母さん、大丈夫?
優美香) 飲んで。飲める?
夏) ああ…おいしい。
龍) ここ暑いから、そっちのソファー
  横になりましょうか。起きれますか?


**********

夏) すみません。
龍) 優美香ちゃん、お父さん呼んでもらえる?
  救急車呼ぶほどでもないと思うけど、
  心配だから。
優美香) はい。真樹夫、コンビニで
     スポドリ買ってきて。
真樹夫) 分かった。
優美香) あっ、私、上の尾崎さん呼んでくる。
     看護師さんだから。
     あっ、真樹夫、お金。
夏) ちょっ…優美香。
優美香) お願いよ。
     私、尾崎さん呼んでくるから。
真樹夫) うん、分かった。


**********

夏) 大丈夫ですから、もう。
龍) 飲んだ方がいいです。
夏) すみません。
龍) この間と逆ですね。
夏) 本当にもう…大丈夫ですから。
龍) いい家ですね。
夏) 普通です。
龍) 初めて入った。夏さんち。
  手紙…読んでもらえました?
  どしたの?
夏) 見ないで。
  何て事ない家。こんな普通の…。
  でも…大事なの。
  真樹夫の事も優美香の事も、
  頭から離れた事なんか一度もない。
  夫の事だって…。なのに…。
  どうしていいか分からない…。
  顔が見たい。
  偶然のふりして会いたい。
  まるであなたがしてきた事と一緒。
  それだけじゃない。
  髪変えたり鏡見たり…。
  こんなのイヤ!
  気持ち悪い! 絶対イヤ!
  なのに…。
  こうしてあなたがそばにいると、
  気持ちが、ふわってなる。
  絶対違うって…
  自分に言い聞かせてたのに…。
  悔しい。
龍) どうしよう。たまらなくうれしい。


この一瞬だけでいい。
これ以上は絶対に…許されない。


(夏にキスしようとする龍)

真樹夫) お母さん、お父さんいたよ。
義行) どした? 大丈夫か? 悪かったな。
夏) 大丈夫。何か…何か熱中症みたい。
義行) そうか。一応病院行くか?
夏) 大丈夫。
義行) 真樹夫、お前がこの間、
    行った病院どこだっけ?
    あれ小児科か。え~電話帳。
真樹夫) 電話帳って何?
義行) あっ、そうか。今の時代、
    電話帳なんかないのか。
真樹夫) うん。


**********

電・夏) 良君にね、
     すっごく助けてもらったの。
電・莉絵) え? 良が?
電・夏) うん。母親の私より、今は良君
     の方が優美香の力になるのよ。
電・莉絵) そっか。何か2人とも、
      大人になっちゃうね。
電・夏) そうね。寂しいね。
電・莉絵) だからね、
      恋をするのは、いい事なの。
電・夏) え? あ~優美香たちが?
電・莉絵) 違うわよ。私たちが。
電・夏) え?
電・莉絵) 母親でいられる時間も、案外短い
      んだから。自分に戻る練習をしとか
      なきゃダメなの。なっちゃん、好きな
      人できたでしょ?
電・夏) えっ!? 何で?
電・莉絵) ねえ、どんな人?
電・夏) 違うよ。
     小牧さん、何か勘違いしてる。
電・莉絵) まっ、認めたくなかったらそれで
      いいんだけど。そうね…案外その
      程度の方がいいのかもしれない。
      ちょっとときめいてるぐらいの方が。
電・夏) どうしたの?
電・莉絵) 案外地獄だから、こっち。
電・夏) えっ?
電・莉絵) 妻であり、母であり、女。でも実際、
      女の部分が満たされちゃうと、そこ
      から傷口がどんどん開いてくの。
      幸せだけど、地獄なの。
      だからなっちゃんは、恋っていいな
      ~って笑っていられるうちに、引き
      返す道は残しといたほうがいいよ。


そう…言われたのに。

**********

龍) そんなに怯えなくても。お隣さんが
  たまたま近所で会っただけでしょ。
  課長のシャツですか?
夏) ええ。
  明日、着るっていうから、取りに。

(夏の手を握る龍)
龍) あれはうそじゃない? 答えて。
(龍の手を握り返す夏)

**********

(2人の様子を目撃するみどり)
みどり) うそ…。

**********

(チケットを見つける優美香)
優美香) 何これ?
夏) ああ…それ? あの…お隣の、
  佐伯さんがくれて…。
優美香) へえ~本当に役者なんだ。
夏) 優美香行ってきなさいよ。良君誘って。
優美香) う~ん…お母さんは?
夏) 私は、そういうのは…。
優美香) えっ、何で? 芝居とか好きじゃん。
     行きなよ。


**********

みどり) 何か奥様…。
龍) えっ? 何ですか?
みどり) きれいになられましたよね。
義行) アハハ。そりゃ前がひどかった
    んだろ。アハハハ。
みどり) やっぱあれかなあ。佐伯君みたい
     な人が隣に引っ越してきたから。
義行) だとしたら佐伯君に感謝しなきゃな。
龍) そんな事言うならチケット
  何枚か買って下さいよ。
義行) そりゃ話は別だよ。
    俺だって小遣い厳しいんだから。


**********

みどり) 何よ?
龍) 何見たんですか?
みどり) 別に大したもの見てないわよ。
     おばさんがえらく若い男とコソコソ
     子供みたいに手つないでキュン
     キュンしてるの見ただけ。はっ?
     あなたもたち悪いよ。課長の奥さ
     んたぶらかすとかさ。ああ、何?
     おばさんキラーの役作り? それ
     とも、何歳上の女までいけるか
     自分のポテンシャル試してんの?
     何? 違うの?
龍) 同じ女なのに年上の女の人バカに
  するヤツ、俺本当嫌いなんですよね。
みどり) 私も嫌いよ。本気でもないのに
     人の奥さんに手出す男。
     何? その顔。本気なの?
     うそでしょ?
龍) うそみたいだけど本当。
みどり) 何で?
龍) 「何で」って言われても。
みどり) 何でよりによって私が課長の奥
     さんに負けなきゃなんないのよ!
龍) そっちこそ何でだよ!
  俺の事なんか本気じゃねえだろ。
  どしたの?

(龍の首にキスしまくるみどり)
龍) ちょ、ちょ…ちょっと。
みどり) これが本気って事なんだけど。
     佐伯君。

(龍を押し倒すみどり)
みどり) 課長の奥さんと、ここまでいけるの?
     手つないで照れ合ってるのが
     恋愛とか…まさか思ってないよね?
     そんなの本気じゃないよ。
     だったらやめなよ。
     純愛ごっこ楽しんでられるような
     気楽な立場じゃないんだからさ。
龍) ねえ。そのまましゃべらないで一回
  降りよう。その…モロ当たってる…。
みどり) うるさい。聞きなさい。
     あなたね、分かってるの?
     相手は、家庭のある人なのよ。
     覚悟あんの?
     私の2年前のシャレになんない
     経験からアドバイスしてあげる。
     不倫にはルールがあるの。
龍) 不倫…。
みどり) 絶対に…絶対に絶対にバレちゃ
     いけないの。本気もうそも後ろめ
     たさも、それ突き抜けるくらいの
     幸せも全部のみ込んで。好きだ
     って気持ちすら最後はなかった
     事にしなきゃいけない。家庭のあ
     る人を好きになるって過酷だよ。
     耐えられるの?
龍) 俺は…
  あの家にいる彼女が好きだから。
みどり) そう。


**********

暗くなってから、
一人で出かけるなんて何年ぶり。

何でもない事なのに、
みんな普通にしている事なのに、
ひどく悪い事をしているように思うのは、
私が、恋をしたからなんだろう。


**********

白雪姫も眠れる森の美女も、おとぎ話のお姫様
は、王子様のキスによって魔法が解ける。キス
をすれば、誰でも恋に落ちるわけではないけれ
ど、一説によれば、DNAレベルの相性がわかっ
てしまうのが、キスらしい。そういう意味では、お
そらく夏は、龍のキスによって、DNAレベルの恋
に目覚めて…落ちてしまったのだと思う。心より
先に、体が恋に落ちたのだ。体が恋に落ちたと
いうと、心が恋に落ちたというよりも邪なものの
ように感じてしまうかもしれないけれど、それは
ちょっと違う。ぬくもりは、言葉よりずっと正直で、
本心が伝わってきたりするもの。好きな人の手
に触れたときのうれしさや、ときめきは純粋なも
の。目は口程に物を言うように、指先もまた、口
以上に物を言う…ような気がする。心にしばしう
そをつくことはできても、体にはうそはつけない。
嫌いな人との接触を、人は我慢できないと思う。

恋する事から遠く離れていた夏が、その感覚を
取り戻すのに十分だった刺激。否が応でも、女
である事を思い出さずにはいられなくなった夏。
子供が大きくなっていたり、夫婦生活がなかっ
たり、手をつないだりの身体的コミュニケーショ
ンが少なくなっている時に、異性と触れあうこと
に必要以上にときめいてしまう人は多いと思う。

龍も、病気で弱っている自分の体を、やさしくポ
ンポンしてくれた夏の手のぬくもりに、ときめい
たのだと思う。夏もまた、熱中症で倒れた自分
を支えてくれたぬくもりのやさしさに、自分の気
持ちを隠し通す事ができなくなってしまう。あん
な近くに彼を感じてしまったら、そりゃ無理だよ
ね。好きな気持ちを押さえられなくなっちゃうよ。
あんな環境にいてしまったら、恋に落ちない方
が難しい。近くにいるというだけで、恋をするに
は十分な理由になってしまう。恋をしてしまう気
持ちはきっと、どうしようもない。悪いことでもな
いと思う。小牧のいう通り、「恋っていいな~」っ
て笑っていられるぐらいが…一番楽しいと思う。

けれども…あんなに近くにいて、簡単に会えて
しまう。触れることができる近さは反則だ。それ
以上はいけないと分かっている恋を、どれだけ
我慢できるのか。今の世の中、どうにかなって
しまう方が簡単。簡単じゃない恋の方が切ない。
恋を自覚した2人の簡単じゃない恋が、見たい。


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