「てるてる家族」(再放送)第29回 | 日々のダダ漏れ

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「てるてる家族」 第29回

秋子(足立悠美加)は、冬子(田島有魅香)あて
の書き置きを残し、千吉(中村梅雀)の家にころ
がりこむ。千吉のもとで、即席麺の研究を続け
たかったのだ。春男(岸谷五朗)は、すぐに迎え
に行こうと言うが、意地になった照子(浅野ゆう
子)は、その必要はないと突っぱねる。それで
も心配な春男は、配達にかこつけて、秋子の様
子をうががいに行く。そして、秋子が千吉の家
で過ごすようになってから数日後、即席麺が完
成する。

**********

照子) 私…何か、間違ってたんやろか?
春男) 何がや?
照子) 秋子や。秋子と冬子に母親らしい事
    でけんと、あの子らを、平等に育てて
    へんのやろか…?
春男) 何…アホな事言いな。おんなじように
    愛情さえあったらやな、そばにいてる
    時間の量が違ても、お金かけてる量が
    違ても、それは差別とは言わへん。
    それは…別々や。
照子) 何やの? それ。
春男) そや。そやったらあれや。
    秋子と冬子に、今度、てるてる坊主
    作ったったらええねん。
照子) 何お願いすんの?
春男) そんなんなんでもええねん。心込めて、
    作ったったらええねん。言葉で言うより、
    あの子らには、分かるはずや。お母ちゃ
    んの気持ちが…。
照子) そやね…。そうかもしれへんね。
春男) うん。まあ、何でもええから、
    早よ寝え! 明日や明日!
照子) そやね。…あんたも寝られへんの?
春男) そやから寝てたっちゅうの。
照子) ふ~ん。


**********

秋子) 「さよなら冬ちゃん。元気でね。
    私は、この家を出て行きます。
    さがさないでね。私は今日から、
    めん類になります。秋子」。

冬子) ふ~ん…。うわ~っ!

**********

弘子) そしたら、迎えに行ってきます。
春男) ああ、そやな。そやな。
照子) そんな必要ない! 行かんかてよろし。
春男) 何言うてんねん!?
照子) 好きにさしたらええねん! もうええわ。
春男) 何がええねん?
照子) うちは商売をやってるんです。そうそう
    子供に構てられへん! 当たり前や!
    そんな事も分からんと何を拗ねてんの
    か知らんけど、甘やかしたらあかん!
    秋子の方から「帰ってきたい」言うまでは、
    迎えに行ったらあかん! よろしいね?
春男) そやけどお前かて、
    昨日反省してたやないか。
ヨネ) したんか!? 照子さん、反省?
照子) あかんあかん! あの子がそう
    来るんやったら私はこうや。
春男) どうや?
照子) 行ったらあかん! 行ったら負けや!
    よろしいな? 冬子もええね?
    行ったら負けや。行ったらあかん!
春男) それでどこ行くんだ? お前…。
照子) 決まってるやん! 梅田のお店や。


**********

弘子) はあ…何を思てはるんでしょうねえ?
    心では…。
ヨネ) 何も思てへん。本気で子供と
    意地張り合うてるだけや。
春男) そんな子供みたいな事…あるなあ。

**********

安西) ええか!? 向こうから迎えに来る
    まで、こっちから行ったらあかん!
    行ったら負けや!
節子) 何の勝ち負けですの?
よろしゅうお願いします!
安西) おう! これからな、商品化に向けて
    忙しなるで。みんなに手伝うてもらう
    事いっぱいあるんや! なあ? 史郎も、
    麻紀も、頼むで!
秋子) おねえちゃんと一緒に、頑張ろな!
史郎・麻紀) うん!
節子) もう、困った博士と助手やわ。


**********

そうしてその日から、
奇妙な2つの家族の生活が、
始まったのです。

その晩、
春子姉ちゃんと夏子姉ちゃんは、
話を聞いて、少しだけ泣きました。

そして翌日には、いつものとおり
スケートをしました。お母ちゃんも、
少し口数が減った事ぐらいで、あとは
いつもと同じようにしているようです。


秋子姉ちゃんは、
学校には通っていたので、
私は毎日会っていたし、
よく頼まれ事もしました。

姉妹なのに、
手を振って別れました。

秋子姉ちゃんがいなくなった途端、
私らの部屋は、
めちゃくちゃになりました。

弘子ねえちゃんと静子ねえちゃんは、
何だか急に忙しくなったようです。


**********

(こっそり家の中をのぞいては、紙袋を木
 にかけ、石粒を投げて、走り去る照子)

その中に入っていたのは、
秋子姉ちゃんが好きだった
ロールケーキでした。

その晩、お母ちゃんがぶら下げた、
やけくそのように大きな大きな
てるてる坊主には、一体、
どんな願いが込められていたんだろう?


**********

そしてお父ちゃんは…。


春男) 「うちの」…うちの秋子!
    もう、戻ってきい!
    お父ちゃんもう…心配で心配で
    もうたまらんわ~。
秋子) 何やの? ここにいてても会うてる
    時間はそう変わらへんやん。
春男) ま…まあ、そやけどな…。
秋子) ほな行ってきます!
春男・節子) 行ってらっしゃい!


**********

和人) けったいやなあ。冬ちゃんとこ
    のお父ちゃんとお母ちゃん。
冬子) ほんまけったい!
和人 …で、秋ちゃん、いつまで
   そこにいてる気なん?
冬子) 分からへんけど、「即席麺売り
    出すまではいてる」言うてた。
和人) えっ!? あれ売り出すんか?
冬子) そうなんやて!  
    完成しておいしなったんやて!
和人) 信じられへんな。
冬子) 今は、売り込むために
    ぎょうさん作ってるらしいわ。


**********

秋子姉ちゃんは、
結局、6日間もそこで暮らしました。
それが、長かったのか、
短かったのかは、よく分かりません。

ただ、その時まで私は…
秋子姉ちゃんが、
本当によその家の子になって
しまうかもしれないなんて事は、
考えもしませんでした。


**********

ようやく、ちょこ~っと反省し始めた照子。でも、
親は平等に愛情をかけてるつもりでも、それが
子供にちゃんと伝わらなければ、子供にとって
はいつまでも愛情の不平等感が消えないまま。
大人だって、言われなければ分からない、いや、
信じられなかったりするし、子供は大人以上に
言ってもらわなければ、不安になってしまうもの。

秋子も照子も、「迎えに行ったら負け」と似た者
親子ぶり。てか、照子が子供すぎるんだけど~。
気になって覗きにきて、袋を置いて、しかも石つ
ぶを投げて逃げるって…。近所の悪ガキかっ!

でも、何とも憎めない照子のキャラが、こういう
お話になっても、悪いようにはならないと信じさ
せてくれるんだよねw 秋子もまた、お母ちゃん
が大好きゆえの、理由ある反抗なんだもの~。
さて、親子げんかの結末はいかに。ワクワク♪


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