「あさが来た」第144回~家が楽しいいうのは、社会のみんなのためになる | 日々のダダ漏れ

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「あさが来た」 第144回
第24週 「おばあちゃんの大仕事
家が楽しいいうのは、社会のみんなのためになる


榮三郎) ほんならお姉さん。
あさ) へぇ。


あさは、長い時間をかけて
優良事業に育て上げた炭坑を、
とうとう、売りに出しました。


**********

よのが亡くなり、
かのは、親類のもとに
身を寄せる事になりました。


弥七) 達者でな。
ツタ) 手紙、おくれやすな。
クマ) いいや。いつでも立ち寄っとくなはれな。
亀助) せや。待ってますさかい。
かの) へぇ。おおきに。
うめ) かのさん! 無理したらあきまへんで。
    お互いもう、ええ年なんやさかい。
かの) へぇ…ほんにほんに!


**********

養之助) ただいま!
はつ) 養之助…。
惣兵衛) 帰ってきたんか! おお!
藍之助) お帰り! よっしゃ、僕、
     せっちゃん呼んできたるな。
惣兵衛) 頼んだで。
はつ) そろそろか思てたけど、何の便り
    もあれへんさかい…心配して!
養之助) 堪忍な。苦手な手紙書くより、
     その間に走った方が早帰れる
     かな思て。ただいま。
はつ) お帰り。
養之助) お父ちゃん。
     みかん、今年もようけなったなぁ。
惣兵衛) せやろ? 藍之助のおかげや。
養之助) え? お兄ちゃんの?

**********

成澤) 我が日の出女子大学校は、大学部
    3専攻と、付属高等女学校生の募集
    を行おうと思います。
宜) 家政、国文、英文。
成澤) 各学部に30人ずつの、
    入学者を募集します。まずは合計、
    100人集まれば万々歳です!
亀助) 100人! そないに集まりますやろか?

**********

そして…

弥七) あれがお千代様のお婿さんやて。

**********

新次郎) 
なるほど、卒業してから大学院で
     2年学んで、
結婚は、それからにし
     たいいう事だすな?
啓介) はい。
あさ) 
ほな、その間にここでどないして働く
    とか、住むとこやら、うちらでいろいろ
    決めていきまひょう。
千代) 
住むとこやったら、
    お母ちゃんが決めはる事あらしまへん。 
    うちらで考えますさかい。
あさ) 
はいはい。
千代) 「はいはい」やあらへんよ?
新次郎) 
薄々、分かってきてはるかも分からし
     まへんけどな、。あの千代、ほんまはあ
     さに似てへんようでこれがなかなか…。
啓介) なかなか、強いところもあるようですね。
新次郎) おっ、そうだすのや!

(笑い声)
あさ) 
ん? 何か言わはりました?
新次郎) あ…いいや。わてな~んも。
     ちょっと啓介さんになぁ。
啓介) あ…いいえ。
新次郎) ハハハハ!
千代) ちょっと待って。

**********

成澤) 教授陣は、私や絹田君のほかに、
    教育方針に共鳴してくれる方々が、
    ほかの大学で教えている教授も含
    めて、多く集まりそうです。
あさ) そうだすか。そら、安心だすなぁ。
宜) 先生。英文と国文は分かります。
  そやけど、家政学も高等教育に入って
  いるのは、何で
なんですか?
あさ) ん?
宜) 家政学があるせえで、「女子大学校や
  ゆうても、所詮良妻賢母主義か。大した
  事あれへんな」、な~んて、女子大反対
  派があざ笑てるのです。
あさ) はれ? そうだすのか。
成澤) 
そうですね。
    家政学部イコール良妻賢母という、狭い
    視野の捉え方をするやからが
多いのは、
    困りものです。今の家父長の権限が強い
    民放で、良妻賢母主義教育が方針として
    表されているから、
家政という字を見ただ
    けでそれに沿うものと理解されてしまう。
    反対派はいっそほっとしているでしょう。
あさ) へえ~。ん?
成澤) しかし私は、新しい社会の核となるのは
    家庭だと思っています。従来の、家長の
    下にある家政ではなく、
総合的な家庭運
    用の学を習得し、
かつ、高度な教養を持
    った女性を育てる事が大事なのです。
宜) ははぁ。それはつまり…。
あさ) 
つまり、家が楽しいいうのは、
    追っては、社会のみんなの
    ためになる、いう事だすな?
成澤) 
そのとおり!
宜) え!? そういう事なんですか?
成澤) 
いかにも。家庭なくしては一国は成り
    立たない。まずは
君みたいな、頭でっ
    かちな人ほど家政学部で学んでもらい
    たいものです。
宜) 
なるほど。心に留めな。

**********

フナ) うちとこは、子どもを大学校にやるような
    分際ではございません。大学校でまで勉
    強しても、
何の役に立ちますのやら…。
あさ) そない思わはるのも分かります。夫の、
    紡績工場の女工さんでも、文字が読める
    人は、まだ半分もいてへんそうです。そ
    やけどうちは、その中にも、ほんまは、

    っと勉強してみたい、世の中が知りたい
    て思てるお子が、何人かはいてるのやな
    いかて思てます。
ただ、そないな場合や
    あれへん、手だてもないゆうだけで。これ
    から、この大学校に入る学生は、そない
    な日本全国の、
学びたいおなごの代表
    にならなあきまへん。
道をつくりますのや。
    うちは宜さんに、ぜひその先駆けになっ
    てもらいたいんだす。
亀助) 
えらいこっちゃ。えらいこっちゃ!
    奥さん。えらいことだす!
あさ) 
どないしました?

**********

亀助) 
これだす。
あさ) 
200人やて? こないぎょうさんの応募が!
亀助) へぇ。
募集始めて、まだちょっとしか
    たってまへんさかい、これから続々
    届くやろ思いますわ。
あさ) やっぱり学問したいゆうおなごはんは、
    こないようけいてましたのやなぁ!
亀助) ええ。
宜) お母ちゃん、どうか、お願いします! 
  こない滅多にない機会、
  それを受けんで、この宜、
  20世紀の女性となる甲斐もありません!
フナ) はぁ、もう…。
    またそない大げさな事言うて。
    はぁ…そやけど、
    しょうがあれへんみたいやな。
宜) はあ! お母ちゃん、ほんまおおきに!
(笑い声)
亀助) よかったなぁ、宜ちゃん。
宜) はい!
フナ) 
よろしくお願い致します。
宜) お願いします。

**********

そして、ついに、
日の出女子大学校は、創立の日を迎えました。

成澤) ここに女子を人として、婦人として、国民と
    して、3
方面より教育するのであります。
(スピーチの練習をしている成澤)
あさ) 
おめでとさんでございます。
    いよいよだすなぁ。
成澤) 
ありがとうございます。白岡さんのおかげ
    です。この成功は大きく、経済の面でも支
    えて下さったあなたの功績です。
あさ) 
いいや。こちらこそおおきに。
    女でも勉強できるいう夢がかないました。
    長い間願てきたことが。そやけど…。
(成澤のスーツを見るあさ)
あさ) もう、校長さんだすさかいなぁ。そろそろ
    それ、新調しはったらどないだす? 
うち 
    が買わしてもろたのも、えらい前で…。
成澤) いいや! 
私はこれがいいのです。
    シェークハンズ、握手を。

(握手する成澤とあさ)

**********

入学生は、家政学部80名。国文学部90名。
英文学部10名と、予想をはるかに上回り、
また、北海道から鹿児島まで、既婚者や
母親、職業経験者など、出身も年齢も様々
な学生が集まりました。

綾子) まあ、いい景色だこと。
新次郎) へぇ。
女性) ただいまより、日の出女子大学校、
    入学式を執り行います。続きまして、
    祝辞、白岡あささん。
女学生) 
いらしたわ。
女学生) あの方よ。
女学生) 素敵だわ。
あさ) え~皆様。この度は、我が国初の、
    女子の大学校、日の出女子大学校に、
    ご入学、おめでとうございます。
    こないなご挨拶致しますと、何や、仰々し
    おますのやけど。学問いうのは、実は何も、
    特別なもんやあらしません。
みんなが笑っ
    て暮らせる世の中をつくるには、
女性のね、
    やわらかい力が、大切なんです。

**********

藍之助) そしたら、大阪に、戻らしてもらいます。
惣兵衛) 藍之助。面倒かけたな。
養之助) あの何とか液はすごいわ!
     びっくりした。
倉掛) あがらと組んで、
    東京都談判までしてもおて。やっぱぁ、
    藍之助にも、こっちゃにいてもぉた方が…。
はつ) 倉掛さん、おおきに。そやけど…。
養之助) 
そうよ。
     僕に期待してくれ言うてんのによ。
倉掛) ハハハ! いやいやそやいしょなぁ。
はつ) 藍之助、体、気ぃ付けてな。
藍之助) はい! 行ってきます。

**********

女性) ナウ イズ ティメ?
宜) ちゃうちゃう。タイムや。
  ナウ イズ ザ タイム! 今こそ!
  行きましょ。


**********

綾子) はい?
勉強がしたい?
あさ) 月に一度は、商用で東京に来さしてもろて
    ますさかい、大学校に寄って、授業を受け
    さしてもらいたいて思てますのや。
綾子) 本当に、じっとしてられないお方ねぇ。
あさ) へぇ。


**********

さち) うちが嫁ぐ前に読んでた本だす。
千代) おおきに。「細君のすすめ」。
榮三郎) お兄ちゃん、えらい事だす!
新次郎) 榮三郎、どないした?
榮三郎) 難波銀行も、七十九銀行も
     支払い停止になったそうだす。
平十郎) こら、きっと、
     大きな取り付け騒ぎになります。
新次郎) あさが言うてたとおりに
     なってしもた、ゆう事か…。

大阪恐慌。
明治維新後の大坂に、
最大のピンチが、
訪れようとしていたのでした。

**********

加野屋に残ることもできただろうけれど、よのさん
と共に生きて来たかのさんは、よのさん亡き後は、
親戚のもとに身を寄せるとの事。う~ん寂しい…。
かのさんの、渾身の、ほんにほんに!とその笑顔
がまぶしくて。ほんにほんに、幸せになってね~!

千代が、あさとは似ていないようで、実は結構似て
いる問題で秘かに男同士盛り上がる、新次郎と啓
介がなかなかいい感じ。婿と舅、こちらの相性もな
かなか良さそう。新次郎ならきっと、婿殿の相談役
となってくれるはず。こちらの関係も今後が楽しみ。

家政学、に過剰反応してしまう宜ちゃんに、家政学
の大切さ、学ぶ意味を教える成澤先生。良妻賢母
と声高に言われ続けると、反発したくなる気持ちは
よく分かる。女子は家庭科、男子は技術と、それぞ
れ別れて授業を受けた世代なので、その時の不平
等感を思い出したりして。男女関わらず、向き不向
きはあるだろうけれど、家の事は、男も女もなるべ
く両方できる方が互いに生きやすいだろうとは思う。

まあ、成澤先生のように小難しく言われてもピンと
こないけど、やらかいあさの言葉なら…よくわかる。

つまり、家が楽しいいうのは、追っては、
社会のみんなのためになる、いう事だすな?


家が楽しいということは、毎日が、日々の暮らしが
楽しいということ。仕事がどんなに大変でも、家に
帰ればほっとできる幸せ。美味しいご飯、安心でき
る家があれば、毎日を生きる心の支え、力になる。

学問いうのは、
実は何も、特別なもんやあらしません。
みんなが笑って暮らせる世の中をつくるには、
女性のね、やわらかい力が、大切なんです。

うんうん。お母ちゃんが笑顔でいられる家は、きっ
と楽しい。お母ちゃんが笑顔なら、お父ちゃんも笑
顔になるし、お父ちゃんが笑顔なら、家族みんな、
笑顔になれる。まさに、加野屋がそうだったように。

物語は、とうとう、第1回冒頭のあさに追いつき…。
今日が、最終回でもいいぐらいの勢いの充実ぶり。
残り2週間、どうまとめてくれるのか、ホント楽しみ。

ところで、不器用なあさが、よのさんに習って連鶴
を折っていたのが印象的で。よのさん亡きあと、鶴
を折る係を引き継ぐのか? 今更だけれど、折り方
が気になったので、こんなまとめ記事をご紹介。↓
【折り紙】鶴の折り方・作り方

あさが出来るのだから…と思いつつ、出来る気が
しない…。思いつく人、折れる人をマジリスペクト!

そして、もう一つ気になったのが、さちさんが千代
に渡していた本、「細君のすすめ」。何? それ~。
何が書いてあるのか、すごく気になるんだけど~。
という訳で、似たような名前の本を見つけたので、
気になる方はぜひ、こっそり(笑)読んでみて。↓
近代デジタルライブラリー 細君のため


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「あさが来た」関連ブログリスト

●「あさが来た」HP


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