「あまちゃん」第94回~仲直り、そして春子の手紙ふたたび | 日々のダダ漏れ

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「あまちゃん」 第94回(完全版)
第16週 「おらのママに歴史あり 2」
仲直り、そして春子の手紙ふたたび


水口) みんな君の帰りを待ってる。
 だから、一緒に帰ろう。

(ユイを見て作業小屋に逃げ込むアキ)
水口) え? 何だよ。
 もう少しだったのに…。
忠兵衛) お茶っこでも
 飲んでったらいいべ。
水口) いや、11時の新幹線に
 乗らないと、劇場のオープン
 に間に合わないから。
忠兵衛) そうか。おい、アキ!
 水口さん帰るってよ! 
 やっぱり、ユイちゃんじゃ
 ねえと駄目みてえだな。
水口) え?
(作業小屋へ行くユイ)
(ノック)
ユイ) アキちゃん!
水口) え?
ユイ) アキちゃん。
水口) え? ユイちゃんなの!? 
 眉毛どうした?



**********
 
(作業小屋の隅に座り、考えているアキ)
(立ち上がり、戸のつっかえ棒を外す)
(中に入るユイ)
ユイ) こないだ、
 ごめんなさい海女カフェで。
アキ) お互いさまだ。
ユイ) アキちゃんにあたっても仕方
 ないって事はわかってるんだけど。
 アキちゃんにあたるしかなかったの。
 やってらんなかったの。
アキ) それもお互いさまだ。アイドルも、
 奈落も、わがままマ女優の付き人も、
 ユイちゃんのためと思わねえど、我慢
 できねっていうか。ユイちゃんのせい
 にしねえと、やってらんねっていうか。
 それなのに、「冷めた」とか言われて。

(回想)
ユイ) あきらめた訳じゃなくて、
 冷めたの完全に。
 だってダサいじゃん。


アキ) ダサいとが言われで、何か、
 目的を見失ったっていうか…。
 もち…もちが。
ユイ) モチベーション?
アキ) んだ、「あれれ? おら、何の
 ためにやってんだっけ?」って
 考えちまったんだ。
ユイ) ごめんなさい。

**********
 
<天野家・居間>



春子) まあ要するにさ、今の自分を
 正当するために、過去の自分を
 否定するしかないのよ。ユイちゃん
 の眉毛がどっか行っちゃったのも、
 きっとそうよ。芸能界に憧れてた、
 過去の自分を否定しないと乗り越
 えらんなかったのよ。私の場合はね、
 それが夏さんだったんだけどね。
夏) ああ? 何でおらが出てくんだ。




春子) どんなにつらい事も、全部親の
 せいにして乗り越えてきたって話。
 夏さんが突き放してくれたおかげで。
夏) はあ! おめえさん方
随分
 複雑に出来てんだな。
春子) はあ?
夏) 誰かのせいにしたり、自分を
 正当化しねえと、右にも左にも
 曲がれね。おらもっとシンプルだ。
 海のそばさ生まれたから潜る。
 それだけだ。
春子) 立派立派! 
 夏さんはご立派ですわよ。
夏) おう。

**********
 
<作業小屋>
ユイ) 海女さんは?
アキ) はい?
ユイ) アキちゃんは誰のために
 潜ってたの? 私のため?
アキ) いや。いや、おらのためだ。
 自分のために潜るんだ。
ユイ) じゃあ、自分のために、
 歌ったり踊ったりできない?
アキ) どうかな?
ユイ) 私のためじゃなくて、
 自分のためにやってみなよ。




ユイ) できる?
アキ) いや、どうかな。
ユイ) やってみなよ。私見てるから。





アキ) ユイちゃん。
ユイ) 冷めたんじゃなくて諦めた。
 そのかわり、ちゃんと見てるから、
 やって駄目なら、また帰ってきなよ。



 
(ユイを見つめるアキ)
アキ) うん!



(袋から色紙を出すユイ)
ユイ) サインして。




 
(色紙を受け取るアキ)



ユイ) あるんだ。フフフ!



アキ) へへ!
(微笑むアキ)
ユイ) ありがとう。大事にする。



**********
 
<居間>
水口) 正直2人ともブレイクするのは
 無理だって、初めから思ってました。
 で、どっちかって言ったらユイちゃん
 だろうって。
夏) とうとう、本音が出たな水口。
水口) でも、今回、改めて自分の中で、
 アキちゃんが、アキちゃんの存在が
 こう、クローズアップされてる事に
 気がつきました。はい。何だろう? 
 何かこう、かわいいですよね。



春子) 気持ち悪いぞ水口。
水口) だから、東京帰ったらちゃんと、
 本気で、あの、戦略練って売り出そう
 と思ってます。
夏) 時間いいのか?
水口) よくないです。ああ、もう、
 お土産も買いたいし。
 あ…お邪魔しました。
春子) は~い。

夏) 気をつけて。
水口) あ…。お邪魔しました。
(作業小屋に2人はいない)
 
**********
 
(坂道を自転車で走るユイとアキ)



ユイ) アキちゃ~ん!



アキ) 何? 聞こえねえよ!
 ちょっと待ってユイちゃん!




**********
 
<天野家>
アキ) 夏ばっば!
夏) あ?
アキ) おら、やっぱり東京さ行ぐ!
夏) そうか、せいぜい頑張れや。
(笑顔で頷くアキ)
(春子を探すアキ)
アキ) あれ? ママは。
夏) え?


**********
 
<2階>



春子) あ~面倒くせえ!(舌打ち)

(机に向かい、手紙を書く春子)



**********
 
<駅のホーム>
(発車のベル)
(列車に駆け込むアキ)
アキ) すいません、すいません!
 
1月10日、天野アキは、
再び、東京さ向かいました。

(回想・駅舎)
菅原) アキちゃん、
 やっぱり行ってまうのか!
大吉) 春ちゃんの事はおらさ
 任せろ! 悪いようにはしねえ。
 今度来る頃には…。
忠兵衛・磯野) ♪「俺は海の底」
大吉) うるせえ南部ダイバー!
磯野) ♪「南部のライダー」
吉田) 「ライダー」つっちゃった!
 南部ライダーか? このバカたれ!



(アキの前へ行くユイ)
ユイ) これはアキちゃんに。
 私が作ったの。
(琥珀のブレスレット)



アキ) ありがとう!




 
(警笛)
(車内で、腕につけたブレスレット
 を見つめ、微笑むアキ)



(みやげの入った紙袋の中を見ると、
 白い封筒がある)
アキ) ママ?
(封筒の中に手紙)



手紙・春子) 「こないだの続きです」。
 
いきなり本題?



手紙・春子) 「この手紙を書こうと
 思ったのは、アキのひと言が
 きっかけでした」。

(回想)
アキ) ちょっと疑ってたんだ。ママと、
 太巻社長の間に、何かあって、それ
 でおら、芽が出ねえんじゃねえかって。
 
手紙・春子) 「事実として正確に知って
 おいてほしいから、包み隠さず全て書
 きます。昭和59年夏、アイドルを夢みて、
 ママは開通したばかりの北鉄に乗って
 上京しました」。

1985(昭和60年)



手紙・春子) 「そのころ、親身になって
 くれてたのが、マスターの甲斐さんと、



 まだ駆け出しスカウトマンだった、
 荒巻太一さん。



 80年代半ば、アイドルは、
 試行錯誤の時代でした。



(セイントフォー)

♪「熱い太陽を抱きしめて 
 夢だけを追い続け~」
 
(おニャン子クラブ)

♪「セーラー服を 脱がさないで~」

(クラッシュギャルズ)

♪「マットが紅い薔薇に
 染まる瞬間 リングは~」

(回想)
甲斐) 女子プロか…。春ちゃん、
 プロレスやれば? 女子プロ。
春子) いらっしゃいませ~。
甲斐) 無視か。
太巻) 春ちゃん、悪い、
 ちょっと来てくれるかな!
春子) え?
太巻) 甲斐さんごめん、
 1時間だけ春ちゃん貸して。
 ちょっと、はいはいはいはい
 時間がないの、時間がないの!
春子) 何何?

**********
 
(タクシーの中に太巻と春子)



春子) 鈴鹿ひろ美?
太巻) 知らない? 



太巻) 知らないか。まだ、デビュー前
 なんだけどね。今うちが社運をかけて
 売り出そうとしている、清純派アイドル。



春子) かわいい。



太巻) 年は君よりも、一つ二つ上じゃ
 ないかな。主演映画が、正月に公開
 される。間違いなくブレークする子だ。
 そうだ、運転手さん、カセットテープ
 かけれます? これ流して欲しいんで
 すけど。で、今日は、その映画の主題
 歌のレコーディングなんだけど。
 ちょっと問題がね。
 
手紙・春子) 「カーステレオから流れて
 きたのは、「潮騒のメモリー」のイントロ。
 そう、アキがお座敷列車で歌った、
 あの、『潮騒のメモリー』でした」。

 
(回想)
(カーステレオ・鈴鹿の音程の外れた歌)
鈴鹿) ♪「来てよ その火を 飛び越えて」




太巻) そう、彼女、音痴なんだ。
春子) こういう歌かと思いました。
太巻) そうだね。逆に誰も
 こんな風に歌えないのよね。

(回想・鈴鹿の音程の大きく外れた歌)
鈴鹿) ♪「北へ帰るの 誰にも会わずに」



太巻) ちょっと、止めて。
 具合悪くなる、こっちかけて。
正宗) はい。
太巻) すいません。
(テープを取り替える運転手)
太巻) で、もう時間がないんで、
 誰か歌え女の子探してきて
 って上司に言われて、のこと
 思い出したわけ。
春子) 私?
太巻) 歌ってくれないかな?
  鈴鹿ひろ美の代わりに。
春子) え…いや~。
(カーステレオ・太巻)
太巻) ♪「砂に書いた アイ・ミス・ユー」




太巻) あっ、これ、
 俺が歌ってま~す。
 あと30分あるから、
 繰り返し聴いて覚えて。
春子) 覚えてって、私の声が
 レコードになるんですか?
太巻) そう。
春子) 鈴鹿ひろ美の名前で?
太巻) 頼むよ。




手紙・春子) 「断れなかった。ううん、
 断る理由がなかったと言うべきかしら」。



(回想)
太巻) すいません、お待たせしました!
男性) OK、よしいこう!
太巻) 中入って。




手紙・春子) 「ママはその日、
 マイクの前に立ちました。
 鈴鹿ひろ美の、影武者として」。





アキ) じぇ… じぇ! じぇじぇじぇじぇ!



**********

サインをもらうために色紙を持ってきたユイちゃんの
気持ちに泣けた。ここでもまた、デジャブーなシーン。
アキがユイちゃんからサインをもらった日のこと。今
度はアキがユイにサインを。2人はこうして一緒の時
間を過ごしてきた。離れていても、影響しあう友だち。
自分のために歌ったり踊ったりしてみなよというユイ。
冷めたのではなく、あきらめたことを認めたユイ。誰
かの・・・何かのせいにしないとやってられないときは、
誰にだってある。若いときは特に。なんだかんだいっ
て、ちゃんと話ができる2人。あやまることができる2
人。やさぐれてみせても、根はやっぱりいい子なんだ
もの。やさしい子なんだもの。立ち位置が変わっても、
2人が友だちであることは変わらないことがうれしい。
アキがユイの背中を押し、ユイがアキの背中を押す。

叫びながら二人で自転車に乗るシーンにウルウルし
た。自転車に乗って走ってる、ただそれだけで・・・。
故郷の道を2人が自転車に乗って走る。それだけで
ああ、2人はもう大丈夫って。短いけど、いいシーン。
苦くて甘くて、ダサくてカッコ悪い、青春の一ページ。
(とはいえ、2人の青春はこれからまだ続くけど・・・)

そして、ようやく、ここで、ママに歴史ありの、歴史が、
あの、手紙の続きが、アキのもとへ。春子と太巻の、
そして鈴鹿ひろ美との関係が明らかになる模様・・・。
もうかなりの人が予想していた通り、潮騒のメモリー
の歌は、鈴鹿ひろ美の影武者・春子が歌っていたと
いうことらしく・・・。ヒットしても、鈴鹿ひろ美は歌番組
では歌わなかったのか、口パクしてたんですかね?
薬師丸ひろ子版の潮騒のメモリーはなし、ってこと
かあ・・・。薬師丸の歌も聴きたかったのに~残念w

春子と太巻が乗ったタクシーは、若き日の正宗だっ
た気がするし・・・。続きが早く知りたい~~~!!!


2015年の再放送時の感想はこちら↓
あまちゃん日記(94)~第16週「おらのママに歴史あり2」
 

2023年の再放送時の感想はこちら↓
第94回~第16週「おらのママに歴史あり2」


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