【Pi坊の音楽塾】コロナに負けるもんか!大きな声、開いた声、笑った声で日本中を賑やかに! | Pi坊日記ブログ『舞うごつよかばい』

Pi坊日記ブログ『舞うごつよかばい』

作曲家・シンガーソングライター・ゴスペル指導・ヴォイストレーナー・食いしん坊
音楽家のPi坊による日々のあれこれや、音楽のお仕事についてのエッセイブログです。

コロナウイルスによるイベント中止や外出の自粛、全国的な一斉休校など、先の見えない不安な日々が続いています。

一日中家にいて、暗いニュースを見て、黙り込んでいたら、気持ちもどんよりしますよね。

 

こないだ人のいない夜中の街をひっそり散歩してたら、時間を持て余していたのか、若者たちが大きな声を上げながら、バイクにまたがってツーリングをしていました。

普通なら、「ったく、何時だと思ってんだよぉ」と言いたくなるのですが、その日は違いました。

なんだか若くてハツラツとした声が、とても耳に心地いいなと思ったのです。

ああ、最近こんな元気な声を聞いていなかったな・・・。

改めて、世の中が、そして僕の心が沈んでいるのだと感じました。

 

明るい声は、やっぱり良いものです。(夜中はちょっと考えものですが)

出す方も、聞く方も、活力が湧いてきます。

アメ横や朝の卸し市場に活気があるのも、そこに声が溢れているからに違いありません。

さあ、こんな心配な時だからこそ、ちょっとした声の出し方、変えてみませんか?

今日は自宅でも出来る、元気の出る声の出し方を書いていこうと思います!

 

元気の出る声の出し方1・大きな声を出す

環境が許すならば、大きな声を出したいところです。

ただ、家族もいて、隣のお宅も近くて・・と、大きな声を出すのは難しい方も多いでしょう。

とはいえ、枕で口を押さえるなどの消音方法は、ホコリが気になります。

そこで、こんな楽しい方法はいかがでしょうか?

 

ごまかして大きな声①ニセくしゃみ

「ハックション!!」と声が出るクシャミは、生理現象なので仕方ありませんよね。

クシャミの時は、横隔膜(肺と内臓を隔てる膜、焼肉でいうところのハラミ)が大きく上に動き、息の圧とスピードが上がります。


息を鼻からお腹が膨らむように吸います

お腹を凹ませて「は!」と声を出してください

 

注意点としては、

・姿勢をまっすぐ保つ

下アゴを軽く引いて喉を開いてください。アゴが上がってしまうと喉声になってしまいます。

・「ハックション!」と言わない

小さな「っ」で息を止めてしまうので、発音は「は」のみにしてください。

 

あら?お隣さんは花粉症かしらん?と思うでしょうから、さすがにクレームもこないでしょう。(笑)

ただ、やりすぎには注意してくださいね。

 

ごまかして大きな声②大伸び&大あくび

寝起きに伸びをする際も、自然と声が出ます。

大きな呼吸をすることで体に酸素を取り込み、内臓が動き、体が起きるのです。


息を吸いながら、手を組んで天井に持ち上げます

息を吐きながら体を伸ばし、「あー」と声を出します

 

注意点としては、

・クシャミと同じくアゴは上げないこと。

・組んだ手の方向(天井方向)に向かって声が出ているイメージをすると、より呼吸が大きく使え、また空間を広く想像することでより響く声を出せます。

 

あら?お隣さんはお昼寝してたのかしらん?と思うでしょうから、さすがにクレームもこないでしょう。(笑)

 

元気の出る声の出し方2・開いた声を出す

喋るときに、歯と歯の間は開いていますか?

家にこもりきりで、あまり人と話さない日々が続くと、口を開け閉めする筋肉=咀嚼筋が弱まってしまいます。

 

よく若いコンビニの店員さんが、口を全く開けずに、

「いらっしゃいませ」

と言っていますが、これは咬筋という筋肉を全く使っていないのです。

柔らかい物を食べる現代人は、アゴが細ったと言われますが、それは咬筋を含む、咀嚼筋の群自体が弱まっているということなんですね。


もみあげに手を添え、咬筋の伸びを感じながら口を開けましょう

歯と歯が開いた状態をキープしながら、「あ、い、う、え、お」と発してください。

口が動かないように、ホゲホゲの発音で構いません。

伸ばしたまま保つという練習です。

 

注意点としては、大きく開けすぎないこと。
指1本半分くらいを目安に開けてください。

筋肉をいきなり伸ばすと、筋断裂、すなわち肉離れが起きてしまいます。

 

どんよりした毎日でも、言葉はハキハキとしていたいですよね。

歯と歯を開けると、口内が開き、響きやベロの稼働空間が広がることで、ハッキリとした発音になります。

 

元気の出る声の出し方3・笑った声を出す

やはり落ち込む時期だからこそ、笑顔でいたい!

最後は、笑って声を出します。

頬の上がった笑顔を作るのは大頬骨筋という筋肉です。

 

大頬骨筋はこのように斜めについた筋肉ですから、まずは触ってみましょう


びっくりした時のように「えー!」と声を出します

触った部分が盛り上がり、筋肉が上に上がるのを感じましょう

 

先述の咬筋(口を開ける筋肉)も、大頬骨筋(笑顔を作る筋肉)も、どちらも声を出さなくとも出来る発声筋トレです。

明るい声音を作る時は、明るい表情をします。

それと同じように、明るい気分を作りたい時にも、意識的に明るい表情をしてみてください。

 

声は生命力そのものです。

呼吸は生命を維持するための基本ですから、呼吸が弱まるということは生命力が弱まるのと同義なのです。

また、表現はイコール〝筋肉量〟と言われるように、自分の想いを伝えるためには筋力が欠かせないのです。

文化的生活を維持するためにも、筋肉量は落とさないようにしたいですね。

 

さあ!抵抗力が必要な今だからこそ、発声から変えて、生命力を維持しようではありませんか!

日本に賑やかさを戻すのは、そういった一人一人の声の力なのかもしれませんよ!

 

《Pi坊・ぴーぼう》

音楽家『Pi坊(ぴーぼう)』
熊本市出身、横浜市在住。
作曲家・シンガーソングライター・ヴォイストレーナー。
横浜市民こどもミュージカル音楽監督。

ゴスペル指導者として、NHK学園(国立P&Pゴスペルクワイヤ・市川Vosky Of Soul)・シニアゴスペル横浜ジーバーズ・今宿&笹野台サンライズゴスペル、元町いぶし銀ゴスペル・いそごすぺるの講師を務める。

自身のコンサートや演奏活動も精力的に行う傍ら、ミュージカルの歌唱指導、ワークショップの開催など幅広い分野でマルチに活動中。

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