コロナウイルスによるイベント中止や外出の自粛、全国的な一斉休校など、先の見えない不安な日々が続いています。
一日中家にいて、暗いニュースを見て、黙り込んでいたら、気持ちもどんよりしますよね。
こないだ人のいない夜中の街をひっそり散歩してたら、時間を持て余していたのか、若者たちが大きな声を上げながら、バイクにまたがってツーリングをしていました。
普通なら、「ったく、何時だと思ってんだよぉ」と言いたくなるのですが、その日は違いました。
なんだか若くてハツラツとした声が、とても耳に心地いいなと思ったのです。
ああ、最近こんな元気な声を聞いていなかったな・・・。
改めて、世の中が、そして僕の心が沈んでいるのだと感じました。
明るい声は、やっぱり良いものです。(夜中はちょっと考えものですが)
出す方も、聞く方も、活力が湧いてきます。
アメ横や朝の卸し市場に活気があるのも、そこに声が溢れているからに違いありません。
さあ、こんな心配な時だからこそ、ちょっとした声の出し方、変えてみませんか?
今日は自宅でも出来る、元気の出る声の出し方を書いていこうと思います!
元気の出る声の出し方1・大きな声を出す
環境が許すならば、大きな声を出したいところです。
ただ、家族もいて、隣のお宅も近くて・・と、大きな声を出すのは難しい方も多いでしょう。
とはいえ、枕で口を押さえるなどの消音方法は、ホコリが気になります。
そこで、こんな楽しい方法はいかがでしょうか?
ごまかして大きな声①ニセくしゃみ
「ハックション!!」と声が出るクシャミは、生理現象なので仕方ありませんよね。
クシャミの時は、横隔膜(肺と内臓を隔てる膜、焼肉でいうところのハラミ)が大きく上に動き、息の圧とスピードが上がります。
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お腹を凹ませて「は!」と声を出してください
注意点としては、
・姿勢をまっすぐ保つ
下アゴを軽く引いて喉を開いてください。アゴが上がってしまうと喉声になってしまいます。
・「ハックション!」と言わない
小さな「っ」で息を止めてしまうので、発音は「は」のみにしてください。
あら?お隣さんは花粉症かしらん?と思うでしょうから、さすがにクレームもこないでしょう。(笑)
ただ、やりすぎには注意してくださいね。
ごまかして大きな声②大伸び&大あくび
寝起きに伸びをする際も、自然と声が出ます。
大きな呼吸をすることで体に酸素を取り込み、内臓が動き、体が起きるのです。
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息を吐きながら体を伸ばし、「あー」と声を出します
注意点としては、
・クシャミと同じくアゴは上げないこと。
・組んだ手の方向(天井方向)に向かって声が出ているイメージをすると、より呼吸が大きく使え、また空間を広く想像することでより響く声を出せます。
あら?お隣さんはお昼寝してたのかしらん?と思うでしょうから、さすがにクレームもこないでしょう。(笑)
元気の出る声の出し方2・開いた声を出す
喋るときに、歯と歯の間は開いていますか?
家にこもりきりで、あまり人と話さない日々が続くと、口を開け閉めする筋肉=咀嚼筋が弱まってしまいます。
よく若いコンビニの店員さんが、口を全く開けずに、
「いらっしゃいませ」
と言っていますが、これは咬筋という筋肉を全く使っていないのです。
柔らかい物を食べる現代人は、アゴが細ったと言われますが、それは咬筋を含む、咀嚼筋の群自体が弱まっているということなんですね。
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歯と歯が開いた状態をキープしながら、「あ、い、う、え、お」と発してください。
口が動かないように、ホゲホゲの発音で構いません。
伸ばしたまま保つという練習です。
筋肉をいきなり伸ばすと、筋断裂、すなわち肉離れが起きてしまいます。
どんよりした毎日でも、言葉はハキハキとしていたいですよね。
歯と歯を開けると、口内が開き、響きやベロの稼働空間が広がることで、ハッキリとした発音になります。
元気の出る声の出し方3・笑った声を出す
やはり落ち込む時期だからこそ、笑顔でいたい!
最後は、笑って声を出します。
頬の上がった笑顔を作るのは大頬骨筋という筋肉です。
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触った部分が盛り上がり、筋肉が上に上がるのを感じましょう
先述の咬筋(口を開ける筋肉)も、大頬骨筋(笑顔を作る筋肉)も、どちらも声を出さなくとも出来る発声筋トレです。
明るい声音を作る時は、明るい表情をします。
それと同じように、明るい気分を作りたい時にも、意識的に明るい表情をしてみてください。
声は生命力そのものです。
呼吸は生命を維持するための基本ですから、呼吸が弱まるということは生命力が弱まるのと同義なのです。
また、表現はイコール〝筋肉量〟と言われるように、自分の想いを伝えるためには筋力が欠かせないのです。
文化的生活を維持するためにも、筋肉量は落とさないようにしたいですね。
さあ!抵抗力が必要な今だからこそ、発声から変えて、生命力を維持しようではありませんか!
日本に賑やかさを戻すのは、そういった一人一人の声の力なのかもしれませんよ!
《Pi坊・ぴーぼう》
音楽家『Pi坊(ぴーぼう)』
熊本市出身、横浜市在住。
作曲家・シンガーソングライター・ヴォイストレーナー。
横浜市民こどもミュージカル音楽監督。
ゴスペル指導者として、NHK学園(国立P&
自身のコンサートや演奏活動も精力的に行う傍ら、
・Pi坊ホームページ『Pi'sful World Music』
・メールでのお問い合わせは→info@pwmusic.jp