我が愛機Mac Pro early 2009。購入したのは2010年の今頃だから丸々11年使ってるんだね。これまでちょこちょこパーツ交換して延命して使ってます。またもや災難ですえーん

今年はデータ吹っ飛ばしてデータ復旧会社に依頼したり、今回も致命的な問題が発生したり、Mac関連で問題が発生しています。

 

※写真ないのも味気ないのでこの写真はフリー素材を使わせて頂きました。

 

それはやっぱり突然やってくる

 

故障はやっぱり「突然」やってきます。データ吹っ飛ばしは自分が関連性のある操作で発生した問題かも知れないけど、今回はホントに突発的でした。

 

何気なく普通にMacを動かしていたら、突然画面が真っ暗になりMac本体の冷却ファン(良く見るとグラボのファン)がボワーンと高回転し始めうるさくなりました。そしてMacの電源を落としました。これでご臨終…、悪夢の始まりでした。

 

Macの症状

 

Macの電源は入ります。電源オンでHDDや冷却ファンの動作音がし始める。
Macには起動ファンファーレ音の「ジャーン♪」がありますが、それがしない状態で画面は真っ暗のままで起動成功しなくなりました。

 

こんな時のお約束の対処法

 

ハード的に狂ったらMacではお約束のお作法があります。

  • PRAM/NVRAMクリア
  • SMCリセット

 

簡単に言えば、ハードウェア初期設定項目のクリアです。

たいていはこれで直ったりします。

 

しかし今回はこれらでは直らず…。

 

何をしたか?

 

さぁ問題の原因を探っていかねばなりません。

 

1. メモリ故障を疑う

 

起動音のファンファーレが鳴らないと言うことは、SSD/HDDを読み込む前段階の問題だと思いました。

Macの起動と共に、Macの筐体内部を覗き込む。
ハードウェアエラーを起こしている場合は、中に赤色LEDがあってそれが点灯する仕組みです。それか前面白色LEDの点滅しそれの回数で問題の切り分けをします。

 

しかし今回は各種LEDの点灯/点滅はなく正常点灯でした。念のためスペアとして持っているメモリと交換して起動を試すが、案の定Macは起動せずショボーン メモリは壊れてないようだ。

 

2. SSD/HDDの異常を疑う

 

念のためSSD/HDDのメディア損傷を疑ってみました。SSDはメモリなので死ぬ時は突然読み込みできなくなって突然死します。HDDは機械的なモーターや磁気的記憶媒体なので、異音等が発生したり段階的に壊れていくことが多いです。

やっぱりこれもスペアの旧OSがインストールされているHDDに交換してみてもMac起動せず、症状は同じ状態ショボーン
よくよく考えれば、起動ディスクが壊れた時は画面は映って、いわゆる起動ディスク無しアイコンが表示されます。これにもなりませんでした。

 

3. 電源を疑ってみる

 

あまり使わない人にとっては電源と言っても、ノートパソコンのバッテリーのような動力源じゃないのにダメになるの?って思う人もいるかも知れません。

デスクトップ型パソコンの電源には寿命があります。だいたい5,6年といったところですか。電源回路の電子パーツが物理的に劣化して・壊れて電源容量が減っていってしまいます。

 

11年使い続けてこれまで無交換だったので、電源の自然故障で電源不足で起動できなくなったのかな?と疑ってみました。

やっぱりこれもスペア持っていて、電源モジュールを交換してみました。

しかしMac起動せず…ショボーン

 

4. グラフィックボード(ビデオカード)を疑ってみる

 

画面が真っ暗になって起動できなくなった。と言うことは単純にグラフィックボード(ビデオカード)の故障かな?

Mac Proは内蔵ビデオ回路は持ってないので、グラボが必須となります。
そしてグラボが取り付けられていないと、Macは起動音ファンファーレは鳴りません。

グラボも幾つか種類違いで持っているので、すべてのグラボで期待を込めて起動を試みる。

やっぱりMac起動せず…ショボーン

 

5. ロジックボード/ドーターボード故障を疑ってみる

 

記憶モジュール、電源、グラボがダメならロジックボード(電子基板)の故障を疑わないといけません。さすがにロジックボードのスペアは持ち合わせていませんニヤリ

この時点から修理費用が発生することが確定ですガーン

 

選択肢は3つ。

  1. 修理業者にだす
  2. 同等の中古品を買う
  3. ロジックボードなど部品単位で買う
 
1. 修理業者に依頼すると?
 
幾つかあたってみましたが高い高い。だいたい「3〜4万円の基本料金+部品代(6万円~)」というのが相場っぽいです。親切な店員さんからは修理じゃなくて中古品買った方が手っ取り早いのでは?と言われる始末です。
Mac Pro 2009は11年前のものですからね。ヴィンテージ品です。代替の部品も入手しづらいし、電子パーツ単位で修理してくれる業者でもその電子パーツの入手が困難だそうです。
 
2. 同等の中古品を買う
 
これが一番手っ取り早いですよね。問題は値段です。もちろん新品はありません。
中古品で買ってそのまま使える商品を探ると、まぁ7-9万円程度ってところですか。
う〜ん。なんか抵抗感有り。修理するよりは若干安い。2021年の新品Mac miniも買えてしまう金額です。
じゃあMac mini(2021)買えば良いじゃんとなると思いますが、大きな問題があります。
Macは昨年一新されてCPUがIntel製からApple製へと変わってしまいました。性能は断然良いです。問題は?
それはApple CPU(M1)だとWindowsを動かせないことです。家で仕事する時はWindowsを触ることもあるので、家使用だとしてもWindows環境を捨てることはできません。なので最新モデルへの買い換えはできず。
 
3. ロジックボードなど部品単位で買う
 
これの問題は?単純に「分解作業が面倒」ってだけです。
購入中古Macは外観が壊れていたり汚かったりしても、必要な基板を取り出すことができれば何の問題も有りませんし、比較的安価で購入できます。
 
結局、面倒でもこの方法で対処しました。
 

それでもまだまだ波乱は続く

 
ちょうど外観ボロボロで、一応動作は確認できているMac Pro 2009をみつけることができて即入手できました。これですんなり解決だと思いきや…。
 

いざ交換作業へ

 
Mac Pro 2009の基板構成はメインのロジックボードとCPUが乗っているドーターボードの2つで構成されています。
手っ取り早い対処方法としてドーターボードから交換を試しました。
と言うのも、メインロジックボードを交換するにはMac Proの筐体をほぼ全部バラさないといけないのに対し、ドーターボードは引き出し式でそのまま抜き差しするだけで交換できる仕様になっているから楽だったんですショボーン
 
楽だと言うことだけで交換作業を進めてしまった感じですね。
 
まずドーターボードの交換から試す。
 
一度は起動できて「やったー治ったー爆  笑」と思ったのです…、
 
が、しかし!
 
数分使ったら初めて壊れた時と同じように突然画面が真っ暗になって、冷却ファンがヴァーンと高回転。再び起動ファンファーレが鳴らずMac起動できなくなってしまいました。そして新たに購入したドーターボードが死んでしまいましたガーン
 
こうなると問題の根源はメインロジックボードにありそうなのがわかりました。
 
あぁ、新たに購入したドーターボードも死んでしまったので新たに調達です。
もはや同じような中古Mac Proはなかったのでドーターボードモジュール単位での購入をするはめに。しかもそれは中古で買ったMac Proとほぼ同額…。まるまる1台とドーターボードが同額だなんて…。つまり初期予算からは2倍の費用がかかってしまいました。まぁ、修理業者に頼んだよりは安いんですけどねショボーン
 

メインロジックボード交換

 
メインロジックボード交換は先に書いたとおり、筐体内部をほぼ全部分解します。パソコンではよくある場所によってネジの種類が違うってことはMac Proではなかったので、ネジの場所を覚えなくても良かったのが救い。まぁいかんせんコードが硬く刺さっているとか、とりあえず面倒なだけでした。それに今の時期は静電気をそんなに気にしなくて良いのも幸いなところ。
 
さぁ、これでどうだ?
 
起動したーーー!爆  笑
 
数時間起動させておいても画面が消えることなく使えて問題なさそう。
今度こそ、良かったぁチョキ
 
 

元の環境への復旧

 
でもまだ元の環境に戻してはいません。
起動検証のCPUはMac Pro 2009の古いまま(遅いCPU)だったのです。
なのでCPUを速いCPUへ交換する工程が残っていました。

CPU交換自体は難しいことはありません。
速いCPUへ交換する前に一作業。Mac ProのファームウェアをMacPro4.1からMacPro5.1へアップデートします。
「5.1」じゃないと速いCPU(X56xx CPU)は認識できません。5.1にすることで、内部的にMac Pro 2010と見なされるようになります。
 
交換して起動を試みる。
 
ん?起動しない?
 
Mac Pro 2009の場合CPUを固定する時、ヒートシンクで抑える時のネジの締め付け圧力の強さで起動できないとかありますが、それは関係なさそう。

つまりCPUも壊れていた…ということになりますね。CPUが壊れるなんて珍しい。
 
古いCPU(Intel Xeon E5520 2.26GHz)では起動できるので、一応Macが起動できない問題は解決でしょうグッド! ふぅ~。
 
 

やっぱり動作が遅いのでCPUも交換することに

 
これまでCPUはIntel Xeon X5670へ換装していました。もちろん新品CPUなんて売ってませんから、中古CPUを探ってみます。
やっぱり10年前のCPUですからねぇ、値段がめっちゃ下がってます。
以前このCPUを買った時は1個1.5万円もしたのに、今じゃ2,500円です爆  笑
 
今回は同じでも良かったのですが、後継CPU(Intel Xeon X5675)が売られていたので、若干グレードアップしました。X5670はクロック周波数が2.93GHz、X5675は3.06GHzと100MHz速くなりました。違いはそれだけです。速度の体感差は全く感じません。
結果的には、Macの電源交換、CPUの若干のアップグレードをした感じになりましたね。
逆に言えば、筐体とSSD/HDDとメモリ以外全部取り替えました。
 
購入したCPUをMac Pro 2009 8-coreモデルへ取り付けるには、若干CPUを物理的に分解する作業があります。

昔書いたブログが役に立ちました。5年前かぁ。

 

 

久々ですけど、今回は要領がわかっていたので、今回はすんなりCPUの殻割り作業完了してスムーズに交換。

 

 

次に厄介だったのがOS/起動ディスク認識

 

起動ディスクは本番環境を壊すのが怖いので、壊れても良いように準備しておいた古いOSが入ったHDD(テスト環境)で起動検証しています。

 

今回ロジックボードを交換したのでいわゆる本体のシリアル番号が変更になります。つまり別機として扱われるようになります。
基本MacはWindowsのようにハードウェア構成とライセンスが縛られてないので、Mac自体のハードウェアを交換しても、SSD/HDDを交換するだけで起動できてしまいます。だからすんなり行くだろうと思ってました…。テスト環境の古いOSでは起動できましたからね。
Windows PCでこんなことやったら、Windowsのライセンス(プロダクトキー)を再購入する羽目になります。

 

これまで使っていたOSはmacOS Big Sur(macOS 11.2.3)

 

いざ起動ディスクを本番環境のSSDユニットへ変更し起動を試みます。すると…。


起動しない、つか起動ディスク自体を認識しない。

 

思い出したファームウェア

 

何か前工程で忘れていることはないか?


そう言えば旧バージョンであるmacOS X Mojave 10.14をインストールする時、本体のファームウェアのアップデートしてたなということを思い出しました。

じゃあ一旦起動ディスクを(そのままではインストールできないので)初期化してMojaveを入れようとすると今度は「インストールできない」。

 

ググってみるとMojaveを入れるにはMacOS X High Sierra(10.13)でMojaveにアップデートしないといけないとありました。
つまりHigh Sierraからインストールを開始しないとなりませんでした。

 

結局High Sierraを入れる時にもMacのファームウェアアップデートがあって、Mojaveの時もファームウェアアップデートがあって、これらのファームウェアアップデートが重要だったようです。確証はありませんが。
※それだけ古いロジックボードをゲットしたと言うことですね。
 

High Sierraインストール、Mojaveへアップデート。
そしてOpenCore仕込んで、nvram弄って、Big Surをインストールして無事Big Surで起動成功。

その後データを復元して、これでやっと一通りMac Pro 2009の修復作業完了ニコニコ

ここまで来るのに一週間丸々かかりました。

 

 

 




 

新しいMacが期待できない今後どうするか?

 

今年パソコン関係で今回で2回目のでかい出費。ヴィンテージMacですからまたいつ壊れるかわかりません。今年は呪われてそうだから、もう一度何か起きる?えー

 

とは言え、先に書いたとおりWindowsを動かせない新しいMacには変えられない。
Intel CPUのMac Pro 2020はありますが、ハッキリ言って笑っちゃうほど高価すぎて手が出せません。

 

 

Windows機を別に買うのも嫌だ。家にWindows機を置きたくない。

単なるプライドみたいなもんですてへぺろ なんじゃそれ(笑

M1 Macと中古で安物Windows PCでも現実的には問題ないですけどね…(小声)。

 

でもMac自体を修理すること自体は、久々だったので面倒ながらも面白かったな。

データを吹っ飛ばしたことに比べれば致命的じゃないので。

データは消えたら元に戻せませんからね。

 

怖いのはハッキリとした原因がわかっていないこと

 

厄介なのは問題の原因がわかってないことです。今回メインロジックボードの交換でひとまず解決できましたが、たまたまなのかも知れません。
なぜにメインロジックボードを介すると、ドーターボードやCPUが破壊されたのか?

う~ん。

 

またMacが突然壊れるかも知れない。考えどころですね。壊れないことを祈り続けながら使うしかないかな。まぁ手のかかる愛機だなぁニヤリ