統計物理―トス先生の物理教室/Toth Eszter
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環境問題を考えるとき、エネルギー問題や温暖化以外に、
エントロピーの動きにも注目していいのではないかと、個人的に思いました。
エントロピーとは、原子分子の動きの具合のことです。
固体よりも、分子が動き回っている気体のほうがエントロピーが大きいと言えます。
wikiより
エントロピー (英: entropy) は、物質や熱の拡散の程度を表すパラメーターで、
原子や分子の「でたらめさの尺度」を表す。 更に、物質から得られる情報に関係
があることが指摘され、情報理論にも応用されるようになった。 物理学者の E.T.
Jaynesのようにむしろ物理学におけるエントロピーを情報理論の一応用とみなす
べきだと主張する者もいる。
あとは、太陽と地球表面の温度差によって無数の分子が自己組織して生物圏つくった
と書かれていたのが印象的。
メモ:
・エネルギーはエントロピーをより増加させることができる場所に
ひとりでに移動する
・より低温の物体は同じ量のエネルギー獲得でもより大きなエントロピー増
・つば飲み込む → 空気を耳の内側に入れる
情報社会学概論/吉田民人/飛田武幸/シィ・シィ/高安秀樹/山内康英
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情報社会の本ですが、国家形成から
べき分布、経済物理学、近代化など幅広い視野が含まれた本でした。
けっこう新しい本ですし、べき分布のところはさっぱり意味が
わからなかったので、また何度か読んでもみるべき本なのかもしれません。
統計やデータ的手法を使ったパイオニアとして、ハレー彗星の由来にもなった
ハレーの業績が紹介されていました。
当時、初めて国家レベルの人口調査が行われ、年齢分布や死亡年齢が
明らかになりました。
そこから、何年後に何人死ぬかなど人口分布を予測して
年金、保険制度をつくって社会の安定化を図ったのがハレーなのだそう。
他に、ニュートンにプリンキピア出版を勧めたのも、
地球の大気の動きは太陽熱によると気づいたのもハレーです。
ハレーなにげすごいですね。
また、今まで威(暴力)や金の力で人を動かしてきたのが、
情報社会では智や説得によって人を動かす智のゲームが行われると書いてあったのが
印象的です。
たしかに、情報、事実、科学においてまでも、万人がひとつのものを信じられる
ということはない気がします。科学であっても人それぞれ信じているものが
違うということは、科学にも宗教性があるかもしれません。
なにを信じるか、何を信じさせるか。人は暴力、財力以外にも、
説得力(情報、宗教、科学)にもけっこう従っているのかもしれません。
逆に、効率的、客観的で絶対的なデータが人の動きや意思決定を
決めてしまうことを、データ帝国主義と例えていたのも興味深いです。
情報と情報は、対立しているほうがいいのか、それともひとつの情報が
信じられている方がよいのか。
どちらともいえないし、ケースバイケースでしょうか。
メモ:
・グローバルな場 - 非主体型システム 自生秩序
・金利は前もって決めるのでなく、事後に成果によって変えるべき - イスラム金融的
・スリフト 諸個人は社会構造に依拠しながら、生産と再生産を通してこれを再構成
・ヤング 近代は人を飲み込む、逸脱者は再び社会に飲み込まれるために存在
・企業から出なくお互いから調達する - グランズウェル
・ペイジ 『「多様な意見」はなぜ正しいか』
・モンテカルロシミュレーション - CrystalBall
・Alan Kay パソコンシミュレーションで個人が自立的に意思決定できるように
・オープンなサービスを公でなく民が提供できるように
・IT産業 - iTunesなど、プラットフォームを持っていることが競争優位
・ゼロマトリックス - すべてのオブジェクトの関係性を可視化、構造化するサービス
・べき分布 - 最頻値が最小値、平均や標準偏差が意味なし、拡大しても関数形変わらない
・大量データ処理・観測可能に - 取引頻繁に -1日に1回の為替変更から1万回に
- はじめての金融工学 (講談社現代新書)/真壁 昭夫
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金融工学と聞くと、なんだそれという感じですが
内容は統計学なんかとかなりかぶるみたいです。
学年テストの点数の分布など、あるデータの「ばらつき具合」を
示すものに標準偏差があります。
例えば平均点が60点、標準偏差が10だとすると、
全体の7割の人が
(平均ー標準偏差) ~ (平均+標準偏差)
50点 70点
の間に収まることになります。
こんな感じで、現象のばらつき、どの区間・どの現象が起こりやすいか
などを調べるのに標準偏差が使われるようです。
どの現象が起こりやすいかわかるということは、
将来のリスクなどもある程度わかるようになります。
そのリスクを軽減させたり、分散させるのに金融工学が使われるみたいです。
ただ、これらの金融工学は、現象が正規分布を描くことを
前提にしています。
正規分布とは、 ∩ こんな感じの曲線を描く分布のことです。
このグラフは、
グラフの山なりに高くなっている部分の起こる頻度が高く、
逆に端っこのすその部分は起こりにくいことを示しています。
しかし、この正規分布では起こる確率は7000分の1とされているような
珍しい現象が、現実世界ではけっこう頻繁に起こったりしているため、
理論と現実の食い違いが大きいことがだんだんわかってきたようです。
それを解決するために、
プロスペクト理論、べき分布、行動ファイナンス、経済物理学、
インフォメーション・カスケード理論などの研究が、
今の最先端分野なのだそう。
メモ:
・標準偏差 ⇒ Σ(値 - 平均)^2 ÷ データ数 の平方根
・天候デリバティブ(リスクスワップ)
夏の気温によって電力会社とガス会社でリスク交換
・現在の100万円が1年後110万なら、
1年後の100万は現在の91万にあたる
・現在価値 - NPV
・ボラティリティ(標準偏差)の異なるものを混ぜると、
ボラティリティは小さくなる
・無差別曲線 - 線上のどの点をとっても同じ効用
・裁定取引 - 相場の高いものを買って、後で安く買い戻す
・物理学 - べき分布からのアプローチ
・べき分布 - ガラス割れる - 小さな破片ほど多い
・2時間数のフィードバックループでも均衡点がないことも
・利益から損益続く局面に移行すると、意思決定の仕方変わってしまう、
リスク許容度があがってしまう
- ブルックスの知能ロボット論―なぜMITのロボットは前進し続けるのか?/ロドニー ブルックス
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ロボットの労働が社会に馴染んだとき、ロボットを遠隔操作・監督する労働力として
外国労働力が取り込むこともできるようです。
また、サルと魚のどちらが人間に似ているか比べたときに、
サルのほうが似ていると感じるのは、感情的基準に左右されているからなのだそう。
私は人はねずみにもけっこう似ているんじゃないかとか思うのですが、
それでもサルがひとに近いと感じるのは、コミュニケーションが可能か
どうかがやはり大きいのかもしれません。
人同士も、言語やボディランゲージなどコミュニケーションにはいろいろな様式が
ありますね。人種差別の原因には、このコミュニケーションできない事が関わって
いるのかも知れません。
逆に、資源が有限で差別せざるを得ないときに、
言語が分かれたりして、コミュ二ケーションに壁ができるのかもしれません。
メモ:
・商品受け取り手続きもロボットでできれば、完全なeコマースになる
・トム・ナイト、ロン・ワイズ
大腸菌を微小ロボットにして細胞内部のプロセスを制御
・数理生態学者 - ロバート・ローゼン
・立体視 - 手前に見えるとは - 両目の視野のずれが大きいということ
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医者に代わって病気診断、化学者に代わって化学構造を見つける
コンピュータ、システムをエキスパートシステムと呼ぶそうです。
また、専門家の知識をコンピュータに移すのを助ける
ナレッジ・エンジニアという職も存在するそう。
最近スマートフォンを中心にアプリのダウンロードが
一般になってきましたが、アプリを作ったり、ダウンロードしたり、
使用したりすることは一種の能力の共有だと思います。
知識(データベース)があって、相手の状況に合わせて正確に読み取り答えを
出す(アルゴリズム)ことをプログラムができれば、医学や法律といった能力を
個人個人が共有することもできるようになるのではないでしょうか。
もちろん限度もありますが、でも今でも検索である程度知識・能力の共有が
行われていますね。
ただ、無数にいる個人個人があまりにも能力を持ってしまうのは、危険な気もしますし、
また、機械で能力を拡張できても、素の自分は無力のままです。
スマートフォンとアプリの今後の動きが気になります。
メモ:
・ニューラルネット - 学習するのでアルゴリズムを記述しなくてOK
・シナプスごとにニューロン信号受け取る割合違う = 閾値がある
・第五世代コンピュータ - 推論機能あり
・遺伝的アルゴリズム
初期データ → 淘汰 → 交叉 → 突然変異 → 終了条件の変化
例えば効率的な巡回ルートを考えるときに、早く回れるルートに共通の部分を
抜き出したり、ちょっと変えてみるとよい
・生物進化の模擬プログラム - Tierra
・一旦中間言語にしてから翻訳する - ピボット方式
- 貨幣進化論―「成長なき時代」の通貨システム (新潮選書)/岩村 充
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貨幣の歴史を、その成り立ちから丁寧に説明してくれてる本です。
改めて順々に追ってくと、今なぜこのシステムなのか少しわかりますね。
貨幣や金に携わるのは王族の役割であることが多かった、というような
ことが書いてありましたが、そういえば、将棋の王将の隣も金銀です。
名残なんでしょうか。
経済成長は技術がもたらすのか、資本がもたらすのか、という議論もありました。
蒸気機関や紡績機ができた技術発展の18世紀と、成長へのギアチェンジの時期は一致しないそう。
ではなにが成長させるのか、ウィリアム・バースタインという方が、
①私有財 ②科学合理主義 ③資本市場 ④迅速で効率的な通信・輸送
といった要因を挙げています。
また、アンガス・マディソンという人が、
紀元前1~19世紀はじめまで、一人当たりの所得で見た世界経済は
ほぼ成長していない、と述べています。
歴史を見るとずっと発展・成長してきたような気がしますが、
成長とは、つい最近起こったことでしかなくて、
「今まで成長してきたし、これからも成長していく」という歴史観を否定しています。
これらをみて思うのは、成長とは、単に技術が進歩することよりも、
既存の技術を、市場や輸送機関などを媒介に各地に届け、
共有すること
によって起こるのではないかと、感じました。
これは、生物の進化にも似ていると思います。
進化論や性淘汰が本当だとすれば、遺伝子の交換・共有の積み重ねで、
生物は環境に適応する能力を身に着けていくことになります。
進化=能力の共有、ともいえるのではないでしょうか。(優生学的ですが;)
市場経済と生物世界の共通点は奥が深そうです。
とかく、新技術よりも既存能力の共有に変化のカギがあるかも、
というのはもう少し調べてみたいです。
最近はインターネットなどでシェア経済も話題になってますしね。
あとニュートン比価についても書かれていました。
、ニュートンが金銀レートで銀の価値をやや低く設定したため、
銀の流通が減り、金が主体、のちの金本位制になったという話が印象的です。
ニュートンただものではないですね。
あとは、世界大戦ごろの経済の動きがためになりました。
金を仲介とした自由貿易経済だと、
せっかく自分の国のためにお金を使っても、その恩恵が他国に流れてしまうこともあり、
「おい誰かみんなのために金使えよ。(自分は使わないけど)」というすくみ合いに
なる可能性があります。
米国の恐慌をきっかけに、みな金本位の自由貿易から脱し、
ブロック経済(=自国に金使えばそのまま自国の利益に。)へと
移行した国順に景気回復したのですが、
ブロックの拡大志向とブロック間緊張からまた戦争が起こってしまいました。
その反省から今の国際経済があるようですが、
一体どちらがよいのでしょう・・・
メモ:
・最初の貨幣 - リディアの刻印貨幣 - エレクトロン金貨(こすると静電気起こす琥珀製)
・日本 - 火山おおい - 金鉱脈形成 - 中世~江戸は金流通比高かった
・ゲゼル - 実物と違って貨幣は腐らない(価値が劣化しない)ことが不公平の原因
・自然利子率 クヌート・ヴィクセル
・銀行の金準備足りない →金準備ないと貸し渋る
→ 金利上げれば預金する人増える → 景気冷まし金準備も安定
・投機は金準備高の限りでしかできない
・ドイツ・ハンガリーのハイパーインフレ - 一旦はレンテンマルク(証券化)で止める
・SDR - 与信性による共同通貨、共同決済
・日本戦後の焼け野原 - 食料など生産設備がこわされたため飢餓発生
But 金属・資本財生産設備はけっこう残ってた
・モジリアーニ=ミラーの定理
企業による証券発行は、正当市場なら株価に影響しない
・日本 - 世界の2%人口・GDP8%の日本人という顧客にサービスを
提供しかつ徴税力のある独占企業 国民はサービス劣化してても文句言わない、他に行かない
→円が強い理由
・一貫して低くなってるドルと高くなってるドルには対応する金利差がある
・インフレターゲット - インフレの先送り
・「将来不安なので買い控える」だと貨幣量増やしても無意味 - 流動性の罠
・フィッシャー 金利 ≒ 自然利子率 + 物価上昇率
・ハイエク「貨幣の発行も民間競争させよう」
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確率や割合が人を騙すマジックなどについて書かれていました。
例えば、
「コレステロール値が高い男性は心臓発作で死ぬリスクが50%高い」
とだけ聞くと、コレステロール恐い感じがします。
しかしこれが、
コレステロールが普通の人は10年以内に100人中4人死ぬ
だとすると、
高い人は50%アップで10年以内に100人中6人死ぬ
になり、
実質死亡者が二人増えてるだけで、そこまでは恐い感じしませんね。
逆に、死なない人が96人から94人へと2%分減ってるので
本当のコレステロール高によるリスク増加率は2%アップといえるようです。
このように、元々少ない数が50%増えても、たいした変化にはなりません。
実際どれくらい増減したか、絶対数を見たほうがよさそうですね。
(逆に元々大きな数が50%増えたら大変なことですね;)
「~%増」というのは過剰広告として使われることがあるみたいです。
あとは、確率を見るときは、
例えば30%といっても、
100人に30人なのか、1000人に300人なのか、
頻度にはっきり直して見たほうがわかりやすいようです。
メモ:
・なにもコードしてないDNA → 淘汰圧が少ない - 個人によって大きな違いがある
→ 個人認証に使える
・同じ減少率でも、
相対的リスク減少率は、元から見てどれくらい減ったかを表す
4 / 100 人死亡が → 3 / 100に 4 → 3 ⇒ 25%減
絶対的リスク減少率は、実際減った分
5 /100 人死亡が → 1 /100に 5-1 / 100 = 4 / 100 4%減った
・西欧の子供の5~10%は父と思ってる人と本当の父が違う p276
・モンティホール問題 - 1/3の選択を当てる確率でなく、
選択肢を変えたほうが得なケースはどれくらいあるか、に変換した
・一度の多数死者(災害)は恐れるが、長期的な多数死者(交通事故)は恐れない
→ 緩やかな人口減なら補えるから
・ベイズの法則 - 自然頻度のほうが計算わかりやすい
