極私的洋楽生活 -8ページ目

 

 
 
確かに仕事が忙しくなっていた
毎年のことだが、自分にとって
2月中旬~3月は本当に多忙な時期だ
過去の自分のブログを振返ってみても
この時期は本当に記事のアップができていなくて
物理的にも精神的にも余裕がないせいか
毎年のように長期のブログ放置を
余議なくされている
今年もご多分にもれず
そのような状況になっていた

 

 

3月11日、自分は会社にいた
フロアを歩いていたら営業に遅れそうだったのか
女性があわただしく走ってでかけようとしていた
バタバタとした足音が震動を奏でていたので
随分ひびくな、と思っていたのが始まりだった

 

 
すぐに体験したことのない横揺れが襲ってきた
立っていられないほどの揺れだった
フロアにいる女性の悲鳴が聞こえる
どこか現実離れしたようなシチュエーションに
思わず「ウソだろ」と口にしていた
長い長い揺れだった
そう感じていただけかも知れないが

 

 
おさまったあと、みな呆然としながらも
揺れのすごさの割に、物損や停電もない
状況を確認しわりと変化のない状態に
安堵していたように思う
たまに余震があったけれど
あまりに大きな揺れの後で
感覚もにぶっていたせいか
さほどの不安を感じなかった

 

 
落ち着いた様子だが
電話がまったくつながらない
煙草を吸おうと思い屋上に出た
海側の方の空に黒煙がたちこめていた
ワンセグで携帯のテレビを見ていたら
お台場の方で火災が起きているという事で
そのせいと知った

 

 
今日の帰りの電車はもう動かないだろうな
多分大丈夫だと思うが
家族と連絡がとれないのが気がかり
夕方家族とも連絡がとれ
無事であることで安堵
電車が動かないが

たぶん日付が変わるころには復旧するだろう

それまで飲んで時間をつぶすか、などと
なんて呑気だったんだろうと恥ずかしく今思う

 

 
結局帰れないので会社に戻り
夜を明かすことにした
途中で寄ったコンビニの食物の棚は
すでに空っぽだった
当然帰れない者たちが同じように会社にいた
仕事をする気もおきないので
ネットやストリーミングを見ていた
そこには被災状況のひどさと
相次ぎ多方面での地震が起きている
ニュースが延々と続き
そして現実に余震を何度となく迎えた
朝を迎え、6時に会社を出て
家に帰れたのは9時頃だった

 

 
日を追うごとに被害の状況が
克明になっていく
被災地の方々の状況は
未だに痛々しい傷跡のままだし
毎日目に耳にする情報は
気持ちが塞いでしまいそうなものが多い
自分たちの状況も不安定な交通や
計画停電の影響で正直正常な生活状態とは
まだ言い難いし、疲労も何となく感じている
それでも無事で
たいした不自由なく生きていられる
それだけでも幸せなことなのだと実感する

 

 

 

 
皆さま、大変ご無沙汰いたしております。メッセージも多々いただいておりながらご返事をする事ができずに申し訳ございませんでした。あたたかいお言葉とお気持ちに本当に感謝申し上げます。

 

かような状況でして、未だ「復活!」という訳にはいきませんが、少しずつ、皆さまのところにも顔を出していきたいと思います。とりあえず無事、ご心配いただき恐縮です。
 

ディペッシュ・モードの「カム・バック」という曲を再開に選びました。選曲の理由はタイトルだけ、です。

 

 

この曲にはこう歌われています

 

Weeks turn into months        週は月に変わり

Months turn into years         月は年に変わる

Reaching the same conclusions   同じ結論に達し

Gathering up the fear                  恐怖を集めながら

 

こうした絶望に与してはいけない、という逆説の思いを込めてこの曲の世界観を否定したい。今はそう思います。我ながら素直でない選曲と思いますが、何せ天邪鬼なもので^^;

 


ぼちぼち再開になりますが、よろしくお願い申し上げます。

 

 

 

 

 

from album 
[Sounds Of The Universe]
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被災で亡くなられた方々へのお悔やみと
被災された方々への心からのお見舞いを申し上げるとともに
被災地のいち早い復興をお祈り申し上げます。

 

 


 

 

 

 

 


 

 

もうすぐバレンタインデーである
仕事柄「○○の日」というのは
販促訴求の口実でしかない
世界的にも愛の記念日とされている日であるが
日本のバレンタインデーは世界でも異質な
製菓業界の販促デー
それでもこの時期に
さしたるモチベーションのないアパレル業界は
ギフト訴求というこじつけで便乗・昇華
消費者の反応はほとんどないけれど

 

 
バレンタインデーというとこの曲を思い出す
ブルース・スプリングスティーンの
あのモンスターアルバム
「ボーン・イン・ザ・USA」
そのあとの超地味なアルバムの最後の曲
まるでアメリカ愛国心掲揚国歌のように
祭り上げられた自らを否定するかのように
そこには静かで極私的なボスがいた



アメリカの郊外に暮らし

車と街と仲間との世界の中で
言いようのない閉塞感と衝動を抱えていた
彼の原点に回帰するかのような

たたずまいをもって
極めてパーソナルな恋人への思いをつづり
その曲は静かにアルバムの最後を締めていた

 

 
バレンタインに関する歌は
日本ではポジティヴでライトで楽しい
雰囲気の歌が多いけれど
海外の歌は曲調も少し悲しい感じの
歌が多い気がする
「マイ・ファニー・バレンタイン」とかね

 

 

ボスは1985年の初来日を
代々木競技場に見に行った
まさに「ボーン・イン・ザ・USA」の大ヒットを受け
エネルギッシュでパワフルなライブだった
「明日なき暴走」に魅せられファンになった自分も
大ヒットに寄せられファンになった人たちも
等しく楽しむ事のできたライブだったように思う

 

 
頼まれて当時家庭教師をしていた先の生徒を
一緒に連れて行った
当時中学二年生だった彼の目に
ボスはどのように映ったのだろう
どう盛り上がっていいかわからない様子で
小さく拍手をしていた姿を思い出す
随分会っていないが
そんな彼も今はもう40近くなるのか


ジン、元気でやってるか?

 

 

 

 

from album
 [Tunnel of Love]
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自分がポスト・パンク~ニューウェイブを

聴くようになったきっかけは
やはりラフ・トレード抜きには語れないだろう
「インディ」という言葉すらなかった80年代初頭
多くのポストパンクバンドをリリースした

独立系レーベル
巣立ったアーティストは数知れない

 

 
そしてラフ・トレードを日本に紹介したのは
まちがいなく徳間ジャパンが発売していた
レーベルコンピ「クリア・カット」シリーズだと思う
これによって聴く音楽の幅をグンと広げられた
ここにはポスト・パンクの全てがあった


ポップ・グループ
ピッグバッグ
ディス・ヒート
エッセンシャル・ロジック
レインコーツ
スリッツ
ロバート・ワイアット
キャバレー・ヴォルテール
アズテック・カメラ
ワイアー

数え上げたらキリがないくらいのバンドが

紹介されている


 
このコンピは何種類出ていたのか知らないが
中でも最初に聴いた5枚目の「クリア・カット5」が
一番印象に残っており、収録曲のなかでも
ロバート・ワイアットの「Shipbuilding」と
この「The Man Whose Head Expanded」だった

 

 
何といってもタイトルが鮮烈だった
しかも邦題が「頭脳発酵」(笑)
シンプルなギター・リフが印象的で、
ドタドタしたドラムの一定でないリズムに
攻撃的な、アジ演説のようなボーカルが絡む
そして全体に漂うパンク由来のロウファイ感
ハードロックやプログレを経由した耳には
このロウファイ感がたまらなく新鮮だったのだ
そして淡々としたアーティスティックなイメージ
それが当時のインディの雰囲気を表していた

 

 

ザ・フォールのアルバムは
結局この曲の収録された
「パーヴァーテッド・バイ・ラングエッジ」
しか聴かなかった
ザ・フォールの作品は膨大にあって
気力が要りそうで手も出しにくい事もあり
したがって印象に残っているが
さほど好きなわけでもない

 

 
「クリア・カット」シリーズは
未だに再発もCD化もされてない
ぜひともCD化してほしいものだ
ごくたまにカセットテープで聴くが
聴く度に80年代初頭のあの頃に
引き戻される引力を感じる

 

 

 

 
 

 

from album
 [Perverted by Language]
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Reference:[Clear Cut 5]
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