東京へ行くことになった俺は社長に電話して『東京行けるようになりました』


「よかったね!」

『でも、おれ行く金もないし、住むところ確保する金もないんすよ(ノд<。)゜。』

「いいんだよ!気にしなくて。身一つで来なよ」


『マジっすか!?わかりました。行きます』


本間世の中えぇ人ばっかりやな~ってつくづく感じた! 
 

一つ解決することがあった六年間付き合ってきた彼女の存在や。 


中三から付き合ってて高校も一緒でこのときは俺の人生の約3分の1はこいつとすごしていた。
今まで通り1日の商売が始まろうとしていて、いつもの場所いつもの時間に出そうとしていたとき、のれんをかけた瞬間いつもと違う違和感を感じた。 

気合いが入らない。 
それでも準備にかかる。 

お客さんがこない。やる気が出ない。売り上げあがらない。最悪のサイクル完全。 

このまま商売しても名前に泥を塗るだけやと察した俺は親方に電話をした。 
『今現場にいるんですが、気合い入らないので今日は休みます。』

親方『ええ加減にせんかい!!何が気合いはいらんじゃ!!
24時調度にウチのしたこい!!』

『わかりました。!行きます。』


店をしめて家に帰る。家に着いたとき。全身の力が抜け恐怖と無力さにかられた。 

時間が刻々とすぎていき、ある人の言葉を思い出す『承認やで承認。』

そのとき二年間お世話になった親方の言葉を思いだす。 
『今日の売り上げはどうや?』
『商売は楽しいか?』
『もっとここをこうしてみろ!』

いつもは説教や、ただのじゃれごとにしか聞こえなかったことが、そのとき初めて、いや正直何度か感じたときはあったが、俺に対する親方の愛情表現だと初めて思った。 

そう思ったその瞬間涙がなぜかでてきて、『ありがとうございます。ありがとうございます。』って一人で泣きながら言ってたのを思い出す。 
『ありがとうございます。』って。 

そうするうちに時間がきて親方の家に迎う。 

いろんな思いがあったが、どうにかなるんや!!東京に行けるんやったら行けるし行けへんねんやったら、行けへんまでやし!!死ぬことはないんや!! 

ビビんなや俺!ってひたすら言い聞かして、しんのすけさんに最後に電話をした。『行ってきますわ!!』って!! 

しんのすけさんが『お前には味方がたくさんいて、一人じゃないんだよ!いってらっしゃい!』って言われた瞬間また涙。 

場所に到着して、待っていると向こうから二台車が来る。 

親方と兄貴分だった。 

車から出てきて親方が「なに考えとんじゃあ?」

俺は『自分やっぱり東京行きたい思います』

「まだそんなこと言うとんか?」

『はい。親方には感謝してます。俺学校もやめて、家金なくて稼がなあかんくて、稼がしてもらったし、夢もできました。』

「なんや、そんなんはええんじゃ!!甘いわ!お前は甘い!」

『そうです。今回も東京に行く話を聞いたとき、ワクワクしてましたがどこかあきらめがありました。どうせ無理やって学校だって自己破産したことを理由にやめたし、死ぬ気でやったら続けれてたかも知れません。いつも逃げてました。やから親方に言うことも恐れて何も言えませんでした。そして今本間親方に感謝してます。』

「何に感謝しとんや!えぇ?」

『俺に対していつも本気でかかわってくれて、いつも俺の売り上げを気に掛けてくれて何かあればいつもアドバイスしてくれて本間に感謝してます。ありがとうございます。夢もできました。380円や450円で商売してて多くの人にありがとうをいただきました。このうまいたこ焼きをまだ知らない人に食べてもらいたい。たこ焼きでも食っていけるってことを多くの人に知ってもらいたい。これがどこまでできるか自分の可能性を信じて東京の人にうまいたこ焼きを食べてもらい世界中でたべてもらいたいんです。』

って俺は言っていた。

なんかがむしゃらに言っていてなぜか泣いていた。 
「そーかい。お前のことよーわかったわ。ほな、もうやめれ!!そんなこと言ってる奴にもう商売だせれんわ!ええな?」

『はい。わかりました。』

「本間それでええんやな?泣き寝入りなんかしてくるんちゃうぞ!!!!」

『はい。』

「もうえぇわ!行ってこいや!!東京。応援しとったるわ」

『はい!ありがとうございます。』


「あと車の洗浄。今月の金はきっちり納めや!」

『もちろんです!』


ほんで頭真っ白なった俺はぼーっと突っ立っとって。 
親方が「いつまで立ってんねんはよいけや」
『は…はい』

車に乗って帰る俺。 

家に着いて爆睡。 

『ありがとうございます。』

第3ラウンド終了。東京行き決定。
親方に逢って、俺はもう一回東京進出することを言おうとしたその瞬間。 

親方の方から先に『東京の人に話しつけてきたんか?』

と聞かれまさしく先制パンチ右ストレート顔面直撃やった。 

なぜなら電話さえもしておらん俺やから… 
( ̄□ ̄;)!! 

俺『いや、電話してないです。』

親方『なんでや?何しとんやお前は?なめとんのか?』

俺『なめてません。ただ東京に本間行きたくてもう一度話ししようとしてました。』

親方『電話しろや!言うたとき、わかりました。言うとったんちゃうんか?えぇ!?嘘の返事したんか?』
俺『その時は返事しました。東京いくんも今は無理やと思って返事しました。けど家に帰ってからよー考えたら、やっぱ行きたい気持ちが本間やし、やから話しようとしました。』

親方『どこの誰かしらん奴にそそのかされたんちゃうんかい?!お前よー頭冷やしてものもうせや!』

俺『そんなことないです。俺東京でたこ焼き屋出したいんです。それがあるから東京にもいきたいし、チャレンジしたいんです』

あん時は本間自分でも何言うてるかあんま覚えてないんが本音です汗汗

親方『そんな話はもうええ、俺も今から用事や!とりあえず店出してこんかい!』

俺『わかりました。そのあと時間ください』

親方『ええかんげんにせんかい!!!!!俺も忙しいんじゃ、はよいけ!!』


で、第2ラウンドは終了。 

もう、まともに話もできず終わってしまったけど、親方が前と違う印象で、今まで親方に真っ正面から言ったことない俺やから、俺が本気なのは伝わって、折り返し『月曜日時間やるから話しきいたるわ。』

って電話がきた。 
そのときが最後やなって本間思った 


人生っていくつもの分岐点があるのは、みんなも感じたことがあると思う。 

俺は何度も目の当たりにしたし、いつもそのとき、楽なほう楽なほう選んできた。 
そのたびに、どこか心にもやもやがあって自分と見つめあうことせんと、まぁ、しゃーない。って言い聞かせてた。 

高校で、アメフトしてたけど二年の時顧問から『来年のキャプテンはお前にしようと思ってる』って言われたとき次の日にやめたし、家が自己破産して、専門をやめたとき、もともと落第しかけやったから俺がやめたのは家が貧乏やったから、とか、いつも環境や状況のせいにしてた。 

俺が頭悪いのは、先生の教え方のせい、貧乏なのは親のせい、今回は東京にいけへんのは親方のせい、 

自分が被害者で全くひき起きたことに自分が責任とってなかった。 

その時同時に自分で選んだ道を歩いてるかのように見せて逃げてた。 


今回は違う。 
ここで言わへんかったら、また同じことの繰り返しや。 
だから親方になんどもなんどもしつこいぐらい話しした。 

でも、今までの会話やったらいけへんのは99%って感じてたから残りの可能性に本間パワーつかった。 

なにが可能かなって感じた瞬間に、ある人に電話して今の状況を伝えた。 
なぜそうしたのかは、一人で考えても同じやし、とりあえず人に電話してどうしたら行けるかを相談してみた。 

その人は50すぎのおっちゃん。俺の夢は知っていたし東京行きのことも伝えてて今どんな環境にいるかも知っていたから、何が可能か聞くことにした。 

俺『もしもし月曜日話することなったんですけど、今のままやったら99%無理だと感じましたね』

ある人『そーなんやな。でも残りの1パーセントの可能性を信じてるんやろ?だから電話してきてんねんやろ?』

俺『そうです。今その1パーセントかけてるんです』
ある人『そうか~、なんて親方さんとは話ししてんの?』
俺あったことをどんな会話をして今までどんな関係を築きあげてきたかを話した。 

ある人『そらそうやわ!!東京になんかいかしたくないよ。そんだけ可愛いがってる子やで!君のことが大好きなんやんか。愛されてるやんか!』

俺はそのとき涙がわけもわからずでてきた。 
何でかって言ったら、そうかも知れへんって思ったら、親方の今までの怒りや説教が俺のためで俺の成長を喜んでくれてたからや。 

って思ったから。 

俺『本間そうかもしんないです。俺親方のこと本当には何も聞いてませんでした。うるさいなぁ、また説教かぁとしか聞いてませんでした』

ある人『そーなんやな。そしたら親方さんを承認するといいよ。今まで育ててくれてありがとうって感謝を表現してきな』

俺『そうですね。俺親方のことは大好きやし、その事言いますわ。ありがとうございました』

って新たな発見をした俺は第3ラウンドへ迎う。