人の手は安心だと思い出すケア | ピコニコラの屋根裏部屋〜植物療法と日々のこと。

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《 人の手は安心だと思い出すケア 》

2018年2月9日




いつの事だったか、何年か前に「フェミニストカウンセリング講座」というものを受講した事がありました。


※フェミニストカウンセリングというのは

簡単に説明するなら「女性のための、女性によるカウンセリング』で、女性が生きていく中で感じる生き難さを、個人の問題ではなく、社会の問題であるという視点をもって、それぞれの女性の問題解決をサポートするためのカウンセリングです。

『女性という当事者』という言い方が、出来るかも知れません。



社会的に立場の弱かった女性が、自分たちの状況を言葉にしたり、新しい意識と枠組を得る中で、その問題を見つめたり、捉えなおしたりして、自分の力を回復することを、フェミニスト・カウンセリングでは「エンパワーメント」という言葉で表現するのですが、そういった、自分がもともと持っているのにも関わらず、抑圧的な状況で気づけなかった『本来の自分の力』というものを取り戻すことを目的としてサポートするカウンセリングです。


立場の弱かった女性たちは、暴力を受けても声にすることすら出来なかった歴史的背景がありますが、「女性への暴力」は人権侵害であり、犯罪であるとことをあきらかにしたのは当事者である女性たち自身なんですね。


そういったことから、当事者としての理解を持って、セクシュアルハラスメント、ドメスティックバイオレンス(DV)、性虐待、性暴力などの「女性への暴力」の存在を明らかにして、社会に問題提起し、その解決のために様々な取り組みをしていく。

その取り組みの一つが、フェミニストカウンセリングですが、色々な活動をされてる講師の先生にお話を聞かせてもらい、勉強してきました。






話を戻します。
その、フェミニストカウンセリング講座の中でね、

『人の手は安心だということを
思い出すケア』

というものがありました。





その講義の時間には、
暴力を受け続けてしまった子どもや女性など、(もちろん男性もです。)そういう扱いを受けた人たちの心の傷や体の反応についてや、

人の手によって特に怖い思いをした人が、その気持ちを癒して、ケアしていくということについて勉強しました。


怖い経験を多くした人にとっては、手は怖い存在であり、触られると心と身体がドキッとしたり、また暴力をふるわれるのでは?と、勝手に体は硬直し、反応します。


そんな時必要なのは

人の手は怖くない
人の手は安心だし気持ちいいんだよ。

というケアなのだと、勉強してきました。


優しく触られるケア
撫でられたり、マッサージを受けたり。

手は怖いものでないことを確認するケア。




その話を聞いた時、

あ、そうか。なるほどなぁ。


人の手は怖くないって、経験してきた恐怖心を癒しながら学ぶんだね。


それまで、人の手は優しくないものだったから、恐怖の記憶の方が多いけど。
学んで優しい手を記憶して心の傷を癒していくんだね。




それまでの手は、突然、殴ってくる手だったり、体を揺すられたり、乱暴に強く押されたり、優しさはなく身勝手で暴力的なものだったという記憶かもしれないけど。



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手だけじゃなく、人によっては、人の口も、言葉も、視線も、優しくない記憶が多いかもしれない。


怖い言葉を発せられたり、脅されたり、命を脅かされたり、人格を否定されたり、、、


人というものに対しての強い恐怖心。


けれど、それをケアして癒していくことも出来るんだね。


自分が心地よく感じたり、優しい記憶を積み重ねることによって。


素敵だと思いました。

『人の手は安心だと思い出すケア』を学んで、私は、希望が持てる話に心がホッとしたのを感じました。


少しずつでも積み重ねていけば、優しい記憶が辛かった記憶を追い抜くものね。


このブログを読んでくれた方の記憶の中の

『優しくない手』や、『優しくない口』や、『優しくない目』の、記憶が、和らぎ、溶けて

優しいもの、安心へ繋がるものへと変わっていけますように。


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あったかくして

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寝ましょう。


そういう日は
自分も自分に優しく過ごせますように。