おそろしいビストロ | ちっぴのブログ☆CHIPILOG

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美しい大人を目指す私の日々

先日、ちらちら雪が舞う札幌の夜道を歩き、ちょっと街外れにあるビストロに行って来ました。


お友達が予約してくれたそのビストロは、こぢんまりとした広さといい、暖かな色味の照明と木のぬくもりあふれるインテリアの雰囲気といい、カウンター席に通された瞬間から好印象この上ない。


「すごくいい!素敵なお店、予約ありがとう!!」


私は食事をする前から上がり調子になったものです。


カウンターの一番端の席に座り、女子二人の話はさっそく弾む。


「こういう幅の広いカウンターっていいね。こういうの家につけたい」


「いいね、私もこういう木の感じ、好きよ」


キャッキャキャッキャと小鳥のようにさえずりはじめた我々でありましたが、途中、不穏な空気を察知しました。


カウンターを挟んだ対面で、我々とさほど年のかわらなそうな料理担当のオーナーらしき男性は、えなりかずき君を彷彿する見習い中の弟子らしき従業員にダメだしをしているではないか。


「xxxxxxx・・・・・・・・・・・・・」


(何を言っているのかはっきりは聞こえないけれど、おそろしい感じだけは良く分かる)


「はい。分かってます。すみません」


こ、こわいよぅ。


私たちを笑顔で迎えてくれたオーナーは、般若のような顔になり、ものすごーく陰険に弟子を叱りつけている。本当にイヤな感じだ。たとえて言うなら、かつあげみたいな感じである。


何もお客の目の前で、そんなおそろしい言い方をしなくてもよかろうに。


私、こうなると、もうダメなんです。


突如豹変した鬼の形相のオーナーと弟子のやり取りが気になってしょうがない。


「ねね、こわくない?」


かなり小声で友達に訴えたら、


「え、そう?」


さほど気になっていなかった様子の友達でしたが、洞察力に長けている彼女は最終的に言いました。


「リアル渡る世間は鬼ばかり。アレ、本物のえなり君だよ」


(って、言ったわよね、我が友よ。)


お料理の味もとてもよかったんですけれど、あのオーナーがこわすぎて、もう二度とあのお店には行かないと思いました。


いくら教育でもね、お客の前であんな顔して叱りつけたら、いかんと思うよ。味より何より、あんたのことが気になっちゃうもの。


…というようなことを、食べログあたりに投稿しようとしていた私もまた、陰険なやつなのかしらと思ったり、思わなかったり。オーナーの成長のためには、はっきり投稿したほうがいいような気はするけど、やめとくよ。きっと余計なお世話だろうから。