東京、暑い日が続いています。
が、外にでるのは通勤時くらいで、ほとんどの時間はエアコンのきいた室内にいる。夜はエアコンはつけずに扇風機だけで寝ているが、暑い暑いと言いつつも、結構ちゃんと朝までぐっすり眠っている。
こういう時期、外で仕事をする人は本当に大変だろう。みんな、大丈夫かな。学生の部活動の練習も心配だ。この暑さの中でランニングとか、危ないと思うんだけど…。くれぐれも体には気をつけて欲しいと思います。
そういう方々に比べれば、私の夏なんて甘っちょろいものであるが、それでも暑い。
夏バテらしきダルさを感じるし、じっとりベタベタしているので、オシャレまで気が回らない(そうじゃなくても、昔ほどオシャレに対する情熱がなくなってしまった今日この頃であるが…)。ピアスもネックレスもつける気になれません。
思い起こせば、フランスも暑かった。東京ほどの湿度はなくても、アツイ。太陽が痛い。
でも、アノ国の女性たちは紫外線を喜んで浴びているようで、日傘をさしている人は一人もいないし、帽子をかぶっている人もいない。ましてや、日本のオバサンがしているような日よけ対策の手袋はめている人なんて、いるわけなかった。
そして、ノースリーブのワンピースとか、キャミソールとショートパンツとか、肌を惜しみなく露出して歩いているのだ。彼女たち、日焼け止めって、塗ってるんですかね?
彼女たちは、もちろんカフェのテラスでも肌の露出全開だった。
街路に面したテラス席で、冷たいものでも飲みながら、なんだか知らないけどぺちゃくちゃ語りあっている姿は、まさにフランス的。穏やかでゆっくりした時間が流れている。
フランスのカフェでお茶したい、という日本人女子の気持ちも良く分かる。だって、ステキだもの。
ハズバンドに、「フランス旅行で何が一番良かった?」と尋ねたら、
「フロール」と返ってきた。
二人でお茶したカフェ・ド・フロール。
創業1860年代、サン・ジェルマン・デ・プレにあるこのカフェは、サルトルの書斎にもなったとか(サルトルって誰だっけ?)。
みなさんは、以前、東京・表参道にもカフェ・ド・フロールがあったのをご存知だろうか。私は知らない。
今はなくなってしまったが、かれこれ15年くらい前、大学に入学したばかりのハズバンドは、そのオシャレなカフェでバイトをしたそうだ。
ギャルソンとしてお客さんの前に立つ前には、裏の調理場での試練があるそうで、彼はギャルソンデビューする前にバイトをやめたらしい。んま~、その調理場が過酷なんだって。次から次へとオーダーが入って、ちゃっちゃかちゃっちゃかドリンク作って、息つく暇もないってさ。
彼にとっては思い入れのあるフロール、パリの本店で、私はレモネードを注文した。
雰囲気も良ければ、このレモネードのお味も極上。甘すぎず、酸っぱすぎず、それはそれはおいしかった。
あのレモネード、また飲みたい!!!たぶん、あの時ほどおいしく感じることはないだろうけど。
テラス席にはパラソルというか日よけがあり、気を許した私は、炎天下で頑なに着続けたカーディガンを、ようやくそこで脱いだのだった。
ハズバンドが言った。
「やっと脱いだ。今まで見ていて、かわいそうだった。」
紫外線との戦いは、この夏、まだまだ続きそうです。

