「この音は強くてもいいけど、ここは小さくしてね」
「ここはペダルを踏んでいるけど、
手でちゃんとつなげてね」
「この和音の進行は、2の指を軸にしてスムーズにね」
と次々に注文を出すと、
何だか嬉しそうな顔をしています。
細々と注文をつけられることに、
それだけ弾けるようになった自分の、
上達を感じているのかもしれません。
この子は、出来ないと悲しくなってしまう、
繊細な所のある子です。
でもその気持ちを表に出さないように我慢して、
涙を溜めながらもがんばるのです。
少し大きくなってきて、
もしもそんな気持ちが、
自信の喪失につながるようなことがあったら辛いなぁと、
ちょっとだけ危惧していました。
今回の曲も、
弾けるようになるまでは苦労したと思うのです。
でも、譜読みが終わってしばらくしたら、
かなりスムーズになってきました。
きっと毎日がんばって練習しているのでしょうね。
なのでここからは、
美しく弾くためのレッスンです。
弾けなくて苦しい気持ちを乗り越えて、
次の段階に来たのですから、
それはとても嬉しいことだし、
そういう自分を誇っていいのですよね。
こうやってひとつずつ自分に自信をつけながら、
ピアノとともに成長yしてくれたら、
嬉しいですね。
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