やっていた曲が綺麗に弾けたので、
次はどの曲をやろうかなとページをめくっていると、
「先生」、と生徒さんが言いました。
「前の方で、まだやっていない曲があります」、と。
ブルグミュラーは、全曲やらない場合も多いのですが、
〇〇ちゃんがやりたいならやろう！
ということで、
抜かしていた曲をやることにして譜読みを始めると、
ものすごくスムーズに進んでいきます。
最初の方の曲ですから、
その前にやっていた曲に比べれば、
簡単に弾けるのですよね。
何だか嬉しそうに進めていく様子を見ながら、
もしかしたらこの子は、
こういう経験がしたかったのかもしれないと、
思いました。
当たり前のことですが、
テキストはだんだん難しくなっていきます。
進んでいくうちに少しずつ大変になってきて、
ちょっとしんどくなることがあるのも、
当たり前の自然な気持ちですね。
そんな時に、
ちょっと前に戻ってホッとしたくなるとしたら、
それはその子自身の、
自分を成長させるためのステップのひとつ。
成長している自分を感じることの出来る、
大事なステップにもなりますね。
教える側は、
つい先に進むことばかりに目が行きがちですが、
そんな時に、自分の気持ちを伝えてもらえるのは、
ありがたいことだと思います。
がむしゃらに進むことだけが、
成長の道ではありませんね。
そんなことも教えてくれる子どもたちに、
感謝です。
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