zoomがつながると、画面の向こうで生徒さんが何か弾いています。
「何弾いてたの？」ときいてみると、
何やら難しいゲームの名前を教えてくれました。
その中の裏ボス（？）の場面で出てくる曲なのだそうです。
楽譜を見て弾いているわけではなくて、
もちろん耳コピです。
音感のいい子ですから、
何となく聴きとって弾いているのでしょうが、
これはすごいことですね。
聴き取れる耳もすごいし、
ゲームに熱中しながら音楽にも意識を向けていることも、
すごいです。
この子は面白い子で、
いわゆる王道的なピアノレッスンは、あまり楽しくないようなのです。
音符も読めますから、やろうと思えば出来るのですが、
どうもそこには気持ちが向かないらしいのですね。
その分、興味のあることへの集中力が素晴らしくて、
今回のように、
弾きたいと思ったら耳コピして弾いて楽しんでいます。
ピアノの先生としては、
もちろんテキストはやっていきたい所ではあるのですが、
興味がないことをやって伸びていく子では、どうもなさそうですね。
ということで、今はこの子のやりたい曲をやりながら、
この子がやっている耳コピや作曲を、
楽しませてもらっています。
それでちゃんと伸びるのか・・・と聞かれたら、
未来のことなので正直分かりません、としか答えられませんが、
でも、こうして興味を持ってピアノを弾き続けていくことで、
この子のピアノの道は続いていって、
どこかで大きく開かれそうな気がしています。
この子の持っている、自分自身を成長させる力が、
この子のピアノをどこに導いていくのか、
いつでも王道のレッスンに戻れる用意をしながら、
楽しく見守っていきたいなと思います。
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