やってくるなり,
「一段目だけ両手で弾けた」、と生徒さんが言いました。
わ、すごい!
両手で弾けたということは、たぶんたくさん練習したということで、
これは画期的なことなのです。
弾いてもらうと、
確かに付点のリズムも正確に弾いています。
本当によくがんばったのだなと、嬉しくなりますね。
次の段の3小節目までで1つのフレーズになっているので、
1小節ずつ左手を読んで右手を確認してから両手を合わせてみると、
もちろんすぐには出来ないのですが、
何度も何度もやっているうちに、
かなりスムーズに弾けるようになりました。
なかなか弾けなくても怒らずに素直に何度も弾くなんて、
これまでのこの子の行動パターンには見られなかったことですが、
ちょっと自信がついてくれば、本来の力が目覚めてくるのですね。
「〇〇ちゃん、上手になったね」と言ってみると、
「うん」と答える笑顔がすごく嬉しそうです。
こんないい表情が見られるなんて、ピアノの先生冥利に尽きるなと思います。
この子がピアノを始めてから、はや数年が経ちますが、
ようやくの覚醒かもしれない最近のレッスンは、
毎回成長を感じる嬉しい時間になっています。
帰りがけの玄関で、
「たくさん練習して上手になってね」
と言ってVサインをしたら、
嬉しそうにVサインを返してくれました。
子どもがひとつずつ乗り越えて成長していく姿は、
キラキラしていますね。
そんな姿に元気をもらって、
大人もまた、がんばろうと思うのです。
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