2010年11月3日午後5時直前、東京ドーム。
開演時間は午後5時なのに、お客さんの入場は、まだまだ絶え間なく続いていて、空席も目立っていた。
「まもなく開演いたします。」というアナウンスもまだ、ない。
これは開演までは、しばらくかかるなぁ…。
そんなことを考えていて、考えているうちに、午後5時になった。
その時間になった途端、東京ドームに流れるBGMの曲に合わせて、手拍子が始まった。そして、曲が終われば、歓声と拍手…。
これが何回も繰り返され、繰り返される度に、ボリュームが増していく。
やっぱり、このユニットの強みは、この熱いファンによって、足もとをしっかり根強く、支えられている部分だなぁ…。
そんなことを考えていたら、「まもなく開演いたします。」というアナウンスが、東京ドームに流れる。
一斉にファンは立ち上がった。
「もう待ちきれない!」。
今回のライブは、このユニット初めての東京ドームでのライブ。
しかも、東京ドームで2日間とか、全国ツアーではない。まさにこの日、一日だけの東京ドームでのライブなのだ。
チケットは、各種先行予約でも、驚くほどの入手困難。そして一般発売も、もちろん即完売。ネットオークション市場でも、ずいぶんな値段がついていた。
そんないろんなことが、高揚感をあおる。
今回のライブのパンフを手に入れたくて、開演1時間前にグッズ売り場に行ってみたら、もう既にというか、とっくに売り切れていた。
まさにお祭り的雰囲気だ。
この雰囲気に浸るために、ここに来たんだよ…!。
そんなことを考えていているうち、目立っていた空席がなくなり、これでもか!と言わんばかりに、ドームがパンパンに膨れ上がっているように見える。
歓声と手拍子は、ずっと鳴り止まない。
そして、暗転。一段と大きくなった歓声のなか、ライブは始まっていった…。
ずいぶんと前置きが長くなったけれど、東京ドームで行われたPerfumeのライブ「1234567891011」に足を運んだ。
Perfumeのライブに足を運ぶのは、今回で2回め。
昨年の「直角二等辺三角形ツアー」に、ライブDVDなどを一切観ないで、ふらっと行ってみたら、これがシングルやアルバム、テレビでの姿などから想像していたのとは全くちがって、いい意味で想像は破壊され、すっごく気持ちのいいライブだった。
Perfumeのパフォーマンスがいいのはもちろんなんだけど、お客さんが作る雰囲気が心地いい。
それがとても印象に残るライブだった。
そして今年、結成10周年記念、新たな11年めを迎えるにあたり、ツアーではない、たった一日だけの東京ドームライブを行うことが発表され、これはすごいことになるぞ!という期待を持って、11月3日、東京ドームに足を運んだというわけだ。
そろそろライブの話をしないといけない(笑)。
序盤から、不自然なガール、ワンルーム・ディスコ、ナチュラルに恋して、love the world。
シングル曲中心で押してくる。
中盤は、Perfumeライブ恒例のMCが中心。
あーちゃんが喋りすぎて、聞いているこちらが、くたびれてくる印象があるんだけれど、この日はちょっと抑えめ。これはとてもよかった(笑)。
でも、どんな会場でもやってきた、いろんなお客さんいじりを、やたら広いドームでもやって、そのことが客席との距離をぐっと縮めて、一体感を上げる。
そして後半は、パーフェクトスター・パーフェクトスタイル、ジェニーはご機嫌ななめ、Perfume、チョコレイト・ディスコ、Puppy love。
ライブならではの曲中心で、盛り上げていく。
Perfumeという曲の時には、リリーフカーに乗って、ドーム一周したりもした。
そして本編の最後は、wonder2。
初めてPerfumeのライブを観た人は、ちょっと「えっ」という感じの後半だったかもしれない。僕が初めての時がそうだったから(笑)。
でも、これがわかるようになると、本当に気持ちがいい!。
アンコールは、最新シングルである、ねぇ。
そして、この曲が私たちに多くのチャンスと出会いを作ってくれて、その時の気持ちを忘れないように、敢えて最後にこの曲を、と語っていた、ポリリズム。
約3時間のライブだった。
やっぱり今回も、とても気持ちのいいライブだった。
敢えて、敢えて苦言を呈するとすれば、「1234567891011」と銘打ったライブで、1~10までについては、記念碑的ライブになって、本当にとてもよかったと思うんだけど、「11」の部分がちょっと見えなかったというか、提示がなかったというか…。
それが、「ねぇ」であったとするならば、もうCMでも、ずいぶんとかかっている曲なので、新鮮さに欠けると思うし。
昨年末から企画をして臨んだドームライブらしいですので、だとしたら、東京ドームで初めて発表するシングル曲というものがあった方が、受け止める側も、「とうとうPerfumeがドームまでやってきた!」という嬉しい気持ちで臨んでいるライブで、ここでの新曲発表となると、「これからもPerfumeを応援していこう!」という気持ちを強くする効果満点だったと思うので、そのあたりは、今後のPerfumeというものを考えた時に、「11」の提示をして欲しかった。これからも応援していくぞ!という気持ちにさせて欲しかった、という部分はある。
まぁ、これだけ根がしっかりファンが、こんなについているのだから、それは杞憂かな。
でも、同系のライバルはたくさん出てきている現状もあるので、そこはやって欲しかった。
しかしながら、バックダンサーなどのサポートメンバーが一切なしの3人だけで、ドームライブをやりきったということに対しては、このライブに懸けてきた姿勢というものが、びしびし伝わってきて、本当に素晴らしかったと思うし、最後のポリリズムの時に、涙を流していた人がたくさんいたんだけど(Perfumeのプロデューサーである中田ヤスタカさんばりに、ばっちりサングラスな男性たちが、止めようと上を見上げつつも、涙が流れて、嗚咽まで始まってしまったのが、数々繰り広げられている光景には、失礼ながら、くすっとしてしまいましたが…(笑))、これはサポートメンバーがいたら、果たしてこんな光景になっていたかどうか。
3人だけでやりきったからこそ、これだけ感動したんだし、素直に、本当にすごい!と思う。
そして、本当にすごい!をもう一つ。それは、このライブを支えたスタッフのみなさん。
このライブは、ものすごくタイトなスケジュールで行われたかもしれないライブでした。
11月3日といえば、プロ野球は日本シリーズの真っ最中。この日は千葉マリンスタジアムで、第4戦が行われていました。
ジャイアンツが日本シリーズに出ていなかったので、ひょっとするとスケジュールに余裕が生まれたかもしれませんが、仮にジャイアンツが出ていたとしたら…。
10月30・31日は、東京ドームで日本シリーズ第1・2戦。
11月1日は移動日。だけど、パ・リーグ優勝チーム本拠地に乗り込む前に、東京ドームで練習を行う可能性が。
そして、第3~5戦を敵地で行って、11月5日がまた移動日。おそらく東京ドームで練習。
この間を縫って、行わないといけなかったかもしれないライブでした。
ばらしは一日で終わるだろうから、それでもすごい量の作業なので、野球をまたちゃんとできる状態にするには、すごいパワーを集めないといけないとは思うんだけど。
何より設営の方!。へたをしたら、まる二日ぐらいで、ライブをできる状態にして、リハーサルをやって、という作業をしないといけない。
ただ単にステージと椅子並べなら簡単にできるんでしょうけど、少なくない舞台効果・映像効果、ドームの端から端まであるステージ。そして、何台あるねん!というぐらいのテレビカメラの設営。
それが終わって、初めてテストやリハーサルができる。
結果としては、ジャイアンツが日本シリーズに出なかったので、スケジュールに余裕ができたかもしれないけれど、企画段階ではわかるわけもないわけで、敢えてこのタイトなスケジュールのなかで、このライブに挑もうとした、チームPerfumeに、本当に敬意を表したい。
Perfumeのスタッフさんから、「3人の晴れ舞台を、どうかどうか観てやってください!。」と言われました、という話を、ある方から聞いたのですが、そんな気持ちが十分伝わってくる、チームPerfumeの仕事ぶりでした。
素晴らしい意気込みと仕事ぶりでした。
先ほども述べた通り、K-POPの襲来、敢えて分類すれば、おたく系アイドルだったAKBの爆発的な一般化など、同系のライバルが多く現れて、Perfumeを取り巻く環境は明るくはないかもしれないけれど、このクオリティーのライブを続けて、そのライブで、この熱いファンをずっと引き連れていけば、きっと生き残っていけると思う。
生き残って欲しい。
そのためにも、Perfumeという、アイドルとかテクノとかいう枠組みにとらわれない、独自の領域を切り開いていって欲しいと思う。
あぁ、またPerfumeのライブに行って、「パ、パ、パ、パ、パ、パ、パフューム」とか、やりたいなぁ…。


