【方程式の解き方】意外にできてない人がいます | 人気学参『高校物理発想法』著者 大阪で物理化学の家庭教師を行っています。生徒募集中!

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人気学習参考書『高校物理発想法』の著者です。大阪で高校物理・化学の家庭教師を行っています。本質を的確に教える指導が好評です。なかなか学参執筆者の指導を直接マンツーマンで受けられる機会はありません。関心がある方はメッセージください。

今回は、わたしの著書『高校物理発想法』の内容を一部紹介します。

 

§20、方程式の解き方

 

物理の問題を解いていて、式は立っても、方程式を解くことができないことがあります。

 

今回は方程式を解く手順を述べてみます。

 

高校物理の入試問題で解く方程式は、連立1次方程式か、解の公式を使って二次方程式を解くという程度がほとんどです。


ともに中学の数学で習うものですから簡単に解けるはずなのですが、それを意外にてこずる生徒が多いです。

 

文字変数が入り混じって式がごちゃごちゃしているからなのでしょうが、きちんと方程式を解く手順が押さえられていないということです。

 

連立方程式を解く手順の基本を述べます。その後で例外を加えます。

 

手順①求めたい未知数の数と条件式の数が等しいことを確認する。

 

未知数の数より条件式の数のほうが多い場合は、

正しくない式が混じっているか、他の式から導くことができる不必要な蛇足の式が混じっているかです(解なしという可能性もありますがそういうケースはないでしょう)。

 

逆に条件式の数より未知数の個数のほうが多い場合は、そのままでは解が一つに特定できないということになってしまいますから、条件を見落としていないか確認します(解が複数という可能性もありますが)。

 

手順②消去したい文字を明確に意識する。

 

連立方程式を解く方針はひとつひとつ未知数を消去していくということです。


その際、いま自分がどの未知数を消去しようとしているのか明確に意識してください。

 

手順③1つ未知数を消去するごとに1つ式が減っていく。一度使った式は使わない。

 

例えば未知数x、y、zの方程式が三つあるとします。

a式、b式、c式としましょう。

 

②の手順に従ってxを消去するとしっかり意識します。


a式とb式からxを消去し、b式とc式からもxを消去します。


前者の結果の式をd式、後者をe式とします。

 

ここからはd式とe式の連立です。


a式、b式、c式は未知数x、y、zのどれかの解が出るまではもう使いません。もし使ってしまったら一度消去したはずのxが復活してしまいます。


ここのところが分かっていないと、いつまでたっても未知数が減っていかず式をいじっているだけ、ということがおこります。

 

順番にひとつひとつ未知数が減り、式が減っていることを意識しながら解きましょう。

 

手順は以上です。実際に問題を解いてみましょう。

 

(問題)

質量M、3M、4MのおもりA、B、C、質量を無視できる動滑車P、定滑車Qが質量の無視できる糸で図のようにつながれている。

 

はじめA、B、Cを固定し、静かにはなす。A、B、Cの加速度を求めよ。

 

 

(解答)

Aの加速度を上向きa、Bの加速度を下向きb、Cの加速度を下向きcとします。


ABをつなぐ糸の張力をTとするとPCをつなぐ糸の張力は2Tとなります。

 

Aの運動方程式:T-Mg=Ma ・・・①

Bの運動方程式:3Mg-T=3Mb ・・・②

Cの運動方程式:4Mg-2T=4Mc ・・・③

 

Pの加速度は上向きcで、Pから見たAの上向きの加速度の大きさとBの下向きの加速度の大きさは等しいので

 

a-c=b-(-c)

∴a-b=2c・・・④

 

この4式の連立です。


式が4つで未知数がa、b、c、Tの4つですから、この時点で方程式を解きさえすれば答えがでることが分かります。

 

それで解き方ですが、実は①②③をaイコール、bイコール、cイコールに持っていって、④に代入すればTが求まって、比較的簡単に解けてしまいます。


しかし、ここは方程式の解き方を示したいので、あえてその解き方をしません。

 

もう一度確認、式4つ、未知数4つ。次はどの未知数を消去するか明確に意識します。


ここはTを消去しましょう。

 

④ははじめからTがありません。

①②からと②③から消去します。

 

①②より2g=a+3b・・・⑤

②③よりg=3b-2c・・・⑥

 

③と①からもTは消去できますが、

その式は⑤⑥から導くことができる蛇足の式です。


「①と②」、「②と③」、「③と①」のどれか二つでよいということです。

 

ここからは④⑤⑥の連立です。もう①②③は使ってはダメです。

 

再び次にどの未知数を消去するか明確化しましょう。

 

未知数はa、b、cです。aを消去しましょうか。


⑥は最初からaを含まないので、④⑤からaを消去します。

 

④⑤よりg=c+2b・・・⑦

 

ここから⑥と⑦の連立。①~⑤は使いません。未知数はbとc。

 

⑥⑦よりcを消去して

 

b=3g/7

 

ここで一つ未知数の解がでましたので、

ここからは最初あるいは途中の式に戻ります。

 

⑦より c=g/7

⑤より a=5g/7

①より T=12Mg/5

 

答え:Aの加速度上向き  5g/7

   Bの加速度下向き  3g/7

   Cの加速度下向き  g/7

 

基本は手順①~③ですが、例外を述べます。

 

(以降、割愛)

 

 

なかなか学校や予備校でこういうことは教えてくれません。


しかし、方程式が解けなくて点が取れないという生徒は結構いると思います。

 

わたしはこういうところが大切だと思っていて、そこを教えていきたいと思っています。

 

興味のある方は。

他の参考書とはひと味違いますよ。

 

 

 

 

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