札幌駅前 整体・Conditioningサロン 、理学療法士による施術のPhact ふぁくと公式ブログです!!
いつもご覧頂き、ありがとうございます。
今回は、
『 軽度の脳出血後遺症で「 治るか治らないかなんとも言えない 」と医師に言われたけど、実際どうなの?? 』
という相談内容に対する回答のシェアをしたいと思います。
というのも、
実際ぼくが病院を退職し、自費分野に飛び出すきっかけになったのが、脳卒中の後遺症の方のケアが保険内では十分には行えないからでした。
>その詳細はコチラ
(ブログ初心者の頃の記事、ちょっと読みづらいかも・・・)
そして、
初心忘れずというか、初心のまま、まだまだ模索を続けているんです。
しかし壁に当たっています。
・料金的なこと
・診断名を打ち出すと違法になる法律的なこと
・人手のこと
様々な壁を超えるべく、水面下でもがいています。。
今はまず、
『 僕を必要とする方と出会う事 』
『 その方々の話を聞くこと 』
が重要と考え、> こんなこと <をしています。
現状の制度内で
脳卒中のリハビリが十分に受けられずに悩んでいる方は読んでみてください。
さてココから本題です。
ご相談内容はコチラ。
私の母のことでご相談です。
長くなってしまいそうなので、取り急ぎメールをお送りさせていただきます。
7月のあたまに脳出血で緊急入院をいたしました。
幸い、家族が居る時だったのですぐに救急車で病院へ運ばれ、そのまま入院ということになったのですが、早期の発見ということもあり、手術はせず点滴治療を行い、20日間ほどで退院をしたのですが、退院後から今日に至るまで、左半身の痺れ(電気が走るように痛むようです)や、
味覚が鈍い、細かい事だと、麺類が啜れなくなった等の症状があり、退院後の定期健診の際に状況を先生に説明しても、神経的なものなので痺れ等はやむを得ない。
何年もしくは何十年先に治るかもしれないし、ずっと治らないかもしれないし何とも言えない、と言われ、そーなんだ・・・と、納得せざるを得ないのかな・・・という
気持ちと、でも何もしないでそのままでいいのか?何か方法はないのかな!?と思い、パソコンで検索をしていた中でこちらのページを見つけ、メールをさせていただきました。
やはり、やむを得ない事なのでしょうか・・・。お手すきの時で構いません、お返事いただけますよう宜しくお願い申し上げます。
という内容です。
このあとメールを数回行い、了承を得た上でブログ記事にしています。
メールを読んで僕が感じたことは、
当然のことながら『 知識がない 』から悩んでおられるんじゃないか。ということです。
『 このままでいいのか、悪いのか? 』
『 普通はどうなの? 』
『 もっと出来ることないの? 』
という内容の悩みで、脳のことや脳出血のことを解説し、ニュアンス掴めたらスッキリされるんじゃないかと思い綴っております。
お医者さんが、どういう経緯で(あくまで僕の予測ですが)、
『何年もしくは何十年先に治るかもしれないし、ずっと治らないかもしれないし何とも言えない』
と言うに至ったのか、説明します。
= = = = =
まず体を動かすとき、
運動野という脳のてっぺんの表面あたりから指令がおります。
その指令は
脳の中身を通って脊髄まで伝えられ、そこから様々な神経が筋肉まで伸びて手足が動きます。
>この指令の通り道のことを、錐体路(すいたいろ)と呼びます。
逆に、
手・足・顔で感じた感覚(触覚・温冷覚など)は、脊髄から脳の中身(特に視床という中継点)を通ります。
そして
感覚野と呼ばれる脳のてっぺんの表面あたり(運動野のお隣)まで伝わります。
> これを脊髄視床路とよびます
臨床場面では視床についてのもっと詳しい話が必要になるのですが、相談者さまの場合この辺りはざっくりとでOKかと。
脳には「機能局在」という地図が存在します。
上図の、運動野(左)感覚野(右)をアップにしたらこんな感じ。
手の領域が大きくて、下あたりが顔の領域になりますー。
ここから出た神経が、
こんな感じに脳の中を通っていきます。
(この脳は縦切り、下の小さいのは脳幹や脊髄の横切り)
これらの伝わりのうち、どこかに出血や・脳梗塞が起こると伝わりが悪くなり、運動麻痺や感覚障害を引き起こします。
そして
大まかな局在は分かっていますが、経路の全てで局在が分かっている訳でもありません。
さて次に” 脳出血 ”についてです。
脳のどの血管が破れて出血したかが、とても重要です。
太い血管が破れると大出血を起こしますし、枝分かれの先の細い血管だと出血する量は少なく収まる事が多いです。
①で切れるか、②で切れるかで大きく違います。
実際に切れやすい好発部位という場所もあります。
相談者さまの症状を推測するに
レンズ核線状体動脈ではないかと思っているのですが、まずは大まかに”出血ということについて”捉えてください。
そして、
脳の中に起きた内出血は直に吸収されていきますが、頭蓋骨で囲われた一定の空間の中での出血は、周囲の脳を圧迫し壊死を引き起こします。
圧迫を受けていた周囲の脳が、
壊死が起こる前に内出血が吸収されれば、その組織は復活します。
( いい変えると、出血による圧迫が少なければ )
出血量や回復力、糖尿病などの持病の要因により個人差はありますが、
おおよそ発症後2ヶ月くらいで急回復するのは主にこのためです。
この写真で言うと、
青→の辺りの白い塊が出血です。
黄色い部分が、おおよそ錐体路などの通り道の場所です。
出血は直接黄色い部分に影響を与えていません。
しかし左側の脳に比べると、出血塊を中心に押されて歪んでます。
出血がある程度治まった時点で、『手足の運動や感覚の障害は』改善されそうというように診ることができます。
もっと錐体路や視床(感覚の中継点)に近ければ、予測が難しくなります。
直撃だったら「治らないだろう」という予測が出来ます。
相談者さまのお母さんは、
幸いにして出血の量も少なくおさまり、症状が軽いようです。
この経路に直撃していたら、手足の麻痺や感覚異常はもっと強かったかもしれません。
経路にまったく影響のない位置だったら、症状は全くないかもしれません。
(これを無症候性の出血/梗塞と呼びます。)
今後、
その出血に由来する、経路の障害が徐々に回復するかどうか?
については、大きいくくりでの予測は出来ますが細かい所までは予測不能です。
(特に視床という感覚の中継点の中での上記のような話になるので。)
そのため、
お医者さんは『治るかもしれないし、治らないかも』と言ったのでしょう(^^)
少しでも参考になりましたでしょうか??
長文になりましたのこの辺りで。
【 引用文献 】
・南江堂 脳解剖学 萬年 甫/原 一之 著
・文光堂 解剖学アトラス 第三版 越智 淳三 著
・南江堂 神経内科学テキスト 江藤 文夫 著
追伸
回復の過程には続きがあります。
神経の再構築・再組織化というお話です。
脳には可塑性があると言われています。
1つの道・経路が土砂崩れで行き止まりになっても、迂回路を使っているうちに迂回路が徐々に整備されるということ。
ただ土砂崩れが起きた後、
誰も問題視しないし、その道を使わなかったら、迂回路は整備されません。
ココについては、
もう少し細かい、具体的話を伺ってから何かアドバイスを考えた方がいいと思いますので、読んだらまたメールください(^^)
と、最後は個人に向けた手紙のような終わり方・・・ブログで難しいですね(TT)笑
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