私たちは「良い姿勢」を考えるとき、身体の配置や筋肉のバランスといった、目に見える構造に注目しがちです。
骨格のアライメント、重心線の位置、関節にかかる負荷。
こうした運動学的な理解は、効率的で安全な指導を行う上で欠かせません。
では、その姿勢は一体、どのようにして保たれているのでしょうか。
私たちの姿勢は、
視覚・前庭覚・体性感覚から絶えず送られる感覚情報をもとに、
脳幹、小脳、大脳皮質が階層的に関わりながら、
瞬間ごとに微細な調整を繰り返すことで成り立っています。
この神経系の働きに目を向けると、
「なぜこの人はこのアライメントが取りにくいのか」
「なぜ同じ指導でも反応に個人差があるのか」
といった、指導現場で感じてきた疑問に、別の角度からの理解が生まれてきます。
今年は神経生理学の講座を数年振りに開催します。
運動学が、動きや姿勢の「構造的な条件」を整理する学問だとすれば、
神経生理学は、それが身体の中でどのように調整され続けているのかを扱います。
両方の視点を行き来できるようになることで、目の前のクライアントに対して、何を修正するのか、何を待つのか、その判断の精度が変わってきます。
本講座では、姿勢制御だけではなく、運動がどのように学習され、身体の中の「使い方のイメージ(身体表象)」がどのように更新されていくのか。そして、痛みとは何なのか?
これらを神経生理学の視点から整理し、よりよい動きを身につけていく過程を、指導者としてどのように支えられるのかを考えていきます。
すでに運動学を学んできた方にこそ、身体の見え方が一段深まる時間になるはずです。
神経生理学 ご興味のある方はリンクをご覧ください。
パピー期の愛犬。何かを学習する時には神経系の働きがかかせません。
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