伊藤計劃記録 第二位相 | ありのす

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結構分厚い本だったけどやっと読み終わる。

前に「伊藤計劃記録」を読んだときもちょっと書いたけど、いまや日本SF若手作家の寵児。

しかし、数年前に34歳の若さで癌でなくなったため、不謹慎だけれどそれもあってか「神」みたいな扱われ方をしている、ような気がする。


個人的にSFってあまり読まなくて(アシモフとか、梶尾真治とか?作家もよく分からぬ)、好きなジャンルではないと思っていたのだけど、伊藤さんの映画評兼日記を読んでいくと、自分の好きなものが結構でてくる。あれはSFなのかな。

ダークナイト評がぎりぎりのタイミングで読めてよかったなあDASH!

あれが伊藤氏にはどういう風な評価になっているのか、個人的に凄く知りたかったので。


前作で気付いたけど、かなりの映画通。

SFも見るし、それ以外の結構失敗作?と評されているようなものも見ているよう。

世間的には失敗作でも、伊藤さん的には全然OKっていう映画もあるようで、それがまた楽しい。自分でもそういうこと、あるものな。

ゲームと映画とアニメとその他もろもろの、そういう好きなものに存分に囲まれた生活だったのだなあと思う。


日記曰く、伊藤氏も「自称オタク」みたいなところがあるわけですが、しかし最近そういう作家が結構強くてバカにできないのだよね。

有川浩しかり、三浦しをんしかり。

皆、癒し系のほわんとした小説もどきが多い中、パワフルでポジティブな物語を書いてる方ばかりである。

オタクの一極集中型集中力が、創作に向かうとなかなかすごい。


今年のSFといえば、「ジェノサイド」だけれど、伊藤氏もご存命なら多分匹敵するだけのSFを生み出しただろうなあと思う。

個人的には、生きてるか死んでるかは全く別にしても、稀有なSF作家でしたクラッカー