最近の本 | ありのす

ありのす

混沌とした毎日の日記
本・ドラマ・おいしい店・音楽・旅行・乗馬

長短、国内海外、漫画小説、とりまぜていろいろ読んでますが印象的だったものをいくつか。


謎解きはディナーのあとで

今年の本屋大賞作品。まあ、ミステリ作品としては甘い点もあるけれど、やっぱり設定の面白さに尽きるかな。

これだけアイドル、執事、ツンデレともてはやされている中でこういうのが出てこなかったら嘘だと思いますが。


財閥のお嬢様が身分?を隠して刑事をしているが、彼女のぶちあたる事件を解決してくれるのは、いつもおそばに仕える執事なのです腕時計

長身、ブラックスーツ、銀縁めがね、高級車、と典型的執事と思いきや、実はかなりの毒舌メガネ

彼の放つ慇懃無礼と、それに怒り狂う(でも推理に頼らざるを得ない)お嬢様のやりとりがおもしろい合格

お嬢様はバーバリーのダークスーツとアルマーニの眼鏡をかけて通勤してるのに、周囲の刑事がまったく気付かないってところがまた、見る目がなさすぎるというか、嘘っぽくて笑えるというか、迷宮入りさもありなんというか・・。

こういう、設定がはまってる話は、やったもん勝ちだなーと思うにひひ


人質の朗読会

小川洋子さんの新作。これも設定がかなり風変わり。某国でテロリストの人質となった8人の日本人。

長い長い監禁生活の中、彼らは有り余る時間を使って、一人ずつ自分の話を語り始める。

海外生活とも、監禁ともまったく何の関係もない日常の話が、オムニバスの形で語られていくのですが、それがとてつもない悲劇の上にあるというのが目新しいです。

設定のせいで、日常の話にも深みが出ている感じがする。

個人的には「花束」が好きだったかなブーケ1


贖罪

読み終わったばかりのイアン・マキューアンの作品。

とある豪邸で、使用人の家族も交えた団欒の中で、突如起こった子供達の失踪。

夜中に脱走した子供達を捜索する中で、さらに深刻な事件が起こる。

その事件をもたらした原因は?その結末は?・・・という話。

ただ、そこは「変人作家」として名高い著者なので、冒頭の家庭の中のごたごたはとにかく長く長く語られます。

子供の視点から延々と叙述があるとか、あまり好きでもないので結構苦行でしたが、それを乗り越えて事件が動き出すと、結構最後までばりばり読めた本

途中の戦場の描写であるとか、病院の患者の描写は、さすがとしかいいようのない迫力。

読み終えてみたら、案外大作でしたDASH!



ワイルドハーフ

ジャンプコミックス。ここに掲げるまでもない気がするけど、後輩に借りたものなので一言。

今、ジャンプのクオリティでこういうのは多分ないだろうな・・。喋る犬とかは、ユンカースとか、今のドラマでもあるけどわんわんそうじゃなくて全体的になんか、作り話ですー。っていう雰囲気があってのめりこめなかった。

古きよきジャンプの懐かしい作品て感じですかね。


私がほとんど唯一、はまって読んでた(しかも掲載当時)のは「幽遊白書」オバケで、これもまあフィクションの極みって感じなんですけど汗ときどきぞっとするくらい鋭い描写があって、たまに温かい話があって、ピリカラ具合が絶妙でした。


漫画については、今本棚に残ってるものが、超能力物あるいは妖怪、あやしい生物の類が出てくる話ばかりで、「私の好みってこれだったんかしらあせる」と自覚なく冷や汗をかいてる次第ですガーン

いや、勿論まず、絵が綺麗じゃないと手にとらないし、話が面白くなかったら読みませんけど得意げ

漫画に関しては食わず嫌いがかなり強いですね。