メディアが有料なのに、どうして本だけは無料なんだろう | 53歳 おっさん社長の日記

53歳 おっさん社長の日記

このブログはもう8年ぐらい前から書いております。タイトルも入れ替えて、月に数回書いていきたいと思います。コメントは放置でしたが今後は書くようにしたいと思います。

おはようございます。

今朝は早朝からちょっと移動でございます。9月から10月の間はほとんど会社にいた感じですが11月になっていろいろ動きが出て参りました。まあ、とりあえず出かけてきます。

今日は小さな仕事ではありますが、仕事に大きいも小さいもありませんからね。

さて、今日は永江さんの投稿に触発されてちょっと調べてみました。

出版冬の時代は所有からレンタルの時代の影響も? (永江一石)

永江さんのブログでは、書籍の貸し出し数が伸びているところから、レンタル文化の浸透みたいな話にまで話を膨らませておられますが、僕あくまで出版に関わる立場から図書館ってどうして無料なんだろうという話をちょっと書いてみたいと思います。

というのは、レンタルビデオ屋というのは業として存在しておりまして、実は1990年代に大阪でレンタルビデオ屋でバイトをしておりました。当時、大阪でビデオコミュニケーションセンターと言えば知らない人はいない老舗です。大月楽器店という、レコード屋に次に大阪でビデオレンタル業を始めました。ちなみに、開業当時は第2ビル、その後第4ビルに移って営業をしていました。TUTAYAさんがノウハウを教えてくれと来たこともありますし、四国のレンタルビデオ大手が、FCにならせてくれと言うのも全部断って、僕の卒業数年後に、バブル崩壊と共に静かに店を閉じた名店でした。

なんてったって、ブラックレイン撮影中にアンディ・ガルシア本人がビデオを借りにきたり、やしきたかじんがずーっと無料でビデオを借りていたり、マイケルジャクソンが大阪ヒルトンホテルからバックダンサーにビデオを借りに行ってこいと指示をしたりしておりました。

やしきたかじんさんは、ずーっと無料で借りていて本当に申し訳ないとアルバイトを含めた社員全員をや国にご招待してくれたこともありました。僕は一番古いアルバイトだったのですが、彼女と旅行の予定が入っていていけなかったのです。いきたかったですね。

そんなことはさておき、CDやビデオ(今ならDVD、ブルーレイ)は有料で貸し出しをされているわけです。

ところが、本だけは僕が小さい頃からずーっと無料で貸しています。その昔は、貸本屋があって、漫画の貸本や小説の貸本などがあったと聞いてはいますが、実体験として商業施設から本を借りたのは最近のツタヤぐらいなものでしかありません。

なんでかな?と常々思っておりました。

なんでなんですかね?そうするとこんな文献が見つかりました。

公立図書館における書籍の貸し出しが売上に与える影響について(政策研究大学院)

この本に寄れば貸与権というのが1980年代に設定されて、有料貸出業に網がかかり、それと共に無償の場合は、貸与権を徴収されないという形になったようですね。

確かに、僕が中学生時代に貸しレコード屋全盛で、レイコウドウでレコードを良く借りてテープにダビングしていたものです。

そして、イギリスがどうも始めたようですが、図書館無料の原則というのがあるみたいですね。

でも、本を無料で貸しているところがあって、その本を販売しているところは影響を受けないのでしょうか?

結論から言えば、持ちつ持たれつみたいなところが有る様ですね。というのも、無料で貸すとこのようなことが起こることが想像されます。

1.いい本であれば、その読者がさらに同じ著書の本を読みたくなる。
2.いい評判が立つと、その本が売れる
3.読書する習慣ができると本が売れる

もちろん、逆に悪い本の場合は、悪い評判も立ちますし、買おうと思っていたのに借りられたので、もう買わないとなる場合も有る様ですね。

僕も図書館で本を借りていた時期はあまり本を買わなくなりましたね。

さて、ですが、この調査では基本的に図書館があった方が、本の売り上げは増えるという全循環を認めているようです。

ところが、2012年の調査なのですが、図書の貸し出し数は少しずつ増えているんですよね。

図書館の貸出数 過去最高に。読書離れ、活字離れって?

平成元年国民1人あたり2.2冊だったのが、平成22年には5.4冊と倍増しています。どうもこのあとの調査がないので、最新の情報は今ひとつわからないのですけれどもね。

いや、でも出版物の売り上げそのものはこのグラフで見る限りどんどん落ちております。

出版物の分類別売上推移をグラフ化してみる(2014年)(最新)

ヤバいくらいの落ち込みといってもいい。この原因は僕は心当たりがあるんですよね。

原因はこれですよ。可処分所得の減少。このデータは2008年までですが、どんどん下がっていますよね。これはデフレで所得が減ったので、生活に必要な費用(食費、住居費など)を引いた残り、つまり可処分所得がどんどん減っているということを表しています。


第2 章 景気回復における家計の役割(内閣府)

つまりは、全く同じ経済状況なら図書館は無いよりもあった方がいいのかもしれないのですが、主婦が生活防衛のために雑誌を買わなくなっている。子供が漫画離れしてたというよりもお金がないので雑誌を買わな苦なっているのが出版不況の一番の要因なんじゃ無いかな?と思うのです。

もちろん、ある程度の活字離れ場あると思いますが、お金が無いから買わない、その代わり図書館で無料で借りるというのが今の地方のライフスタイルなんじゃ無いかなとと思ってしまったのであります。

もっと怖いデータが大和総研から出ていました。右肩下がりにグラフばかりで本当にやになりますよね。
消費税増税等の家計への影響試算(平成26年度税制改正大綱反映版)(大和総研)t
東京もその傾向はありますが、まだ何とか本は売れているよね。皆さん、本はなるべく家計に影響ない程度に買ってくださいね。よろしくお願いいたします。