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それにしても、この本は日本人が世界史で習わないところを結構やっているので面白い。
もっと、この書籍の考えは岡田史観というべきものも含まれているが、それでも基本的に事実に則って書かれた考えであるわけであるので全く無視してもいいとは思わない。
彼の中国史はいつも独特で面白いのだが、今回の書籍はそれをユーラシア大陸史として書かれているとこが面白かった。
友人の高校の先生からは、ロシアのツァーリというのは、モンゴルのハンとローマ帝国の皇帝が合わさったものだと教えてもらったが、この本でもロシア皇帝が、モンゴル帝国の正式の後継者と認定してもらうのに、涙ぐましい努力をしている事が書かれている。
それほども、モンゴル帝国というのは欧州にまで入り込み、恐怖を与え、権威となったんだと言うことに関しては思いをはせるととても面白い。
日本という国号のルーツなども触れており、中国に登場してくる日本史という視点で日本のことも書かれている。
さらにやはり面白いのは日本との関わりからも書かれている中国史である。
日本は、明治になるまで鎖国が、国の基本であったことなどはさすがに高校でも習わないし、中国とつきあうべきではないと日本の歴代の為政者が考え、文化は吸収したものの、政治システムや正式な国交は結ばずに来たことは日本にとっては僥倖であったと考えないといけない。
中国というシステムに支配されれば、さられるほど近代化は遅れ、民度は下がっていくのである。
中国とはまともにつきあうべきではなく、つきあう人間を奈落に落とすようなところがある。
僕は商社時代に常々に思っていたことが活字になるのを見るにつけ、少し驚いたものである。
ちなみに、では中国がどうして近代化できたか?というのは、すべて日本が教えたのだというのは本当に意外で有った。日清戦争後に中国からの留学生が大挙押し寄せたというのはよく知っていたが、その日本人教師が中国全土にひろがり、日本語で授業をやっていたなどと言うことは、我々は習ってもいない。
今の中国の礎は、すべて日本の先人が作ってあげたのだというのが、何だか面白い発見をしたような気分させられた。結局、日本は中国人の永遠の師であり続けるのかもしれない。
興味のある方はぜひよんでみてください。