信じるということ | 写真家 青木 弘 オフィシャルブログ

写真家 青木 弘 オフィシャルブログ

『アフリカを愛し、アフリカに愛された写真家』
アフリカの内戦を15年以上にわたり取材中。
国内外での個展、写真集などで作品を発表。
一つの国の戦争を終結へ向けて、アフリカ平和プロジェクト「PEACEis___(ブランク)」を発足。
http://www.peaceis.space

アフリカは支配と裏切りと殺し合いの歴史。

信じられないけどこの21世紀の今でも現実としてまだ存在している。

 

今回いろいろわかったことがある。

アフリカの彼らの扱い方をフランス、イギリス、ヨーロッパはよーく理解し熟知していたこと。

だけどそのやり方で現在に至るまでこの国は発展しなかった。させてこなかったという方が正しいのかもしれない。

 

このプロジェクトの目的のひとつはこの国を発展させること。

国を変えるためにはまず人が変わることなんだと思う。

1度にこの国の国民全員を変えることなんてできないけど、今となりにいるリチャードやアリュー、シルベスタたちから変わっていけばいい。

彼らがこのプロジェクトを通じて、少しずつでいいから誰かを信用するということ、そしてその信頼した仲間たちと一緒に生きていくことを知ってほしい。

 

それまではリチャードやアリューたちにたとえ裏切られても絶対に彼らの手は離さないと心に決めた。

たとえ背中から刺されても刺し返さない。

いつか彼らが「人を信じる」ということを知るまで。

 

俺は何があっても諦めたくないんだ。

もしかしたら俺は今、彼らに試されているのかもしれないとさえ思う。

かつて俺がそうしてたように。

 

うまくいかなかったらどうせヒロもいつか俺たちを裏切って諦めて離れていくんだろう。

これまでの外国人たちのように…

 

ここで諦めてこちらから手を離してしまったら彼らはこの先、本当に誰も信じられなくなる。

そんな思いを彼らにはもう2度としてもらいたくない。

どんなに試されても俺は逃げないで彼らと真正面から向き合う。

誰のためでもない自分自身のために。

俺は自身の思いとそれに伴う行動を最後まで全うする。

 

 

“現地からの厳しい洗礼を受けながら

信頼を積み重ね

スタッフや支援者たちと対話を重ねて

常に謙虚に

時には失敗を重ねても

原因と対策を怠らず

粘り強くあきらめない”

 

中村哲

 

本当に中村哲先生はすごい。

俺にどこまでできるだろうか?